マーサー 『2010年世界生計費調査‐都市ランキング』を発表 Cost of Living global city rankings 2010 Mercer survey
■ 海外駐在員にとって物価が高い都市第2位に東京、大阪と香港はそれぞれ6位、8位 ■ 世界で最も物価が高い都市はルアンダ(アンゴラ)、最も物価が低い都市はカラチ(パキスタン) ■ アジア、アフリカ、ヨーロッパの都市が上位10位にランクイン
東京 2010年6月29日
世界的な組織・人事コンサルティング会社、マーサーの日本法人であるマーサー ジャパン株式会社 (代表取締役社長:古森剛、本社:東京都新宿区、グローバル本社:ニューヨーク)は、「2010年世界生計費調査」の結果を発表した。
調査によると、アンゴラのルアンダが海外駐在員にとって最も物価が高い都市であるという結果になった。東京は2位に、3位にはチャドのンジャメナ、4位にはモスクワ、5位にジュネーブと続いている。一方で、最も物価が低い都市はカラチで、1位のルアンダは最下位のカラチと比較して約3倍もコストがかかるとの調査結果が出た。
世界生計費調査は、5大陸214都市において住居費、交通費、食料、衣料、家庭用品、娯楽費用などを含む200品目以上の価格を調査し、それぞれを比較したものである。この調査は、世界で最も包括的な生計費調査であり、多国籍企業や政府機関が海外駐在員の報酬・手当を設定する際に利用している。基軸通貨を米ドルにして、ベース都市であるニューヨークの指数を100として調査対象都市との比較を行っている。海外駐在員を派遣する際に最も高い費用となる住居費が、都市の順位を左右する重要な要因となっている。
今回の調査では、上位10位以内に東京(2位)、大阪(6位)、香港(8位)のアジア3都市がランクインする結果となった。また、10位以内にはルアンダ(1位)、チャドのンジャメナ(3位)、ガボンのリーブルヴィル(7位)と3つのアフリカ都市が含まれている。なお、ヨーロッパの都市では、モスクワ(4位)、ジュネーブ(5位)、チューリッヒ(8位)、コペンハーゲン(10位)が10位以内にランクインする結果となった。
マーサーのシニアリサーチャーであり、都市ランキング作成の責任者であるナタリー・コンスタンティン-メトラルは、次のように述べている。「過去数年間で企業活動のグローバル化は進展しており、海外駐在員や「グローバル派遣者」は世界中の都市に派遣されています。しかし、駐在員の海外間移動は企業にとって費用がかかることには変わりなく、適切な候補者の選定や海外派遣に係る必要コストに対する十分な理解が、特に昨今の経済環境下では重要となっています。」
「調査対象都市は、多国籍企業からの要望をベースに選定しています」と、コンスタンティン-メトラルは続ける。「経済的重要性の高まりを反映し、特にアフリカの諸都市が台頭してきています。」
【地域別分析】
アジア・太平洋
日本の2都市、東京と大阪がアジア地域で最も物価が高い都市という結果になった。また、比較的上位にランクされた主なアジア都市は、香港(8位)、シンガポール(11位)、ソウル(14位)、北京(16位)、名古屋(19位)、上海(25位)、台北(78位)となっている。2010年のランキングには、中国から北京、上海、香港以外にも7都市が含まれており、多国籍企業にとって中国の商業的重要性の高まりを反映している。
インフォメーション・プロダクト・ソリューションズ部門のアジアパシフィック・グローバル・モビリティーリーダーであるキャシー・ルースは、次のように述べている。「アジア都市の中でも、東京と大阪は米ドルなどの基軸通貨に対する円高傾向により、依然として物価が高い状況が続いています。その他、香港、シンガポール、上海など上位に位置するアジア都市は、総合的な生計費ランキングという視点でみると前回ランキングの結果と比較的近い水準となっています。」
インドで最も物価が高い都市はニューデリー(85位)で、ムンバイ(89位)とバンガロール(190位)がそれに続く。その他のアジア都市をみると、ジャカルタは94位、ハノイとバンコクがともに121位、クアラルンプールが138位となっている。なお、パキスタンのイスラマバード(212位)とカラチ(214位)がアジア地域で最も物価が低い2都市という結果となった。
シドニー(24位)がオーストラリアで最も物価が高い都市となり、33位のメルボルンと55位のブリスベンが続いた。同国で最も物価が低い都市は90位のアデレードとなった。また、ニュージーランドの都市はオークランドが149位、ウェリントンが163位という結果となった。オーストラリアドルおよびニュージーランドドルの米ドルに対する価値が上昇したことにより、両国の都市は順位を上げている。
「2009年終わりから2010年初頭にかけて、多くのアジア諸国では経済環境の安定化により海外駐在員向けの良質な住宅需要が高まったことを受け、住居費の上昇が見られました」と、コンスタンティン-メトラルは述べている。また、「オーストラリアおよびニュージーランドの通貨が対米ドルで価値を上げたため、両国における米国からの駐在員の生計費が高くなります」と加えた。
南北アメリカ
ブラジルの都市は、通貨レアルの対米ドル価値が上昇したことに伴い物価が高くなっており、特に21位のサンパウロは、南北アメリカで最も物価が高い都市という結果になった。南アメリカでは、29位のリオデジャネイロがサンパウロに次いで2番目に物価が高く、キューバのハバナ(45位)、コロンビアのボゴタ(66位)、ブラジルの首都ブラジリア(70位)がそれに続いている。ブエノスアイレスは161位であった。一方、ニカラグアのマナグア(212位)、ボリビアのラパス(211位)、パラグアイのアスンシオン(204位)が南アメリカで最も物価が低い3都市であった。
米国では、27位のニューヨークが最も物価が高く、55位のロサンゼルスがそれに続く。ワシントンは111位にランクされている。なお、米国で最も物価が低い都市は197位のウィンストンセーレムであった。メキシコで最も物価が高い都市はメキシコシティ(166位)で、モンテレイ(193位)が最も低い都市であった。カナダでは、バンクーバー(75位)が最も物価が高く、トロント(76位)、モントリオール(98位)が続き、最も物価が低い都市はオタワ(136位)となった。
「米ドルの他国通貨に対する価値の低下と、賃貸物件の賃料の下落によって、米国の都市はランキングの順位を下げる結果となりました。ただし、2010年3月以降は米ドルの価値が上昇しており、状況は変動しています」と、コンスタンティン-メトラルは述べる。
ヨーロッパ・中東
モスクワ、ジュネーブ、チューリッヒ、コペンハーゲンに次いで物価が高いヨーロッパの都市は、ノルウェーのオスロ(11位)、イタリアのミラノ(15位)、ロンドンとパリ(ともに17位)、スイスのベルン(22位)という結果となった。その他、物価が高い都市は、ローマ(26位)、ウィーン(28位)、サンクトペテルブルグ(30位)、ヘルシンキ(31位)、アムステルダム(35位)となっている。一方で、最も物価が低いヨーロッパ都市はアルバニアのティラナ(200位)で、マケドニアのスコピエ(197位)、ボスニアヘルツェゴビナのサラエボ(196位)、ベラルーシのミンスク(192位)、英国のベルファスト(182位)が続く。
中東では、テルアビブ(19位)が最も物価が高く、アブダビ(50位)とドバイ(55位)が続く。また、最も物価が低い都市はリビアのトリポリ(186位)で、サウジアラビアのジッダ(181位)、オマーンのマスカット(176位)がそれに続いている。
コンスタンティン-メトラルは、「アブダビとドバイの住居費の下落が続いており、海外駐在員の生計費が低下しています。ランキングは為替レートの変動にも影響されます。一方、ジッダやトリポリでは海外駐在員向けの住宅の不足が需要を高め、賃料が上昇しています」と述べている。
アフリカ
すべての事業分野におけるアフリカ地域の経済的重要性の高まりを反映し、マーサーのランキングには多くのアフリカの都市が含まれており、2010年ランキングでは一部のアフリカ都市が海外駐在員の生計費が高い都市として上位にランクインした。ルアンダ、ンジャメナ、ルーブルヴィルに次いで物価が高い都市は、セーシェルのビクトリア(13位)、ニジェールのニアメ(23位)、セネガルのダカール(32位)となっている。南アフリカのヨハネスブルグとケープタウンは、それぞれ151位と171位であった。なお、同地域で最も物価が低い都市はエチオピアのアディスアベバ(208位)となっており、ナミビアのウィントフック(205位)とボツワナのハボローネ(203位)が後に続く。
※以下、省略… →本プレスプレスリリース全文(ランキング表含む)
http://www.mercer.co.jp/summary.htm?idContent=1383185
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Tel: 03-5354-1483 Fax: 03-5333-8137
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広報: 小原香恋
Tel: 03-5354-1674 Fax: 03-5333-8135
pr.japan@mercer.com
世界的な組織・人事コンサルティング会社、マーサーの日本法人であるマーサー ジャパン株式会社 (代表取締役社長:古森剛、本社:東京都新宿区、グローバル本社:ニューヨーク)は、「2010年世界生計費調査」の結果を発表した。
調査によると、アンゴラのルアンダが海外駐在員にとって最も物価が高い都市であるという結果になった。東京は2位に、3位にはチャドのンジャメナ、4位にはモスクワ、5位にジュネーブと続いている。一方で、最も物価が低い都市はカラチで、1位のルアンダは最下位のカラチと比較して約3倍もコストがかかるとの調査結果が出た。
世界生計費調査は、5大陸214都市において住居費、交通費、食料、衣料、家庭用品、娯楽費用などを含む200品目以上の価格を調査し、それぞれを比較したものである。この調査は、世界で最も包括的な生計費調査であり、多国籍企業や政府機関が海外駐在員の報酬・手当を設定する際に利用している。基軸通貨を米ドルにして、ベース都市であるニューヨークの指数を100として調査対象都市との比較を行っている。海外駐在員を派遣する際に最も高い費用となる住居費が、都市の順位を左右する重要な要因となっている。
今回の調査では、上位10位以内に東京(2位)、大阪(6位)、香港(8位)のアジア3都市がランクインする結果となった。また、10位以内にはルアンダ(1位)、チャドのンジャメナ(3位)、ガボンのリーブルヴィル(7位)と3つのアフリカ都市が含まれている。なお、ヨーロッパの都市では、モスクワ(4位)、ジュネーブ(5位)、チューリッヒ(8位)、コペンハーゲン(10位)が10位以内にランクインする結果となった。
マーサーのシニアリサーチャーであり、都市ランキング作成の責任者であるナタリー・コンスタンティン-メトラルは、次のように述べている。「過去数年間で企業活動のグローバル化は進展しており、海外駐在員や「グローバル派遣者」は世界中の都市に派遣されています。しかし、駐在員の海外間移動は企業にとって費用がかかることには変わりなく、適切な候補者の選定や海外派遣に係る必要コストに対する十分な理解が、特に昨今の経済環境下では重要となっています。」
「調査対象都市は、多国籍企業からの要望をベースに選定しています」と、コンスタンティン-メトラルは続ける。「経済的重要性の高まりを反映し、特にアフリカの諸都市が台頭してきています。」
【地域別分析】
アジア・太平洋
日本の2都市、東京と大阪がアジア地域で最も物価が高い都市という結果になった。また、比較的上位にランクされた主なアジア都市は、香港(8位)、シンガポール(11位)、ソウル(14位)、北京(16位)、名古屋(19位)、上海(25位)、台北(78位)となっている。2010年のランキングには、中国から北京、上海、香港以外にも7都市が含まれており、多国籍企業にとって中国の商業的重要性の高まりを反映している。
インフォメーション・プロダクト・ソリューションズ部門のアジアパシフィック・グローバル・モビリティーリーダーであるキャシー・ルースは、次のように述べている。「アジア都市の中でも、東京と大阪は米ドルなどの基軸通貨に対する円高傾向により、依然として物価が高い状況が続いています。その他、香港、シンガポール、上海など上位に位置するアジア都市は、総合的な生計費ランキングという視点でみると前回ランキングの結果と比較的近い水準となっています。」
インドで最も物価が高い都市はニューデリー(85位)で、ムンバイ(89位)とバンガロール(190位)がそれに続く。その他のアジア都市をみると、ジャカルタは94位、ハノイとバンコクがともに121位、クアラルンプールが138位となっている。なお、パキスタンのイスラマバード(212位)とカラチ(214位)がアジア地域で最も物価が低い2都市という結果となった。
シドニー(24位)がオーストラリアで最も物価が高い都市となり、33位のメルボルンと55位のブリスベンが続いた。同国で最も物価が低い都市は90位のアデレードとなった。また、ニュージーランドの都市はオークランドが149位、ウェリントンが163位という結果となった。オーストラリアドルおよびニュージーランドドルの米ドルに対する価値が上昇したことにより、両国の都市は順位を上げている。
「2009年終わりから2010年初頭にかけて、多くのアジア諸国では経済環境の安定化により海外駐在員向けの良質な住宅需要が高まったことを受け、住居費の上昇が見られました」と、コンスタンティン-メトラルは述べている。また、「オーストラリアおよびニュージーランドの通貨が対米ドルで価値を上げたため、両国における米国からの駐在員の生計費が高くなります」と加えた。
南北アメリカ
ブラジルの都市は、通貨レアルの対米ドル価値が上昇したことに伴い物価が高くなっており、特に21位のサンパウロは、南北アメリカで最も物価が高い都市という結果になった。南アメリカでは、29位のリオデジャネイロがサンパウロに次いで2番目に物価が高く、キューバのハバナ(45位)、コロンビアのボゴタ(66位)、ブラジルの首都ブラジリア(70位)がそれに続いている。ブエノスアイレスは161位であった。一方、ニカラグアのマナグア(212位)、ボリビアのラパス(211位)、パラグアイのアスンシオン(204位)が南アメリカで最も物価が低い3都市であった。
米国では、27位のニューヨークが最も物価が高く、55位のロサンゼルスがそれに続く。ワシントンは111位にランクされている。なお、米国で最も物価が低い都市は197位のウィンストンセーレムであった。メキシコで最も物価が高い都市はメキシコシティ(166位)で、モンテレイ(193位)が最も低い都市であった。カナダでは、バンクーバー(75位)が最も物価が高く、トロント(76位)、モントリオール(98位)が続き、最も物価が低い都市はオタワ(136位)となった。
「米ドルの他国通貨に対する価値の低下と、賃貸物件の賃料の下落によって、米国の都市はランキングの順位を下げる結果となりました。ただし、2010年3月以降は米ドルの価値が上昇しており、状況は変動しています」と、コンスタンティン-メトラルは述べる。
ヨーロッパ・中東
モスクワ、ジュネーブ、チューリッヒ、コペンハーゲンに次いで物価が高いヨーロッパの都市は、ノルウェーのオスロ(11位)、イタリアのミラノ(15位)、ロンドンとパリ(ともに17位)、スイスのベルン(22位)という結果となった。その他、物価が高い都市は、ローマ(26位)、ウィーン(28位)、サンクトペテルブルグ(30位)、ヘルシンキ(31位)、アムステルダム(35位)となっている。一方で、最も物価が低いヨーロッパ都市はアルバニアのティラナ(200位)で、マケドニアのスコピエ(197位)、ボスニアヘルツェゴビナのサラエボ(196位)、ベラルーシのミンスク(192位)、英国のベルファスト(182位)が続く。
中東では、テルアビブ(19位)が最も物価が高く、アブダビ(50位)とドバイ(55位)が続く。また、最も物価が低い都市はリビアのトリポリ(186位)で、サウジアラビアのジッダ(181位)、オマーンのマスカット(176位)がそれに続いている。
コンスタンティン-メトラルは、「アブダビとドバイの住居費の下落が続いており、海外駐在員の生計費が低下しています。ランキングは為替レートの変動にも影響されます。一方、ジッダやトリポリでは海外駐在員向けの住宅の不足が需要を高め、賃料が上昇しています」と述べている。
アフリカ
すべての事業分野におけるアフリカ地域の経済的重要性の高まりを反映し、マーサーのランキングには多くのアフリカの都市が含まれており、2010年ランキングでは一部のアフリカ都市が海外駐在員の生計費が高い都市として上位にランクインした。ルアンダ、ンジャメナ、ルーブルヴィルに次いで物価が高い都市は、セーシェルのビクトリア(13位)、ニジェールのニアメ(23位)、セネガルのダカール(32位)となっている。南アフリカのヨハネスブルグとケープタウンは、それぞれ151位と171位であった。なお、同地域で最も物価が低い都市はエチオピアのアディスアベバ(208位)となっており、ナミビアのウィントフック(205位)とボツワナのハボローネ(203位)が後に続く。
※以下、省略… →本プレスプレスリリース全文(ランキング表含む)
http://www.mercer.co.jp/summary.htm?idContent=1383185
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マーサー ジャパン株式会社
インフォメーション・プロダクト・ソリューションズ
グローバル・モビリティー
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企業情報
企業名 | マーサージャパン株式会社 |
---|---|
代表者名 | 鴨居 達哉 |
業種 | その他サービス |
コラム
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