<外国人介護労働者の採用についての調査結果> 5割以上の事業所が介護記録が書ける高い日本語能力を求めており、制度活用に大きな障壁になっている事が判明
セカンドラボ株式会社が運営する、医療・介護業界に特化した求人サイト「コメディカルドットコム」を利用する全国の介護施設を対象に、外国人労働者の採用についてアンケート調査を行った。2025年問題に向け、さらなる人手不足に対応するため、政府による外国人労働者の雇用促進がはかられており、今回のアンケート調査でも6割以上の事業所が外国人労働者の採用に前向きな姿勢を示しているが、その反面、実際の採用においては、5割以上の事業所が介護記録を書くことができるなど高い日本語能力を求めており、日本語によるコミュニケーションが最大の課題であることがわかった。
医療・介護業界に特化した求人サイト「コメディカルドットコム」を運営するセカンドラボ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:巻幡 和徳)は、全国の介護施設を対象に、外国人介護労働者の採用についてアンケートを実施いたしました。
※アンケート実施期間:2018年6月9日~6月29日(有効回答数151件)
調査結果サマリ
・5割以上の事業所が介護記録が書ける高い日本語能力を求めている
・4分の1の事業所ではすでに外国人介護労働者を採用している
質問1 外国人介護労働者の採用について
24%の事業所は既に外国人介護労働者を採用をしている。
また全体の2/3の事業所は採用に関心を持っている。
質問2 外国人介護労働者の雇用で不安や過去に起こったトラブルについて
外国人介護労働者の採用に関する不安やトラブルについては、「言葉・コミュニケーションの問題」が51%と最大の心理障壁となっている。次に、「文化・価値観の違い」が23%、「日本語能力向上のための指導体制」が13%となった。
質問3 外国人介護労働者を採用する際に求める日本語の「会話能力」について
外国人介護労働者を採用する際に求める日本語の能力について、「会話」「読む能力」「書く能力」3つの観点から質問を行った。会話については、介護実務がこなせれば、日常会話程度の日本語ができれば採用する事業所が46%、仕事上のコミュニケーションがきちんととれるレベルの日本語力を求める事業所が51%となった。
質問4 外国人介護労働者を採用する際に求める日本語の「読む能力」について
質問5 外国人介護労働者を採用する際に求める日本語の「書く能力」について
「読む能力」については59%、「書く能力」は53%の事業所で業務日報や介護記録が処理できることが望まれている。介護記録の整備は、施設運営基準の一つとして厚労省により定められている。利用者の情報を職員間で共有する目的だけでなく、ケアプラン作成のための資料としても必要になる重要な業務であるため、必須と考える事業所が多い。
質問6 採用の条件を満たす外国人介護労働者について(複数回答)
採用の条件については、永住権を持つ外国人介護労働者へのニーズが43%と最も高かった。一定の事業所からは、「介護分野の外国人技能実習制度が既にスタートしているが、出来ることなら在住資格がある外国人の採用を進めていきたい」という声もあった。これらの資格の「違いがよくわからない」という事業所は12%おり、わかりやすく活用しやすい制度設計がなされているとはまだ言えない。
<外国人介護労働者の受け入れについて、事業所の意見>
・人手が欲しいが、最低限の読み書きが出来ないと、外国人の方に介護職として勤務して頂くのも難しい。
・高齢者の中には、戦争経験者もおり、利用者が外国人を嫌がる傾向があるため採用の予定がない。
・言語のみならず、民族的な感性の問題も大きい。その部分をどう教育研修につなげてゆくかが課題。
・文化と言葉の壁が非常に大きい。利用者だけでなく職員間ともコミュニケーションは非常に重要。技術や知識(資格)はその後のこと。
・文化の違いや信仰の兼ね合いでいろいろと配慮すべき事項がたくさんある。利用者を敬う気持ちや職場のルールを守れることが外国人であっても大切なこと。そこの理解がしっかりと出来ることが受入れにあたっては重要な要件であると思う。受入れにあたっての、語学の教育機会やメンタルのフォローも必要。また、事業所としては受け入れることで日本人を雇用する以上にコストがかかることがあっては、受入れは進まないと思う。
【総括】
2025年問題を控え、医療介護業界全体の慢性的な人材不足が問題視されている。政府が2019年4月以降の技能実習制度の改正を検討するなど、外国人労働者の受け入れに対する期待感が高まりつつある。しかし、日本語でのコミュニケーションや、介護記録の記載可否がボトルネックとなり、外国人介護労働者の採用は順調に進んでいないことが判明した。
今後新しい制度を活用した外国人の採用には、介護にまつわる日本語コミュニケーションの教育が大きな課題となりそうだ。
【2025年問題とは】
日本が超高齢化社会を迎え、介護・医療費などの社会保障費の急増が懸念される問題。厚生労働省によると、2025年には75歳以上の後期高齢者の全人口に対する割合が18パーセントを超え、65歳以上の前期高齢者を含めた高齢者の割合は30パーセントを超える。さらに2050年代以降、高齢化社会がピークに至り、人口の39パーセント以上が65歳以上の高齢者になると予測されている。超高齢化に伴い、医療費が増加するだけでなく、介護医療従事者の人手不足なども社会問題となることが指摘されている。
【コメディカルドットコムとは】
セカンドラボ株式会社が運営する医療・介護業界に特化した求人サイト。2014年サービス本格開始。求人掲載費基本無料、採用成功報酬平均91,162円と、人材紹介サービスと比較して1/5程度の低予算で採用できるサービスを提供している。2018年6月時点の利用法人数が6,600件。求人掲載は23,000件超、全国で病院の33%、特養・老健の16%の法人で導入されるサービスへと成長。
【会社概要】
会社名:セカンドラボ株式会社 2ndLabo, Inc.
代表者:代表取締役 巻幡 和徳
所在地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-2-7 KDX新宿ビル7F
設 立:2014年1月6日
U R L :http://www.2ndlabo.co.jp
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企業情報
企業名 | セカンドラボ 株式会社 |
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代表者名 | 巻幡和徳 |
業種 | ネットサービス |
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