CSR、APTの買収でオーディオの技術基盤をさらに強化

CSR plc（以下「CSR」）は本日、APT Licensing（APT）を買収することを発表しました。CSRとAPTは、当社のeXtension Partner Programmeを通じて、3年間に渡り協業してきました。今回のCSRによるAPTの買収は、CSRがAPTによる当社のワイヤレスオーディオ・プラットフォーム採用顧客に対する高品質なオーディオ圧縮技術の提供を評価し、実現されたものです。CSRは、今後当社の次世代オーディオ製品と遅延を最小限に抑えたapt-x低遅延オーディオ圧縮CODECの統合を更に推進し、成長を続けるリアルタイム・ストリーミング・オーディオ市場におけるモバイル／ワイヤレス・コンシューマ・アプリケーション向けの製品ラインを強化すると共に、より幅広いオーディオ市場への事業拡大を目指します。

APTは、革新的かつ透過的オーディオ圧縮ソリューションを提供することで知られています。本ソリューションは、独自のデジタルオーディオの特性を維持しながら、即時にリアルタイム・オーディオ・ストリーミングが実行できように最適化されています。apt-xのオーディオ圧縮アルゴリズムスイートは、最高レベルのオーディオ品質、ストリーミングにおける遅延の最小化、ビットエラーに対する優れた復元力に定評があります。これは、ワイヤレス、ブロードキャストおよびプロフェッショナル・ライブ・パフォーマンス・アプリケーションにおいて実証されています。

APTは、Altec Lansing、Creative、Jaybird、Sennheiserを含む業界最先端のコンシューマおよびテクノロジブランドの既存IPライセンスの合意を含めて、CSRに加わります。

CSR、最高経営責任者、Joep van Beurdenのコメント：
「APTを買収することにより、CSRは業界でもっとも強力なオーディオIPポートフォリオと、20年に渡って培われてきたオーディオに関する専門知識を取得することができます。当社独自テクノロジへのAPT社IPのより密接な統合は、さらにメインストリームの顧客拡大をサポートすると同時に、どちらか一社では達成できなかったメリットの提供を可能にします。ワイヤレスオーディオにおけるリーディング企業であるC SRは、APTを買収することで、高品質で高度に差別化され、さらなるユーザ体験の向上を実現する新世代製品の開発ができるようになります。また、今回の買収により、CSRはワイヤレスオーディオ・プラットフォームにおける専門性の強化、製品ポートフォリオの拡張による新たなオーディオ市場の開拓および売上の拡大を目指します」

apt-xアルゴリズムは、他の多くのオーディオCODECより、ベースレート品質を向上させることで、一貫して優れたユーザ体験を提供します。apt-xは、特にBluetoothに適しています。apt-xの高い機能性は、Sennheiser PXC 310 Bluetoothヘッドホンなど現在出荷されている最終製品の数々の独自製品レビューによって、すでに高い評価を受けています。

APTのもう一つの最新CODECであるapt-x Losslessは、最高品位のオーディオ品質を実現し、妥協のないユーザ体験を提供します。apt-x Losslessは、超低遅延と低消費電力を実現しているため、最高のオーディオ品質が必須なバッテリ駆動のポータブル・アプリケーションに最適です。

APTは、特定の音響環境、バッテリ寿命の節約、遅延、エラー復元に適合できる拡張可能なCODECの開発に取り組んできました。CSRは、新しいフルアダプティブオーディオプラットフォームの開発機会を提供するこのテクノロジに大きな期待を寄せています。

APTとCSRは、 APTが当社のeXtension Partner Programmeに参加した2007年から協業してきました。eXtension Partner Programmeは、CSRのBluetoothテクノロジに高品質なオーディオの提供をもたらし、またapt-x CODECは、CSRのBlueCoreマルチメディア製品に搭載された高性能デジタルシグナルプロセッサ（DSP）への搭載オプションとして提供されていました。CSRは現在、このKalimba DSPをほとんどの製品に組み込んでいます。高品質ステレオオーディオは、現在のモバイルデバイスおよび家電製品の重要な要素になってきています。

APTのオーディオCODECスイートのその他のソリューションは、apt-x Standardを含みます。apt-x Standardは、元来ブロードキャスト向けのCODECとして知られており、20年にわたる実装実績を誇ります。apt-x Enhancedおよびapt-x Live CODECは、プロフェッショナル・ブロードキャスト用オーディオ市場向けに開発されました。これらのテクノロジは現在、卓越したオーディオ性能が益々求められる家電製品に搭載されています。

APT社　最高経営責任者、Noel McKenna氏のコメント：
「当社は、20年間でAPTが成し遂げてきたことに誇りに思い、より幅広いモバイル／ワイヤレス・コンシューマ・アプリケーション向けに高品質CODECをさらに普及させるための一歩として、CSRに加われることを光栄に思います。CSRとAPTのエンジニアリング・チームは、オーディオに対する情熱を共有し、協力し合えることをこの3年間で確認することができました。当社は、APTのCODECとCSRのワイヤレステクノロジの統合により、今後の事業展開に大きな期待を寄せています」

APTの有能で経験豊富な17人のスタッフ全員は、CSRのオーディオプラットフォームチームにとって必要不可欠な人材となります。CSRは、apt-x製品ブランドを維持していく予定です。

CSRについて：
CSRは、多機能コネクティビティとロケーション・プラットフォームを開発・提供するリーディング企業です。CSRのテクノロジ・ポートフォリオには、完全統合型ラジオ、ベースバンド、マイクロコントローラ・エレメントを含むシリコン・プラットフォームの開発を可能にする、Bluetooth、GPS、FM、Wi-Fi（IEEE802.11）、UWB、NFC、その他のコネクティビティ技術が含まれます。CSRのConnectivity Centreは、複合的なワイヤレス・コネクティビティと位置情報検出処理技術とを合理的に統合することで、主なモバイルデバイスにおけるユーザ体験を向上させるよう設計されています。CSRのロケーション・プラットフォームは、量産向けコンスーマ・モバイル・デバイスおよび汎用アプリケーション用のワイヤレス・コネクティビティおよびマルチメディア機能によって補完されています。

主要なコンスーマ製品開発企業は、携帯電話、カーナビ、テレマティクス・システム、ポータブルナビ（PND）、ワイヤレス・ヘッドセット、モバイル・コンピュータ、モバイル・インターネット・デバイス、GPS対応リクリエーション・デバイス、デジタルカメラ、携帯ゲーム機器、その他の幅広い個人用・商用トラッキング・アプリケーションなど、幅広いコンスーマ・モバイル・デバイスにCSRの技術を採用しています。

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【本件に関するお問い合わせ先】
シーエスアール株式会社
深田　学
E−mail：prjp@csr.com