カナダ・オンタリオ州、アティコーカン発電所の石炭使用を廃止、バイオマス発電へ転換

オンタリオ州北西部のアティコ−カン発電所では、石炭使用を廃止しバイオマスを由来とする発電に転換する動きが始まっています。これにより地域雇用が促進されるとともに、州全体で石炭火力発電を2014年末までに完全廃止とする目標へさらに一歩近づくことになります。

 オンタリオ州北西部のアティコ−カン発電所では、石炭使用を廃止し
バイオマスを由来とする発電に転換する動きが始まっています。これにより
地域雇用が促進されるとともに、州全体で石炭火力発電を2014年末までに
完全廃止とする目標へさらに一歩近づくことになります。

 石炭からバイオマスへ切り替えることにより、建設関連のプロジェクトで
200名ほどの雇用を創出し、同発電所の労働者の雇用継続も支援しています。
また、同州の木質ペレット製造関連で、およそ20名から25名の雇用が確保
されることから、林業部門でも雇用の継続が期待されています。

 同プロジェクトは約3年の建設期間を要し、完成後は1万5千世帯分の年間使用
電力に相当する、1億5千万キロワット時の再生可能エネルギーが発電される
予定です。

 この取り組みは、オンタリオ州における新規雇用の創出、経済成長、インフラ
整備や自然エネルギーへの投資促進を目指す5ヵ年計画のオープン・オンタリ
オ・プラン※を支援するものです。

 サンダーベイ・アティコ−カン地区のビル・モーロー州議会議員は次のように
コメントしています。「このプロジェクトはわれわれコミュニティーの将来に
希望をもたらすものです。持続的な経済発展と環境保全にとって有意義な
バイオマスを燃料とする電力供給がアティコ−カン発電所で行われるよう、
私は長年に渡り提唱してきました。この地域に雇用が定着し、新たな雇用が
生み出されることを大変うれしく思います」。

 エネルギー省のブラッド・デュグイッド大臣は「オンタリオ州政府は、
各住宅や企業への電力供給源として、信頼性のあるクリーンエネルギー
システムを構築しています。州政府は石炭火力発電ゼロの実現に向けて
取り組んでいます。アティコーカン発電所をバイオマス由来の発電へ完全に
切り替え、クリーンエネルギーを安定的にオンタリオ州北西部に供給し、
北西部の経済活性化を目指します」と述べています。

 オンタリオ電力(OPG)の火力発電部門上級副社長フランク・チアロット氏は
「本日の発表はアティコーカンのバイオマスプロジェクトにとって大変画期的
な出来事です。アティコーカンはこの先長きに渡りオンタリオ州へ新たな
再生可能エネルギーを供給することができると共に、州北西部地域へ経済的
恩恵をもたらすことでしょう。これはオンタリオ電力、州北西部地域、そして
州全体にとって素晴らしいニュースです」とコメントしています。


関連情報
●オンタリオ州政府は、オンタリオ州電力公社(OPA)に、アティコーカンで
発電されるバイオマス電力の買い取りに関して、発電所の所有者である
オンタリオ電力との契約交渉に臨むよう指示しました。これにより、
アティコーカン発電所はバイオマス発電への転換を図るプロジェクトにおいて、
次の重要な段階へと進みました。

●2009年にオンタリオ州の石炭火力発電所で生産された電力量は45年間で
最小となり、2003年の発電量を70%も下回りました。

●水力発電が不安定なこの地域にとって、汎用性のあるバイオマス燃料による
発電は、優れた補完電源となります。

●乾燥木質ペレットから成る同発電所の年間燃料要求値は、毎年オンタリオ州で
許可される総森林収穫量の1%以下と予測されています。

●アティコーカンは、サンダーベイの北西約200キロメートル地点に位置して
います。



・アティコーカン発電所サイト:
http://www.opg.com/power/fossil/atikokan.asp

・オンタリオ電力(OPG)サイト:
http://www.ontariopowergeneration.com/index.asp

・オンタリオ州電力公社(OPA)サイト:
http://www.powerauthority.on.ca/Page.asp?PageID=1224&SiteNodeID=118


※ オープン・オンタリオ・プラン (Open Ontario Plan)について
オンタリオ州の経済成長と雇用創出を目的とした経済振興の5ヵ年構想。
治水技術など水関連産業の育成、グリーンエネルギー産業の強化、金融
サービスへの投資、北部地域の鉱山開発、健康医療サービスの改善、
インフラ整備、高等教育での優秀な海外留学生の確保、税制改革などを
謳っています。



■オンタリオ州について
 オンタリオ州はグローバルビジネスにおける北米地域の拠点として発展して
きました。日本はオンタリオ州にとって重要な投資・貿易相手国となって
います。オンタリオ州への海外直接投資額(Foreign Direct Investment)の
うち、日本からの投資額が約8%を占めます。オンタリオ州に拠点を持つ日本
企業は現在100社を超え、2万人以上の現地雇用の創出に貢献しています。
自動車産業では、Toyota Motor Manufacturing, Canada, Inc.が、
ケンブリッジ地域とウッドストック地域で工場生産を行っています。
デジタルメディア産業では、KOEI CANADAやCAPCOM INTERACTIVE CANADAが
州都トロントに制作・開発拠点を置いています。

オンタリオ州政府サイト:http://www.gov.on.ca/


オンタリオ州政府経済開発貿易省(Ministry of Economic Development and Trade):
http://www.InvestinOntario.com



■オンタリオ州政府在日事務所について
 オンタリオ州政府在日事務所(Ontario International Marketing Centre、
東京都港区カナダ大使館内)は、日本とオンタリオ州の貿易・投資促進を図る
目的で2006年6月、オンタリオ州政府経済開発貿易省(Ministry of Economic
Development and Trade)によって、開設されました。同在日事務所は、
日本企業の投資誘致活動、オンタリオ企業・輸出業者への支援、日本の行政・
媒体関係者の協調関係を深めるなど、様々な活動を通じてオンタリオ州の産業、
ビジネスを紹介し、日加間のビジネス交流・貿易の促進に取り組んでいます。

URL:http://www.investinontario.com/imc/tokyo/default.asp


※このプレスリリースは、エネルギー記者会、環境省記者クラブ、
環境記者会に配布しています。


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オンタリオ州の投資情報に関するお問合せ
オンタリオ州政府在日事務所(カナダ大使館内)
ロバート・アルマー(Robert Ulmer)、澤木(さわき)
Tel: 03-5412-6450 FAX:03-5412-6250
E-mail: robert.ulmer@international.gc.ca 

プレスリリースに関するお問合せ
カナダ・オンタリオ州政府経済開発貿易省 日本広報窓口
株式会社トークス
森田、恵南(えなみ)、中村、水上
Tel: 03-3261-7715 FAX:03-3261-7174
E-mail: ontario@pr-tocs.co.jp 

企業情報

企業名 株式会社トークス
代表者名 平田 宏
業種 その他サービス

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