日産自動車とアドバンスト・ソフトマテリアルズで開発した優れた塗装技術『スクラッチシールド』の材料を音質の優れたビフレステックのスピーカーに採用
日産自動車株式会社、及び、アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社は、共同で開発した塗料用の材料が、この度ビフレステック株式会社が発売するタマゴ型スピーカーの振動板に採用されることになったと発表致しました。この塗料用材料を採用したタマゴ型スピーカーは、7月20日より販売を開始します。
報道関係各位
プレスリリース
2011年7月20日
日産自動車株式会社
アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社
ビフレステック株式会社
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日産自動車とアドバンスト・ソフトマテリアルズで開発した
優れた塗装技術『スクラッチシールド』の材料を
音質の優れたビフレステックのスピーカーに採用
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日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区 社長:カルロス ゴーン 以下、日産)、及び、アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社(本社:千葉県柏市 社長:原 豊、以下ASM)は、共同で開発した塗料用の材料が、この度ビフレステック株式会社(本社:東 京都千代田区 社長:井橋 孝夫)が発売するタマゴ型スピーカーの振動板に採用されることになったと発表致しました。
この塗料用材料を採用したタマゴ型スピーカーは、7月20日より販売を開始します。
タマゴ型スピーカーは、2009年に第一号を発売して以来、外見がタマゴの形をしたスピーカーとして話題となりました。
またスピーカーのキャビネット(筐体)を滑らかな曲面形にすることで、どの位置からでも安定した音の広がり、奥行き、高さといった音場を感じることができることで、多くのお客さまから好評を得ました。
タマゴ型スピーカーは、振動板が外側に丸みのある凸形状になっているため、振動板自体の強度を上げなければならず、併せて、発生する音に追従するために、振動板に軽くて剛性の高いフラーレン/マイカ・ナノコンポジットを素材として採用しています。
しかし、その軽さのため、振動板の振動による(高音のシーンという)音の乱れが発生してしまうという改良ポイントが残っていました。その改良ポイントを解決すべく、ビフレステック社が振動板のコーティング材を検討した結果、日産のスクラッチシールド技術の材料が、この振動板の自己振動を抑制するコーティング材として適していることが判明し、今回の採用に至りました。
このタマゴ型スピーカーに採用された「スクラッチシールド」に使用されている材料の「SLIDE-RING MATERIAL®」(スライドリング マテリアル)は、既存の高分子材料とは異なり非常に柔軟な材料であり、結合部分が固定される事なく自由に動く事が出来ます。それにより、今までには無い特徴的な構造で、優れた伸縮性や制振性を示すことができました。
さらにこの塗料は、今までの塗料と比べて非常に薄く塗ることできるため、軽量を保ったまま、振動板自身の制振性を向上することが出来ることに加え、振動板の自己振動による音の乱れが抑えられ、高音質のスピーカーが実現できました。
日産は、世界初の塗装技術である「スクラッチシールド」を、2005年12月より車のボディ用塗装として採用しています。この「スクラッチシールド」は、細かな擦り傷であれば時間の経過により元通りに復元でき、また、従来の塗装に比べて傷がつきにくくなったことで、綺麗な塗装面を長く保つことができるという特徴があります。
今回、スピーカーに採用される「スクラッチシールド」の材料は、本技術を応用したもので、2006年から日産とASMで共同開発した技術です。
日産は2004年から自社が持つ知的財産を異業種にライセンスする活動を行なっており、自社で研究開発した多くの技術やノウハウなどを自社だけの利用に留まらず、多くの分野での利用を促進することで社会に貢献することを目指しています。また、これらの無形資産の有効活用によって得られる収入を技術開発に投資することで、自社の技術開発力を高めています。
本塗装もこの活動の一環で商品化された技術であり、自動車用に研究・開発された技術を幅広い分野に利用することで、今後も広く社会に貢献していきたいと考えています。
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【資料】
■タマゴ型スピーカーD’Egg TGAシリーズとは・・・
タマゴ型スピーカーの第一号は、2009年12月に「タマゴ型スピーカD’Egg/TGAシリーズ」として発売されました。
その特長は、タマゴ型というその形状からくる“音響の良さ”で、「ピュアな音の再現性」や「最適な試聴位置の広さ」にあります。それについての詳細は、以下の発売時の特長を紹介したリリースからの抜粋をご参照下さい。
「この「タマゴ型スピーカ“D’Egg”」とは、従来の箱形スピーカと異なり、そのフォルム・デザイン(キャビネット及び振動板の形状)がまさしく“タマゴの形”をしており、そのデザインからくる音響特性により“ピュアで自然な音”の再生を目指している。
箱形スピーカの場合、試聴位置は左右のスピーカを結んだ二等辺三角形の頂点が最適とされていた。しかし、このタマゴ型スピーカの場合、±120度以上の広範囲にわたる良好な指向特性により、なめらかな球面波が空間を伝わるため試聴位置を選ばない。つまり、最適な試聴位置が広範囲にわたるため、室内のどの場所にいても常に音質が変化せず、音の“広がり”“奥行き”などが楽しめる理想のスピーカが完成した。
また、箱形スピーカは、キャビネットが平行した壁面のようなデザインであるため、壁面間の反射による強い定在波が発生し、再生音に影響することがいわれていた。併せて、スピーカがコーン形状の場合、くぼみの影響による「音響共振」、コーン周辺のエッジやフレームの凹凸による「音の反射」、スピーカキャビネットのコーナー部分での「音の反射」などの付帯音があり、音がスピーカから耳に届くまでの“時間のずれ”が指摘されていた。しかし、“キャビネット”はもちろんキャビネット形状と同じ曲率の“振動板”を開発することで、その定在波や付帯音の発生を低減させることに成功し、“ピュアで自然な音”の再生が、このタマゴ型スピーカで実現した。」
さらに、第一号の発売後も“良音再生”を追及していたところ、機能的にも大きな特徴ともいえるタマゴ型の形状にフィットさせた曲面形の振動板がその軽さゆえに発する“音の乱れ”という改良ポイントを発見し、これを改良すべく研究開発を行ってきました。その際に、高分子学会/高分子論文集の中の「高分子の架橋に関する新しい展開:環動高分子材料」(2008年/東大:伊藤耕三先生)を見て、日産のスクラッチシールド技術の材料が、この振動板の自己振動を抑制するコーティング材として適していることが判明。これまでの高分子とはことなる架橋構造に期待し、検討した結果、期待通りだったので採用した次第です。ですから、この第二号機の大きな特徴は、「振動板の進化」といえます。
さらに、スピーカ本体をささえる台座にも改良を加え、安定性をより強化いたしました。それらの改良で、重量がやや軽くなりました。以上が、今回、発売するTGA-1B1/bの改良点です。
■タマゴ型スピーカーの企画・販売元
ビフレステック株式会社 (太陽誘電株式会社グループ)
http://www.bifrostec.co.jp/
所在地 : 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-38稲岡九段ビル
代表取締役社長 : 井橋孝夫
取締役会長 : 中島平太郎
事業内容 : 光ディスク、通信、音響・振動、センサ、高能率エネルギー利用などの技術研究・開発
資本金 : 4,000万円
【会長/中島平太郎】日本で初めて音のデジタル化に成功した“CDの父”。NHK技研、ソニー、アイワにおいてオーディオ業界の先進的役割を果たす。1993年4月にCDの開発に対して紫綬褒章受章。スタート・ラボの創始者。CDs21ソリューションズ代表。
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本リリースに関するお問い合わせ窓口
●日産自動車株式会社 グローバルコミュニケーション・CSR本部
Tel:045-523-5521 (企業)/5553(商品)/5520(IR)
www.nissan-newsroom.com/JP/ (プレス情報)
www.nissan-global.com/JP/IR/(IR情報)
●アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社 事業統括部/田畑
〒277-0882 千葉県柏市柏の葉5-4-6
Tel:04-7133-6151 FAX:04-7133-6145
http://www.asmi.jp
●ビフレステック株式会社 マーケティング企画室/谷口、技術開発部/高田
〒101-0051東京都千代田区神田神保町2-38
Tel:03-3288-5271 FAX:03-3288-5272
プレスリリース
2011年7月20日
日産自動車株式会社
アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社
ビフレステック株式会社
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日産自動車とアドバンスト・ソフトマテリアルズで開発した
優れた塗装技術『スクラッチシールド』の材料を
音質の優れたビフレステックのスピーカーに採用
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日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区 社長:カルロス ゴーン 以下、日産)、及び、アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社(本社:千葉県柏市 社長:原 豊、以下ASM)は、共同で開発した塗料用の材料が、この度ビフレステック株式会社(本社:東 京都千代田区 社長:井橋 孝夫)が発売するタマゴ型スピーカーの振動板に採用されることになったと発表致しました。
この塗料用材料を採用したタマゴ型スピーカーは、7月20日より販売を開始します。
タマゴ型スピーカーは、2009年に第一号を発売して以来、外見がタマゴの形をしたスピーカーとして話題となりました。
またスピーカーのキャビネット(筐体)を滑らかな曲面形にすることで、どの位置からでも安定した音の広がり、奥行き、高さといった音場を感じることができることで、多くのお客さまから好評を得ました。
タマゴ型スピーカーは、振動板が外側に丸みのある凸形状になっているため、振動板自体の強度を上げなければならず、併せて、発生する音に追従するために、振動板に軽くて剛性の高いフラーレン/マイカ・ナノコンポジットを素材として採用しています。
しかし、その軽さのため、振動板の振動による(高音のシーンという)音の乱れが発生してしまうという改良ポイントが残っていました。その改良ポイントを解決すべく、ビフレステック社が振動板のコーティング材を検討した結果、日産のスクラッチシールド技術の材料が、この振動板の自己振動を抑制するコーティング材として適していることが判明し、今回の採用に至りました。
このタマゴ型スピーカーに採用された「スクラッチシールド」に使用されている材料の「SLIDE-RING MATERIAL®」(スライドリング マテリアル)は、既存の高分子材料とは異なり非常に柔軟な材料であり、結合部分が固定される事なく自由に動く事が出来ます。それにより、今までには無い特徴的な構造で、優れた伸縮性や制振性を示すことができました。
さらにこの塗料は、今までの塗料と比べて非常に薄く塗ることできるため、軽量を保ったまま、振動板自身の制振性を向上することが出来ることに加え、振動板の自己振動による音の乱れが抑えられ、高音質のスピーカーが実現できました。
日産は、世界初の塗装技術である「スクラッチシールド」を、2005年12月より車のボディ用塗装として採用しています。この「スクラッチシールド」は、細かな擦り傷であれば時間の経過により元通りに復元でき、また、従来の塗装に比べて傷がつきにくくなったことで、綺麗な塗装面を長く保つことができるという特徴があります。
今回、スピーカーに採用される「スクラッチシールド」の材料は、本技術を応用したもので、2006年から日産とASMで共同開発した技術です。
日産は2004年から自社が持つ知的財産を異業種にライセンスする活動を行なっており、自社で研究開発した多くの技術やノウハウなどを自社だけの利用に留まらず、多くの分野での利用を促進することで社会に貢献することを目指しています。また、これらの無形資産の有効活用によって得られる収入を技術開発に投資することで、自社の技術開発力を高めています。
本塗装もこの活動の一環で商品化された技術であり、自動車用に研究・開発された技術を幅広い分野に利用することで、今後も広く社会に貢献していきたいと考えています。
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【資料】
■タマゴ型スピーカーD’Egg TGAシリーズとは・・・
タマゴ型スピーカーの第一号は、2009年12月に「タマゴ型スピーカD’Egg/TGAシリーズ」として発売されました。
その特長は、タマゴ型というその形状からくる“音響の良さ”で、「ピュアな音の再現性」や「最適な試聴位置の広さ」にあります。それについての詳細は、以下の発売時の特長を紹介したリリースからの抜粋をご参照下さい。
「この「タマゴ型スピーカ“D’Egg”」とは、従来の箱形スピーカと異なり、そのフォルム・デザイン(キャビネット及び振動板の形状)がまさしく“タマゴの形”をしており、そのデザインからくる音響特性により“ピュアで自然な音”の再生を目指している。
箱形スピーカの場合、試聴位置は左右のスピーカを結んだ二等辺三角形の頂点が最適とされていた。しかし、このタマゴ型スピーカの場合、±120度以上の広範囲にわたる良好な指向特性により、なめらかな球面波が空間を伝わるため試聴位置を選ばない。つまり、最適な試聴位置が広範囲にわたるため、室内のどの場所にいても常に音質が変化せず、音の“広がり”“奥行き”などが楽しめる理想のスピーカが完成した。
また、箱形スピーカは、キャビネットが平行した壁面のようなデザインであるため、壁面間の反射による強い定在波が発生し、再生音に影響することがいわれていた。併せて、スピーカがコーン形状の場合、くぼみの影響による「音響共振」、コーン周辺のエッジやフレームの凹凸による「音の反射」、スピーカキャビネットのコーナー部分での「音の反射」などの付帯音があり、音がスピーカから耳に届くまでの“時間のずれ”が指摘されていた。しかし、“キャビネット”はもちろんキャビネット形状と同じ曲率の“振動板”を開発することで、その定在波や付帯音の発生を低減させることに成功し、“ピュアで自然な音”の再生が、このタマゴ型スピーカで実現した。」
さらに、第一号の発売後も“良音再生”を追及していたところ、機能的にも大きな特徴ともいえるタマゴ型の形状にフィットさせた曲面形の振動板がその軽さゆえに発する“音の乱れ”という改良ポイントを発見し、これを改良すべく研究開発を行ってきました。その際に、高分子学会/高分子論文集の中の「高分子の架橋に関する新しい展開:環動高分子材料」(2008年/東大:伊藤耕三先生)を見て、日産のスクラッチシールド技術の材料が、この振動板の自己振動を抑制するコーティング材として適していることが判明。これまでの高分子とはことなる架橋構造に期待し、検討した結果、期待通りだったので採用した次第です。ですから、この第二号機の大きな特徴は、「振動板の進化」といえます。
さらに、スピーカ本体をささえる台座にも改良を加え、安定性をより強化いたしました。それらの改良で、重量がやや軽くなりました。以上が、今回、発売するTGA-1B1/bの改良点です。
■タマゴ型スピーカーの企画・販売元
ビフレステック株式会社 (太陽誘電株式会社グループ)
http://www.bifrostec.co.jp/
所在地 : 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-38稲岡九段ビル
代表取締役社長 : 井橋孝夫
取締役会長 : 中島平太郎
事業内容 : 光ディスク、通信、音響・振動、センサ、高能率エネルギー利用などの技術研究・開発
資本金 : 4,000万円
【会長/中島平太郎】日本で初めて音のデジタル化に成功した“CDの父”。NHK技研、ソニー、アイワにおいてオーディオ業界の先進的役割を果たす。1993年4月にCDの開発に対して紫綬褒章受章。スタート・ラボの創始者。CDs21ソリューションズ代表。
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本リリースに関するお問い合わせ窓口
●日産自動車株式会社 グローバルコミュニケーション・CSR本部
Tel:045-523-5521 (企業)/5553(商品)/5520(IR)
www.nissan-newsroom.com/JP/ (プレス情報)
www.nissan-global.com/JP/IR/(IR情報)
●アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社 事業統括部/田畑
〒277-0882 千葉県柏市柏の葉5-4-6
Tel:04-7133-6151 FAX:04-7133-6145
http://www.asmi.jp
●ビフレステック株式会社 マーケティング企画室/谷口、技術開発部/高田
〒101-0051東京都千代田区神田神保町2-38
Tel:03-3288-5271 FAX:03-3288-5272
企業情報
企業名 | ビフレステック株式会社 |
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代表者名 | 井橋 孝夫 |
業種 | その他非製造業 |