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【開催報告】~子どもの権利実現に向けて~「当事者の視点から利用者のアドボカシーを考える」全国自立援助ホーム協議会は田中れいかさんを講師に迎えスタッフ研修会を開催

2023年1月19日・20日に名古屋市にて、「繋がり」「共に学び考える」をテーマに一人ひとりが向き合い、考えました

全国自立援助ホーム協議会(会長:串間 範一)は、愛知県名古屋市にて、2023年1月19日・20日の2日間に渡り「繋がり」「共に学び考える」をテーマに、入職5年未満の職員を対象とした、3年ぶりとなる対面でのスタッフ研修会を開催しました。

 

 

開催概要

 

開催日時:2023年1月19日(木)20日(金)

開催場所:日本特殊陶業市民会館(愛知県名古屋市中区金山1-5-1)

主催  :全国自立援助ホーム協議会

 

内容  :1日目 「自立援助ホームの支援について」

     講義・ワーク・グループディスカッション

     自立援助ホーム あすなろ荘 ホーム長 恒松 大輔 さん

 

     2日目「アドボカシー 当事者の視点から考える」

     講義・グループディスカッション

     一般社団法人 たすけあい 代表理事 田中 れいか さん

 


 スタッフ研修会概要

 

●1日目の様子

 

30年に渡り、若者の自立に伴走し続けている、自立援助ホーム あすなろ荘のホーム長、恒松大輔さんの講師により、「自立援助ホームの支援について」をテーマに理解を深める場となりました。
 

研修の参加者からは、「入職後すぐにコロナ禍になってしまい、これまで対面での研修などに参加したことがなかった。今回のテーマである「繋がり」「共に学び考える」という目標が達成できた」といった声や、「こんな感情を入居者に抱いてしまう自分は仕事をしていていいのだろうかと日々感じながら仕事していたが、目指しているゴールが一緒ならばアプローチの方法はそれぞれでいいんだと勇気づけられ、不安が払拭できた」といった感想が聞かれ、仲間と共存共栄していくことの大切さや、スタッフの一員として、入居者の「心の安全基地」となる覚悟を改めて実感する機会を提供することができました。

 

●2日目の様子

 

社団法人の代表理事として、法人代表として、また、YouTube人気動画が19万回再生、そしてモデルとしてと、精力的に活躍される田中れいかさんの講師による研修は、子どもの権利条約から「子どものアドボカシーを知ろう」という基本的な理解から始まりました。

 

田中さんが実際に児童養護施設を退所後に経験したお話を通して、「これまで関わった退居者を思い出す」「現在ホームで関わっている入居者の退居後の生活を思い、今できる支援は何か」といった退居者を温かく見守るという意識も、講義やグループディスカッションを通して学びました。


田中さんは現在、東京都の児童福祉審議会専門部会の臨時委員として、児童相談所が関わる子どもの意見表明を支援する仕組み(アドボケイト)の在り方に関する検討や、内閣官房のこども政策に係る有識者会議(6回~)の臨時構成員として検討会に参加されています。

 


アドボカシー ~当事者の視点から考える~ について


田中さんは、初めて「アドボカシー」という言葉に触れた際「当事者には自分の意見を言う力がないと思われているのではないか?」とあまり良い印象を持たなかったとのこと。
しかし、「アドボカシー」の本質は、「セルフアドボカシー」であり、「子ども本人に言う力がある」という前提で行うものであり、「自分の力で言える力をつけること」「そのような力を付けられるように支援すること」が「アドボカシー」であると語られました。

 

グループディスカッションでは、過去に「自分の声を聴かれた経験」「聴かれなかった経験」を語り合い振り返る場で、参加者からは「どうしても聴かれなかった経験の方が先に出てくる。良いことを言われた事より、悪い事を言われた方が残りやすいのだと感じた」という意見がありました。

 

「意見」を英語に訳すと「View」=「景色」とも訳されますが、大人がかけている眼鏡から見える「景色」と子どもがかけている眼鏡から見える「景色」には違いがあり、どれだけその違いに思いを寄せ想像することが出来るかが「アドボカシー」においては大切です。


「子どものアドボカシー」とは社会的養護下の子ども達だけのものではなく、全ての子どもがアドボカシーされる存在であるため、今感じたこの感覚を、現在関わっている子どもたちとの生活にエッセンスとして生かしてもらえたらと話されました。

現在東京都では、一時保護所から自宅へ戻る際や施設に入所する際に、アドボケイトを導入しモデル事業として開始に向け検討しています。
社会的養護下では、第三者委員や意見箱の設置などが実施されていますが、子どものその後の人生が決まる大事な局面であるため、一時保護所においてのアドボケイトを実施していこうという流れになっています。

 

田中さんが7歳から18歳まで11年間児童養護施設で生活する中で、声を聴いてもらった経験や聴いてもらえなかった経験、その時どう感じたかというお話を聴かせていただきました。

 

また、生い立ちを理由に、同い年の友人たちと違って自ら稼がなければいけない状況に対して、「どうして自分だけが苦労して生きて行かなければいけないのか。この親に生まれなければもっと楽に生きられた」という思いに囚われたこともあったそうですが、施設の職員が相談相手となってくれて、施設出身者が区営住宅を定額で借りられることや、返済の必要がない奨学金を知ることができました。また、地域の居場所事業などを案内してくれたり、地域の方とのふれあいや、さまざまな経験を通して「自分だけじゃない」と思えるようになってきたそうです。

「自分はどう生きたいのか」「過去は変わらないけど、どんな自分になれるんだろう」とプラスの思考になれたことが、自分と向き合うきっかけとなったそうです。


そこで、小学校の時からの夢であるモデルになりたいと考え、活動したことで準グランプリを獲得することができました。この結果のおかげで「いまの自分に出来ることを積み重ねて行けば、なりたい自分になれる」という思いを持てました。

 

「生い立ちは関係なく誰でも好きな自分になれる」このメッセージを今施設で生活する高校生たちに伝えたり、支援をしたいという人に現状を知ってもらい橋渡しをするという現在の活動につながっています。

 

田中さんは普段の活動を通じて、SDGsに取り組み、社会的に貢献することで、イメージアップを図りたいと考える企業の方々とお話しをする機会がありますが、自立援助ホームのことを知らない方が大多数であるため、今後も積極的な情報発信をしていきたいと語られました。

 

 

ご支援のお願い

 

今まさに、進学シーズンで巣立ちの時期を迎えています。

実際には自立援助ホームで過ごす間よりも、社会に巣立ったあとの期間の方が長く、支援のあり方が大変重要になっております。

自立援助ホームの青少年の支援の応援として、そしていま、社会で頑張っているケアリーバーたちへのご支援をぜひお願いいたします。

 

「全国自立援助ホーム協議会」公式サイト:https://zenjienkyou.jp/donate/

 

 

全国自立援助ホーム協議会

~あなたの居場所はここにある~

 

公式サイト: https://zenjienkyou.jp/

公式Twitter:https://twitter.com/jiritsuenjohome

公式LINE:https://page.line.me/100rdsod?openQrModal=true

 

 

田中れいかさん
 

公式サイト:https://tanakareika.jimdofree.com/

公式アメブロ:https://ameblo.jp/tanaka-reika124/

公式Twitter:https://twitter.com/tanaka_reika

公式Instagram:https://www.instagram.com/tanaka_reika/?hl=ja

公式YouTube:社会的養護専門 たすけあいch

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企業名 ジオ・コスモス株式会社(代理店)
代表者名 谷口夏行
業種 その他サービス

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