カナダ・オンタリオ州のペリメーター論理物理学研究所に 最先端の物理学研究施設「スティーブン・ホーキングセンター」がオープン

カナダ・オンタリオ州は、州南西部の都市ウォータールーにあるペリメーター論理物理学研究所(Perimeter Institute for Theoretical Physics)に最先端の物理学研究施設スティーブン・ホーキングセンター(Stephen Hawking Centre)をオープンしました。

プレスリリース
報道関係者各位
2011年10月21日

カナダ・オンタリオ州のペリメーター論理物理学研究所に
最先端の物理学研究施設「スティーブン・ホーキングセンター」がオープン

カナダ・オンタリオ州ではこのたび、州南西部の都市ウォータールー(Waterloo)にあるペリメーター論理物理学研究所(Perimeter Institute for Theoretical Physics)※1 に最先端の物理学研究施設スティーブン・ホーキングセンター(Stephen Hawking Centre)をオープンしました。同施設は、著名な理論物理学者であるスティーヴン・ホーキング博士に敬意を表して、博士の名前が付けられています。最先端の設備を導入して開設された同センターは、物理学者が交流を図り、新たな着想を得て、これを可視化して、素粒子の世界から全宇宙にいたる物理的実在性の本質を理解するための最高の環境を提供して、科学の進歩を促進します。

この新スティーブン・ホーキングセンターのオンタリオ州における開設は、同州が先進的な研究とイノベーションにおける世界の一大拠点であり、物理、IT、ライフサイエンス、先端材料やナノテクノロジーなどの分野で革新的な進歩をもたらす産業や企業にとって信頼ある立地であることを示すものです。
ペリメーター研究所は、施設開設により、最大250名の物理学者や研究研修生を収容することができ、論理物理学の研究、研修、支援活動に特化したセンターとしては世界最大となります。自主的な学際研究活動に向けた交流の場やセミナーやワークショップに向けた発表の場が用意されるほか、科学的可視化や複雑な計算の解析を支援する最先端のITインフラが備えられています。このため、研究者たちは、世界中の同業者たちと、遠距離からも、リアルタイムで協業することができます。スティーブン・ホーキングセンターは、5,115平方メートル が増設され、当初計画された研究複合体の2倍の広さの11,160平方メートルとなります。
同センターの新規開設工事は、オンタリオ州のイノベーションと研究開発力の向上を目指した最近の一連の主要な投資活動の一つにすぎません。2011年に州政府は、イノベーションセンター、MaRSディスカバリー地区(MaRS Discovery District)を2倍以上の規模に拡張して、世界最大の都市イノベーション・ハブとするプロジェクトを支援しました。MaRSは同州トロントに位置し、研究者、資本家、起業家や業界リーダーを集めて、イノベーションと新発見の商業化を促進する目的で運営されています。さらに、今年初めには、通信機器メーカーのシエナ・カナダ社(Ciena Canada Inc)が、新技術を開発し、オタワを研究開発のグローバル拠点とするために、オンタリオ州に9億カナダドル(約675億円)を投資すると発表しました。

ペリメーター研究所は物理法則の理解と、空間・時間・物質・情報の真髄に関する新たな発想を促進するために活動する独立系の科学研究機関です。ペリメーター研究所は、カナダズ・テクノロジー・トライアングル(Canada’s Technology Triangle)*2の中心として知られるオンタリオ州のウォータールーに位置し、科学的能力の育成と学生、教師、一般市民が発見の重要性について共通の認識をもてるように、広範な研究に関する研修と教育支援活動を行っています。

ペリメーター研究所のスティーブン・ホーキングセンターの設立資金は、国際的な精査を行うインフラ助成金コンペを通じて供与され、オンタリオ州政府、カナダ連邦政府と個人の寄付による三者の官民パートナーシップが参画しており、科学研究、研修および支援活動における官民連携の成功事例と言えます。

論理物理学の基礎研究によって、歴史的に、宇宙と物質への根本的な理解が大きく進展しました。ナノテクノロジーのような物質科学の進歩もその一つです。このような科学の進歩には、高度生産技術からライフサイエンスや情報技術にいたる、実質上あらゆるハイテク産業を変える可能性があります。その可能性を引き出して活かしていくためには、4つの要素、すなわち1. 重要かつ意欲的な科学 2.世界屈指の研究設備 3. 熟練労働者 4. 協力的な政府が不可欠です。オンタリオにはこれらすべてが備わっている上、積極的な投資環境が整っています。

ナノテクノロジーの力の探求と展開を可能にしてきたものの根底には、高度に洗練された、世界のトップレベルの研究があり、オンタリオ州の科学性は世界的に高く評価されています。

関連情報

※1 ペリメーター論理物理学研究所
ウォータールー地域に所在。1999年にスマートフォンのBlackBerryで知られるリサーチ・イン・モーション(RIM)社の共同最高経営責任者(Co-CEO)マイク・ラザリディス(Mike Lazaridis)個人からの寄付金1億カナダドル(約75億円)によって設立されました。その後も同氏は7,000万カナダドル(約52億5,000万円)を寄付しました。また、最近の10年間に、あらゆるレベルの政府や民間のパートナーが投資を行いました。
ペリメーター研究所は独立系の非営利科学研究団体で、国際的な科学者のグループが物理法則に関する人知の限界を押し広げ、空間、時間、物質や情報の真髄に関する新しいアイデアを打ち出してきました。
観測可能な最大級の星、銀河と宇宙そのものについて説明したアインシュタインの一般相対性理論と、基本素粒子が運動して、相互作用する原子と素粒子の世界における最小規模の物質とエネルギーの性質について記述した量子論という、20世紀の科学の進歩を代表する二大理論を踏まえた研究が行われています。
ペリメーター論理物理学研究所 Webサイト: http://www.perimeterinstitute.ca/

※2 カナダズ・テクノロジー・トライアングル
カナダズ・テクノロジー・トライアングル・インク(ウォータールー地域、略称CTT)の名は、同地域が長期にわたりイノベーションで高い評価を受けていることに由来しています。地域経済開発組織 (regional economic development organization) により設立されました。カナダズ・テクノロジー・トライアングルの名称は1980年代に用いられるようになり、1990年代にはその名にふさわしいハイテク集団として世界に認められるようになりました。同地域の企業にはRIM、OpenText(ソフトウエア)、DALSA(MEMSデバイス)、COM DEV(衛星搭載部品)、Christie(デジタル映写機)やトヨタの国外初の高級自動車海外生産拠点などがあります。
カナダズ・テクノロジー・トライアングル・インク Webサイト: http://www.techtriangle.com/about_ctt_inc_japanese

以下のURLよりスティーブン・ホーキングセンターの関連写真をダウンロードいただけます。
http://www.flickr.com/photos/perimeterinstitute/6005808498/in/
set-72157627707116534/

為替レートは1カナダドル=75円で計算。

■オンタリオ州について
オンタリオ州はカナダ経済の中心地で、カナダ全体のGDPの37%、人口の39%、カナダの輸出品の39%がオンタリオ州に集中しています。
約200社の日系企業が、同州に投資しており、ホンダ、トヨタ、日産、三菱重工業、カプコン、コーエイ、アステラス製薬、武田薬品工業、キャノンなどの主要企業の現地法人があります。詳細は、「インベスト・イン・オンタリオ」日本語サイトhttp://www.investinontario.com/Japan 、「Ontario Exports」www.ontarioexports.com. をご覧ください。

オンタリオ州政府サイト: http://www.gov.on.ca/

オンタリオ州政府経済開発貿易省(Ministry of Economic Development and Trade)サイト:http://www.InvestinOntario.com

■オンタリオ州政府在日事務所について
オンタリオ州政府在日事務所(Ontario International Marketing Centre、東京都港区カナダ大使館内)は、日本とオンタリオ州の貿易・投資促進を図る目的で2006年6月、オンタリオ州政府経済開発貿易省(Ministry of Economic Development and Trade)によって、開設されました。

http://www.sse.gov.on.ca/medt/investinontario/jp/Pages/ontario_and_japan.aspx


オンタリオ州の投資情報に関するお問合せ
オンタリオ州政府在日事務所(カナダ大使館内)
ロバート・アルマー(Robert Ulmer)、澤木(さわき)
Tel: 03-5412-6450 FAX: 03-5412-6250
E-mail: robert.ulmer@international.gc.ca 


プレスリリースに関するお問合せ
カナダ・オンタリオ州政府経済開発貿易省 日本広報窓口
株式会社トークス
森田、中村
Tel: 03-3261-7715 FAX: 03-3261-7174
東京都千代田区九段南4-8-8 日本YWCA会館5F
E-mail: ontario@pr-tocs.co.jp

企業情報

企業名 株式会社トークス
代表者名 平田 宏
業種 その他サービス

コラム

    株式会社トークスの
    関連プレスリリース

    株式会社トークスの
    関連プレスリリースをもっと見る

    • クリックして、タイトル・URLをコピーします
    • facebook
    • line
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    プレスリリース詳細検索

    キーワード

    配信日(期間)

    年  月  日 〜 年  月 

    カテゴリ

    業界(ジャンル)

    地域