組織シーラント市場、タイプ別ではフィブリンシーラントが市場を支配見込み
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「組織シーラント市場 - 成長、傾向、予測」 (Mordor Intelligence LLP発行) の販売を4月24日より開始いたしました。
外科的処置件数の急増、特にスポーツ傷害および事故による整形外科手術および心臓血管疾患の高い有病率による心臓手術の処置数増加は、組織シーラント市場の成長促進因子と考えられています。OECDの統計によると、カナダで実施された手術件数は2013年に37万8,448件でしたが、2017年には39万6,218件に増加しました。フランスの処置数は、2014年の77万3,308件から2017年には86万3,837件へ増加しました。スペイン、イタリア、オランダなどでも、手術件数は増加しています。さらに、組織シーラントの利点や用途など、組織シーラントに関する認識が高まっています。新たな組織シーラントの研究開発に対する投資の増加も、組織シーラント市場の成長を推進しています。組織シーラントは、出血の軽減、より良い閉鎖、および除去が不要で痛みが少なく取り扱い易いなどの利点をもたらします。しかし、厳しい規制シナリオと製品の高コストは、組織シーラント市場の成長阻害因子となる可能性があります。
フィブリンシーラントは、傷のある場所でトロンビンおよびフィブリノーゲンの反応を通じて血液凝固カスケードの最終段階を再構築し、出血を止める架橋フィブリン塊を作り出します。フィブリンシーラントは一般に、標準的な外科的手法による出血の制御が効果的ではない、もしくは実用的ではない場合に止血の補助として位置づけられています。整形外科の処置では、通常、骨と軟部組織の両方が損傷または切断されるため、出血量が増加する傾向があります。その点を慎重に検討したうえで、術式に適応した止血手段を使用しなければなりません。フィブリンシーラントは、標準的な止血方法と比較して人工膝関節全置換術(TKA)での出血を減少させることが知られています。食品医薬品局に認可されたフィブリンシーラントには、TISSEELおよびARTISS(Baxter Healthcare Corp)、EVICEL(Omrix Biopharmaceuticals Ltd、Johnson&Johnson)、およびRAPLIXA(ProFibrix BV)があります。フィブリンシーラントを採用する利点は、患者の予後の改善、合併症発症率の減少、死亡率の低下などです。
地域別では、北米が予測期間中に組織シーラント市場を牽引すると予測されています。人口一人当たりの医療支出の増加、医療インフラの進歩、骨の損傷やスポーツ外傷の増加、人工股関節置換術や人工膝関節置換術件数の増加などがその背景となっています。
【当レポートの詳細目次】
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