静岡雙葉高校にて「モックトレーダー」を実施 ～10年分の長期投資を約1時間で体験～

認定NPO法人金融知力普及協会は、12月17日、学校法人静岡雙葉学園静岡雙葉高等学校にて、10年分の長期投資を約1時間で体験する金融教育の授業「モックトレーダー」を実施した。

この「モックトレーダー」は、金融知力普及協会が投資教育や金融教育のために開発したもので、タブレットを用いて仮想的に10種類の実在株式銘柄を10年分運用する。各銘柄は、実際の過去の値動き通りに変動し、当時のニュースを参考に売買を行う。

静岡雙葉高等学校での実施は一昨年、昨年に続き３回目となった。

成人年齢が18歳になったことや、金融教育が高校の家庭科の指導要領に組み込まれるなど、高校生の内から金融に対して正しい知識が求められるようになっていることを踏まえ、金融教育の一環として実施された。

参加者は高校１年生の３クラス。3人～４人１チームで、モニターに表示されるニュースや、株価の上下を参考に、投資を行った。分散投資など工夫をしたり、株価の変動で一喜一憂したりする姿が見られた。運用成績がプラスのチームよりマイナスのチームが多く、かなり苦戦しているようだったが、投資の難しさ、iDeCoやNISAなどの制度があることや、長期・分散・積立が重要であることを学んだ。

＊参加者の感想（一部抜粋）

「株の取引が難しいことであることがわかった。最近はNISAなどがニュースでよく聞くようになったためNISAについて知りたいと思った。また、家族でいくつか株を持っているので今後は株価について気をつけて見ていきたいと思います。」

「以前は投資は難しいものであり、自分には関係ないものだと思っていた。けれども今回の授業で模擬投資体験をすることで投資の仕組みを少しずつ理解することができただけでなく、投資についてプラスのイメージを持つことができた。また、どんなに予想しても実際は何が起こるか分からないということを踏まえて株を売買する必要があるのだと学んだ。投資家の人は本当にすごいなと感じた。」

「全部を把握するのは難しいと思った。途中、マイナスになったので、とても焦ったが結果的には得することができたので良かった。本当の投資について、もっと知りたいと思った。」

「投資はとても難しくて、知識のないままに投資してもお金は増えず、むしろ損をしてしまった。投資すること自体は楽しかったけれど、投資の注意点や金融について授業で知識をつけたいと思った。」

「初めてゲームだったけれど投資をやってみて，想像していた何倍も難しかったです。勝手なイメージは好きな会社にお金を貢いで，いつのまにか増えているまたは減っていると極端な物だと思っていましたが，世界情勢やその会社の出来事によって株価何左右されまくることを身に染みて感じました。」

「最初は株についてよくわからなく、難しいイメージがあったが、金融ゲームをやって株取引がどういう仕組みなのかやニュースを見ながらどの株を売ったり買ったりした方がいいのか、自然災害が起きると全体にどのような影響を及ぼすのかがわかりました。授業を受けてニュースを見る大切さや金融の面白さなどが知れました。」

「日本だけでなく世界の出来事がお金の変動につながっていることがわかりました。」

「株の値段の変動をしっかり予測していても、予想外の暴落が起きてお金を失った。頑張った分報われる訳ではないところが投資の難しさだと思った。」

「いろいろ考えながらやったけど、全然うまくいかなくて大変でしたが、思っていたよりも楽しかったです。10年の間でもこんなに変化があるんだなと思いました。」