欧州の輸液療法装置市場、輸液ポンプの需要が拡大
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「欧州の輸液療法装置市場(2020年~2026年)COVID-19の影響:MedSuite」 (iData Research Inc.) の販売を12月11日より開始いたしました。
ポンプ式輸液装置が2026年までに欧州市場を席巻すると予測
2020年の欧州の輸液療法装置の市場規模は、9億2600万米ドルで前年比マイナス10%縮小すると推定されています。しかし、2026年には12億5200万米ドルに達し、大幅に拡大することが期待されています。
待機手術の延期に加え、営業担当者や技術者が病院への出入りが制限されるなど、COVID-19が同市場で果たす役割は大きいと予想されています。
輸液療法には、重力点滴による方法と、電子ポンプを使用して自動化された輸液ポンプによる方法があります。重力点滴は、ポンプ式に比べて点滴セットが安価で簡便です。一方、輸液ポンプは、長時間にわたって特定の用量の薬剤を送達することができるなど、多くの利点があります。
現在、欧州では、標準的なケアとして重力点滴が行われています。欧州の多くの国では、患者の治療に対し、高度な機器を購入することよりも、実践できる標準の中で最良のものを採用することを重視する傾向があります。しかしながら、輸液ポンプは人気が高まっており、最終的には重力点滴を追い抜くことが予測されています。
欧州の輸液治療市場で増加傾向にあるポンプ
「一次」点滴セットは、点滴のメインラインです。この装置には、重力セットまたはポンプセットのいずれかを利用します。ポンプセットは、通常、重力セットよりコストが多くかかります。その第1の理由は、ポンプセットは、輸液ポンプで保証された流量を満たすように製造される必要がある点にあります。第2の理由は、多くのポンプセットが、1種類の輸液ポンプのみで動作するように設計されていることである。そのため、輸液を行うためにはそれぞれ輸液セットが必要になるため、コストは割高になります。
2019年に、欧州では1次セットのうちポンプセットは約3分の1に過ぎませんでした。しかし、その増加率は、2020年までは、かなりゆっくりとしたものでしたが、2026年には35%を超え、毎年何千もの新しいポンプセットが使用されることが予測されます。
輸液ポンプの利用には多くのメリットがあるとはいえ、欠点も多く存在します。輸液ポンプを利用する上での安全面の懸念は、正しい投与量を患者に確実に投与することができるか、という事です。このため、欧州の多くの医療従事者は、安全な輸液投与をより簡単に行うために、グラビティセットの採用を希望しています。
欧州輸液療法市場予測
欧州ではポンプ輸液が重力輸液を抜いて使用されるようになると予想されています。しかし、現在、欧州で毎年行われている輸液療法の総数のうちポンプ輸液は半分以下に過ぎません。今後、輸液ポンプを販売している競合他社の多くが点滴セットの大手メーカーでもあることから、輸液ポンプの需要は時間の経過とともに加速する可能性があります。
【 当レポートの詳細目次 】
https://www.gii.co.jp/report/ida967884-infusion-therapy-device-market-report-suite-covid.html
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