ブロックチェーン技術の市場規模、2021年から2028年にCAGR82.4%で拡大見込み
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「ブロックチェーン技術の市場動向・市場シェア・市場規模の予測 (2021-2028年):タイプ・コンポーネント・用途・企業規模・エンドユーザー産業・地域別」 (Grand View Research, Inc.) の販売を4月16日より開始いたしました。
ブロックチェーン技術の市場規模は、2020年に36億7,000万米ドルとなりました。2021年から2028年にかけて、年平均成長率(CAGR)82.4%で拡大すると予想されています。ブロックチェーンは、IT領域において非常に有望な技術として浮上しています。ブロックチェーンは、取引に関わる複数の当事者がアクセスできるオープンで不変的な分散型の公開台帳であり、当事者間のすべての取引の普遍的な保管場所として機能します。世界的に暗号通貨が受け入れられつつあることは、市場成長の大きな要因の一つです。現在、世界中の商業銀行や中央銀行が、支払い処理やデジタル通貨の発行にブロックチェーン技術を利用しています。この技術は、従来のシステムと比較して低コストかつ高速なクロスボーダー決済を可能にします。
ブロックチェーンは第三者の認証を必要としないため、ブロックチェーン内の送金コストは他の第三者と比較して2%~3%となっています。様々な金融サービスプロバイダーやソリューションプロバイダーが、国境を越えた決済プロセスを強化するために、ブロックチェーンソリューションプロバイダーとのパートナーシップを結んでいます。例えば、2019年9月、Mastercardは、エンタープライズ・ブロックチェーン・ソフトウェア・プロバイダーであるR3と提携し、ブロックチェーン対応のクロスボーダー決済ソリューションを開発することを発表しました。
従来の証券取引所では、多くの官僚主義と段階が必要で、それによって処理に3日を要していました。しかし、ブロックチェーン技術の銀行における分散化の性質は、不要な仲介者を取り除き、世界中のコンピュータで取引を実行することを可能にします。同時に、ブロックチェーンは貿易取引における情報の冗長性を減らすことで、パフォーマンスの向上に役立ちます。様々な金融サービスプロバイダーが、証券取引所のプロセスを強化するためにブロックチェーン技術を使用しています。例えば、2021年1月、日本に拠点を置くSBIホールディングスは、三井住友フィナンシャルグループと提携し、2022年までに国内でデジタル証券取引所を開設することを決定しました。
現在、デジタル決済システムに対する世界的な需要の高まりが、市場の成長を牽引しています。デジタル決済は、マーチャントバンク、リテールバンク、カード発行会社、決済ソフトウェア会社など、複数の関係者に依存して取引を処理するため、取引を安全に行うためのブロックチェーン技術の需要が生まれています。同時に、ユーザーが日々の電子取引を行う際に信頼できる機関に頼ることも、ブロックチェーン技術への需要を生み出しています。
ブロックチェーン技術の市場は、COVID-19のパンデミックの際に成長を見せました。ブロックチェーン技術は、COVID-19パンデミックを管理するためのプラットフォームの開発に重要な役割を果たしています。様々な病院がCOVID-19ワクチンの追跡にブロックチェーン技術を利用しています。ウォーリック(ロンドン)とストラットフォード・アポン・エイボンの2つの病院では、温度に敏感なCOVID-19ワクチンの保管状況をブロックチェーン技術で監視しています。しかし、フィンテック用途でのブロックチェーンの利用を規制する専用の規制がないことが、市場の成長を抑制しています。
【 当レポートの詳細目次 】
https://www.gii.co.jp/report/grvi996534-blockchain-technology-market-size-share-trends.html
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