週末2日間で将来が変わる【手間をかけずに資産を増やす! 医師のための投資術』】

◆コロナ禍で医師の収入は減っている？

コロナの蔓延で医療の需要は高まるも、全体の傾向としては医師の収入は減っていると言われます。これは、常勤以外に非常勤で医療機関に務めるアルバイトができなくなったためです。

さらに医師は高収入なのは確かですが、転職回数が多い事や医師人生が長い事で、退職金や貰える年金が少なくなる傾向があるそうです。それでも、毎月の収入は多いため、お金に無頓着で、なおかつ激務のストレス解消を兼ねて浪費する方も少なくありません。そうした医師たちに、少しでもお金を増やす方法を考えて欲しいという思いから、本書は生まれました。

◆将来的に稼げる医師と、稼げない医師の分かれ目とは？

著者はこれから医師の給料は下がっていくと予測します。少子高齢化で医療費が増大すれば、診療報酬の引き下げをせざるをえず、結果的に医師の収入は下がります。さらに慢性的な医師不足に対応するため医学部の定員増も行われており、将来的には医者余りの時代が来る可能性があります。

一方、保険の適用範囲外の高度な医療の需要は増大するため、当然ながら専門性の高い医師の収入は上昇が予測されます。将来的に稼げる医師と、稼げない医師に二分されるのです。そうした時代に手元のお金をいかに増やしていくかに注目が集まるのは必然でしょう。

◆忙しいお医者さんに最適な不動産投資のメリットを紹介

しかし投資といっても専門知識がなければ何から始めて良いのかわからないのが実情です。著者は、忙しいお医者さん向けのおすすめの投資として不動産を挙げます。不動産投資には以下のメリットがあります。

・勤労所得ではなく不労所得である

・一度入居すれば、よほどのことがない限り2年間は継続した家賃収入がある

・不動産そのものに価値があるため融資を受けられる（医師の信用度の高さも有利に働く、銀行ローンは家賃で返す）

・生命保険の代わりになるため、高額な保険金を減らせる

・ほとんどのリスクが事前に予測、準備が可能

不動産投資は売却を別にすれば、莫大な利益はないものの、確実に長い間リターンを受けられるものです。特に少ない金額から始められる単身者用マンション、特に新築マンションが投資を始めるには最適な物件だそうです。

もちろん中には医師の懐を狙う怪しい人たちがまったくいないわけではありません。本書は怪しい業者の見分け方についても解説がなされており実用性が高いです。

◆人生設計を見誤らないために

著者の北尾龍典(きたおたつのり)さんは分譲、賃貸マンション経営をサポートする株式会社レオン都市開発の代表取締役を務める人物です。コンサルタントとして多くの医師と接する中で、人生設計を見誤り、50歳、60歳になって後悔している人物を数多く見てきたそうです。せめて週末の2日間だけでも自身の人生、老後、お金などについて考えて欲しいとも述べています。「ドクターには自分の人生の質を高めて欲しい」という著者のメッセージは真摯に響くものでしょう。もちろん、本書は医師でなくとも、資産運用に興味関心がある人にもおすすめの一冊です。

【書籍情報】　　

『手間をかけずに資産を増やす! 医師のための投資術』(2021年8月12日発売）

¥2530(税込)

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