マーサー 『2010年世界生活環境調査』 の結果を発表 Quality of Living global city rankings 2010 Mercer survey
*「世界生活環境ランキング」と「エコ都市ランキング」を発表 *ウィーンが2年連続世界生活環境ランキング」のトップ、バグダッドが最下位 *ヨーロッパの都市が引き続きランキングの上位で優勢、バンクーバーとオークランドが4位 *エコ都市ランキング」の首位にカルガリー、神戸が9位
世界的な組織・人事コンサルティング会社、マーサーの日本法人であるマーサー ジャパン株式会社 (代表取締役社長:古森剛、本社:東京都新宿区、グローバル本社:ニューヨーク)は、 、「2010年世界生活環境調査」の結果を発表した。
調査結果によると、ウィーンが「世界生活環境ランキング」のトップを維持した。チューリッヒとジュネーブがそれぞれ2位と3位でウィーンに続き、バンクーバーとオークランドが4位という結果となった。
マーサーによるこの「世界生活環境調査」は、政府や多国籍企業が従業員を海外に派遣する際に、報酬を公平に決定するためのデータを作成する目的で実施されている。ランキングはポイント加算式の指数に基づいており、ニューヨークのスコアを100として各都市のスコアを算出したものである。1位のウィーンは108.6、最下位バグダッド(221位)は14.7となっている。
マーサーは今回調査リストを見直し、対象都市は昨年の215都市から221都市とした。その結果、2011年の調査結果が出るまでは都市ごとのランキングの正確な経年比較が不可能となっている。新規追加された都市は駐在員の派遣先として注目されつつある都市であり、近年のビジネス情勢における駐在員の派遣状況がより反映されたものとなった。
マーサーのシニア・リサーチャーであるスラジン・パラカティル氏は次のように述べている。「世界経済がよりグローバル化したことにより、従来の金融センター以外の都市がビジネスを拡大または設立する場として魅力的になってきています。近年、中東やアジアの新興国において、外資企業とその海外駐在員が急激に増加しています。」
パラカティル氏は続ける。「駐在員に適切な報酬を設定し、十分なハードシップ手当がパッケージに含まれているかを確認するために、企業は各都市の生活環境についての明確な情報を求めています。今年の調査結果で得られた生活環境指数は情勢の変化をより正確に反映し、顧客にとって最も関心の高い都市を提示できるようになっています。」
上位25都市では、前回調査に引き続きヨーロッパの都市が多くを占めている。イギリスはロンドンが39位、バーミンガムは55位、グラスゴーは57位であった。イギリスの2都市が新たに対象となり、アバディーンが53位、ベルファストが63位となった。米国都市の最高位はホノルルの31位で、サンフランシスコがそれに続き32位となっている。アジアではシンガポールの28位が最高位であり、続いて東京が40位となった。バグダッドは221位と、前回調査と変わらず最下位となった。
パラカティル氏は「2009年から2010年の前半において、世界的にみると生活環境は比較的安定しています。しかし、特定の地域や国においては、景気後退の影響がビジネス環境に顕著に見られます」と述べている。
さらにパラカティル氏は続ける。「景気が低迷し、企業がコスト抑制に努めている状況下であっても、ハードシップ手当は、駐在員に対して生活環境の差を補償するための重要な手段となっています。しかしながら、企業はその手当の費用効率が適切であるかどうかを見直す傾向にあります。」
今年度のランキングは、水道の供給力および水質、廃棄物処理、下水設備、大気汚染、交通渋滞という観点から、「エコ」に関するスコアも算出している。この結果によると、カルガリーが145.7ポイントで首位となっており、2位はホノルル(145.1ポイント)、3位はオタワとヘルシンキ(共に139.9ポイント)であった。さらに、ニュージーランドのウェリントン(5位)、ミネアポリス(6位)、アデレード(7位)コペンハーゲン(8位)と続き、神戸、オスロ、ストックホルムが9位に並んだ。一方、ハイチのポルトープランスが27.8ポイントで最下位となった。
パラティカル氏は次のように述べている。「「エコ都市ランキング」の上位に位置する都市は、再利用が可能なエネルギー資源を最大限に利用し、大気、水、騒音などに関する公害を可能な限り抑えることに成功しています。環境維持に対する都市の姿勢は、その住民の生活環境に大きな影響を及ぼします。そのため、従業員とその家族を海外に長期派遣する企業にとって、駐在員の多くが大都市に派遣されている現状を考えると、エコに関する情報はより重要なものとなります。」
さらに「一定水準の環境維持は都市生活において必要不可欠であり、住民の生活環境を決定する非常な重要な要因です。高い水準を保っている都市ではそれが当然のものと感じますが、不十分であれば困難を顕著に感じることになります」とパラティカル氏は語る。
地域別分析
南北アメリカ
南北アメリカ地域では、前回に引き続きカナダの多くの都市がランキングの上位に入り、バンクーバー(4位)が最上位となっている。オタワ(14位)、トロント(16位)、モントリオール(21位)がそれに続いている。カルガリーは28位だった。
ホノルル(31位)は米国都市の中で最上位にランクしており、続いてサンフランシスコ(32位)、ボストン(37位)となっている。シカゴとワシントンは共に45位であり、ランキングの基準都市となるニューヨークは49位であった。今回新しく追加されたフィラデルフィアとダラスはそれぞれ55位と61位にランクしている。
中南米地域では、グアドループの都市で今回新しく追加されたポワンタ・ピートルが最高位の62位となった。続いてプエルトリコのサンファンが72位、ブエノスアイレスが78位となっている。ハバナ(192位)とポルトープランス(213位)がこの地域の最下位にランクした。
パラカティル氏は述べる。「北米都市では生活環境は安定しています。しかし、中南米ではいくつかの国において政治的不安や経済問題、エネルギー不足による落ち込みが見られます。また、中南米の多くの都市では高い犯罪率も引き続き大きな問題となっています。」
カナダと米国の都市はエコ都市ランキングでは地域内でもグローバルでも上位に位置している。カルガリーが145.7ポイントで世界首位をつかみ、ホノルル(145.1ポイント)が僅差の2位に続いた。オタワが139.9ポイントで3位、ミネアポリス(137.8ポイント)は6位であった。パラカティル氏は「カルガリーの首位は、廃棄物処理や下水設備、水道の供給力や水質などにおける素晴らしいサービスと、相対的に低い大気汚染によるものです」と述べる。
中南米地域における最高位は、世界生活環境ランキングと同じくポワンタ・ピートル(49位)であり、サンファン(69位)とモンテビデオ(70位)が続いている。
ヨーロッパ
世界生活環境ランキングにおいて、上位25都市のうち16都市がヨーロッパの都市となった。ウィーンがヨーロッパ地域のみならず全世界で前回に引き続きトップとなり、前回同様にチューリッヒ(2位)、ジュネーブ(3位)、デュッセルドルフ(6位)が続いた。西欧都市で下位にランクしたのはライプチヒ(64位)とアテネ(75位)だった。イギリスではロンドンが39位でトップ、続いて今回から対象となったアバディーン(53位)、バーミンガム(55位)、グラスゴー(57位)、ベルファスト(63位)の順となった。
東欧の生活環境のレベルは向上しており、指数が若干上昇している都市が多い。プラハが最高位の70位となり、指数は前回の93.9ポイントから94.8ポイントに上昇した。続いてブダペストが73位、リュブリャナが77位となっている。
エコ都市ランキングでは北欧の都市が特に目立ち、ヘルシンキ(3位)がヨーロッパ地域では最上位となり、コペンハーゲンが8位、オスロとストックホルムが共に9位となった。「北欧の都市が上位になるのは、その多くの都市において近年作られたものが将来的な環境への影響を考慮してデザインされたものだからです」とパラカティル氏は語る。エコ都市ランキングにおけるイギリスの最高位はアバディーン(19位)であり、続いてベルファスト(30位)、グラスゴー(47位)、ロンドン(63位)、バーミンガム(64位)という結果となった。
中東・アフリカ
中東・アフリカ地域では、アラブ首長国連邦のドバイ(75位)とモーリシャスのポートルイス(82位)が生活環境の最も良い都市となった。アブダビ(83位)、ケープタウン(86位)、チュニス(94位)が続き、セイシェルのビクトリア(95位)、ヨハネスブルグ(96位)、オマーンのマスカット(100位)と共にトップ100に入っている。今回のランキング対象都市の見直しにより、この地域では新たにカタールのドーハ(110位)、モロッコのラバト(112位)、ガンビアのバンジュール(164位)、ナイジェリアのアブジャ(205位)が追加された。
※以下、省略
※本プレスプレスリリース全文(ランキング表含む)
http://www.mercer.co.jp/release_QOL
− 本件に関するお問い合わせ先 −
マーサー ジャパン株式会社
インフォメーション・プロダクト・ソリューションズ
グローバル・モビリティー
Tel: 03-5354-1483 Fax: 03-5333-8137
mobility.japan@mercer.com
報道関連のお問い合わせ:
広報担当: 小原香恋
Tel: 03-5354-1674 Fax: 03-5333-8135
pr.japan@mercer.com
調査結果によると、ウィーンが「世界生活環境ランキング」のトップを維持した。チューリッヒとジュネーブがそれぞれ2位と3位でウィーンに続き、バンクーバーとオークランドが4位という結果となった。
マーサーによるこの「世界生活環境調査」は、政府や多国籍企業が従業員を海外に派遣する際に、報酬を公平に決定するためのデータを作成する目的で実施されている。ランキングはポイント加算式の指数に基づいており、ニューヨークのスコアを100として各都市のスコアを算出したものである。1位のウィーンは108.6、最下位バグダッド(221位)は14.7となっている。
マーサーは今回調査リストを見直し、対象都市は昨年の215都市から221都市とした。その結果、2011年の調査結果が出るまでは都市ごとのランキングの正確な経年比較が不可能となっている。新規追加された都市は駐在員の派遣先として注目されつつある都市であり、近年のビジネス情勢における駐在員の派遣状況がより反映されたものとなった。
マーサーのシニア・リサーチャーであるスラジン・パラカティル氏は次のように述べている。「世界経済がよりグローバル化したことにより、従来の金融センター以外の都市がビジネスを拡大または設立する場として魅力的になってきています。近年、中東やアジアの新興国において、外資企業とその海外駐在員が急激に増加しています。」
パラカティル氏は続ける。「駐在員に適切な報酬を設定し、十分なハードシップ手当がパッケージに含まれているかを確認するために、企業は各都市の生活環境についての明確な情報を求めています。今年の調査結果で得られた生活環境指数は情勢の変化をより正確に反映し、顧客にとって最も関心の高い都市を提示できるようになっています。」
上位25都市では、前回調査に引き続きヨーロッパの都市が多くを占めている。イギリスはロンドンが39位、バーミンガムは55位、グラスゴーは57位であった。イギリスの2都市が新たに対象となり、アバディーンが53位、ベルファストが63位となった。米国都市の最高位はホノルルの31位で、サンフランシスコがそれに続き32位となっている。アジアではシンガポールの28位が最高位であり、続いて東京が40位となった。バグダッドは221位と、前回調査と変わらず最下位となった。
パラカティル氏は「2009年から2010年の前半において、世界的にみると生活環境は比較的安定しています。しかし、特定の地域や国においては、景気後退の影響がビジネス環境に顕著に見られます」と述べている。
さらにパラカティル氏は続ける。「景気が低迷し、企業がコスト抑制に努めている状況下であっても、ハードシップ手当は、駐在員に対して生活環境の差を補償するための重要な手段となっています。しかしながら、企業はその手当の費用効率が適切であるかどうかを見直す傾向にあります。」
今年度のランキングは、水道の供給力および水質、廃棄物処理、下水設備、大気汚染、交通渋滞という観点から、「エコ」に関するスコアも算出している。この結果によると、カルガリーが145.7ポイントで首位となっており、2位はホノルル(145.1ポイント)、3位はオタワとヘルシンキ(共に139.9ポイント)であった。さらに、ニュージーランドのウェリントン(5位)、ミネアポリス(6位)、アデレード(7位)コペンハーゲン(8位)と続き、神戸、オスロ、ストックホルムが9位に並んだ。一方、ハイチのポルトープランスが27.8ポイントで最下位となった。
パラティカル氏は次のように述べている。「「エコ都市ランキング」の上位に位置する都市は、再利用が可能なエネルギー資源を最大限に利用し、大気、水、騒音などに関する公害を可能な限り抑えることに成功しています。環境維持に対する都市の姿勢は、その住民の生活環境に大きな影響を及ぼします。そのため、従業員とその家族を海外に長期派遣する企業にとって、駐在員の多くが大都市に派遣されている現状を考えると、エコに関する情報はより重要なものとなります。」
さらに「一定水準の環境維持は都市生活において必要不可欠であり、住民の生活環境を決定する非常な重要な要因です。高い水準を保っている都市ではそれが当然のものと感じますが、不十分であれば困難を顕著に感じることになります」とパラティカル氏は語る。
地域別分析
南北アメリカ
南北アメリカ地域では、前回に引き続きカナダの多くの都市がランキングの上位に入り、バンクーバー(4位)が最上位となっている。オタワ(14位)、トロント(16位)、モントリオール(21位)がそれに続いている。カルガリーは28位だった。
ホノルル(31位)は米国都市の中で最上位にランクしており、続いてサンフランシスコ(32位)、ボストン(37位)となっている。シカゴとワシントンは共に45位であり、ランキングの基準都市となるニューヨークは49位であった。今回新しく追加されたフィラデルフィアとダラスはそれぞれ55位と61位にランクしている。
中南米地域では、グアドループの都市で今回新しく追加されたポワンタ・ピートルが最高位の62位となった。続いてプエルトリコのサンファンが72位、ブエノスアイレスが78位となっている。ハバナ(192位)とポルトープランス(213位)がこの地域の最下位にランクした。
パラカティル氏は述べる。「北米都市では生活環境は安定しています。しかし、中南米ではいくつかの国において政治的不安や経済問題、エネルギー不足による落ち込みが見られます。また、中南米の多くの都市では高い犯罪率も引き続き大きな問題となっています。」
カナダと米国の都市はエコ都市ランキングでは地域内でもグローバルでも上位に位置している。カルガリーが145.7ポイントで世界首位をつかみ、ホノルル(145.1ポイント)が僅差の2位に続いた。オタワが139.9ポイントで3位、ミネアポリス(137.8ポイント)は6位であった。パラカティル氏は「カルガリーの首位は、廃棄物処理や下水設備、水道の供給力や水質などにおける素晴らしいサービスと、相対的に低い大気汚染によるものです」と述べる。
中南米地域における最高位は、世界生活環境ランキングと同じくポワンタ・ピートル(49位)であり、サンファン(69位)とモンテビデオ(70位)が続いている。
ヨーロッパ
世界生活環境ランキングにおいて、上位25都市のうち16都市がヨーロッパの都市となった。ウィーンがヨーロッパ地域のみならず全世界で前回に引き続きトップとなり、前回同様にチューリッヒ(2位)、ジュネーブ(3位)、デュッセルドルフ(6位)が続いた。西欧都市で下位にランクしたのはライプチヒ(64位)とアテネ(75位)だった。イギリスではロンドンが39位でトップ、続いて今回から対象となったアバディーン(53位)、バーミンガム(55位)、グラスゴー(57位)、ベルファスト(63位)の順となった。
東欧の生活環境のレベルは向上しており、指数が若干上昇している都市が多い。プラハが最高位の70位となり、指数は前回の93.9ポイントから94.8ポイントに上昇した。続いてブダペストが73位、リュブリャナが77位となっている。
エコ都市ランキングでは北欧の都市が特に目立ち、ヘルシンキ(3位)がヨーロッパ地域では最上位となり、コペンハーゲンが8位、オスロとストックホルムが共に9位となった。「北欧の都市が上位になるのは、その多くの都市において近年作られたものが将来的な環境への影響を考慮してデザインされたものだからです」とパラカティル氏は語る。エコ都市ランキングにおけるイギリスの最高位はアバディーン(19位)であり、続いてベルファスト(30位)、グラスゴー(47位)、ロンドン(63位)、バーミンガム(64位)という結果となった。
中東・アフリカ
中東・アフリカ地域では、アラブ首長国連邦のドバイ(75位)とモーリシャスのポートルイス(82位)が生活環境の最も良い都市となった。アブダビ(83位)、ケープタウン(86位)、チュニス(94位)が続き、セイシェルのビクトリア(95位)、ヨハネスブルグ(96位)、オマーンのマスカット(100位)と共にトップ100に入っている。今回のランキング対象都市の見直しにより、この地域では新たにカタールのドーハ(110位)、モロッコのラバト(112位)、ガンビアのバンジュール(164位)、ナイジェリアのアブジャ(205位)が追加された。
※以下、省略
※本プレスプレスリリース全文(ランキング表含む)
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Tel: 03-5354-1483 Fax: 03-5333-8137
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報道関連のお問い合わせ:
広報担当: 小原香恋
Tel: 03-5354-1674 Fax: 03-5333-8135
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企業情報
企業名 | マーサージャパン株式会社 |
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代表者名 | 鴨居 達哉 |
業種 | その他サービス |
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