大学進学、高い学費で断念者増〜学費に関するアンケート調査〜
学力より経済面の制約で、大学進学を断念する生徒が増えている。大学の学費についての調査結果し、442校の高等学校と大学と307校の大学から回答を得た。 多くの高校で「学費をこれ以上値上げしないで」、「分納希望」という切実な要望が聞かれた。これからの大学側の解決策が望まれる結果となった。
報道機関各位
プレスリリース ライセンスアカデミー進路情報研究センター
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
大学進学、高い学費で断念者増
『学費に関するアンケート結果のご報告』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■経済面で進学を断念
「大学に行けない生徒たちは、学力より学費(経済面)の制約が強くなってきたと思うか」という質問に対し、「そう思う」と「ややそう思う」と考えている高校が70.7%と高い数字を示している。
■国私立大とも学費が高すぎる
学費については、全体では23.9%の高校が「とても高いと思う」と答え、「ややそう思う」と合わせると、65.0%の高校が高すぎると感じている。また、公立高校では71.3%が高いと感じているのに対し、私立高校では52.4%と数値に大きな差がでた。
■授業料は現状維持か
「授業料の金額変更の予定はあるか」という質問には、「いまのところ変更予定はない」と答えた大学が86.6%と、現状維持を表明している。しかし、9.2%の大学が、「値上げを計画している」と答えているのは、要注意。また、1.3%とわずかではあるが「値下げを計画している」大学がある。
■奨学金は機能していない
約67.9%の高校で「学費を大学選びの基準として考える生徒は増えている」と感じているが、「大学独自の奨学金は十分機能していると思うか」という問いには、「あまりそう思わない」と「そう思わない」が54.5%と半数以上が否定的な反応を示している。また、大学に対し、「大学独自の奨学金を充実させる計画はあるか」と聞いたところ、63.0%の大学が、「計画をしていない」と答えている。
■ 学費の値上げには反対
「学費がこれ以上上がるのは問題だ」という質問には、公立高校の6 割が「そう思う」と答え、「ややそう思う」を合わせると9 割以上が困ると答えるのは当然といえよう。
■ 学費は「横並び意識」
学費を決める際の基準となるものを聞いたところ、「他大学の動き」が私立大で61.8%、国立大でも46.2%とトップなのは、考えさせられる。関係者は「横並び意識が強いのでは」と指摘している。
■広がる家庭の経済格差
「家庭の経済力の格差が高等教育を受けられる格差につながっていると思うか」という質問に対し、「とてもそう思う」と答えた大学は10.5%と1 割ほどなのに対し、高校では37.3%と4割近くに達した。とくに、公立高校では4 割以上(42.8%)となっていることが目立つ。
■ 分納・延納の要望多数
「授業料が納められない人への救済措置として、どのようなものがあるか」との質問に対し、「分納」約6割、「延納」約7割という大学側の答えが出た。しかし、高校の要望のなかには「月ごとの分納」や「ボーナス払いができるといい」など、切実な要望もみられた。
■学費が下がると教育の質は?
「学費が下がると教育の質は低下すると思うか」という質問に対し、高校・大学とも23%近くが「そう思わない」と回答している。「あまりそう思わない」と合わせると、半数以上の高校・大学が「教育の質は低下しない」と思っているのは予想外の結果。
■総括
受験生の減少期に直面して、いま、国公私立を問わず、大学は、「選抜する時代」から「選択される時代」へと大きく転回を迫られている。その中で、大きな選択条件のひとつとなるのが授業料を中心とする学費である。今回の調査では、高い学費のため、大学進学を断念する生徒が増加しているにもかかわらず、高校と大学との間に大きな認識のズレがあることが判明した。
※グラフ等詳細は添付ファイルに記載
【本件に関するお問い合わせ先】
ライセンスアカデミー 進路情報研究センター
Tel 03-5925-1656 FAX 03-5925-1669
URL:http://licenseacademy.jp/
〒169-0073 東京都新宿区百人町2-17-24
※本資料の転送/引用は、ご自由にご利用下さい。
なお、ご掲載いただいた場合には、ご一報いただけると幸いです。
以 上
プレスリリース ライセンスアカデミー進路情報研究センター
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
大学進学、高い学費で断念者増
『学費に関するアンケート結果のご報告』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■経済面で進学を断念
「大学に行けない生徒たちは、学力より学費(経済面)の制約が強くなってきたと思うか」という質問に対し、「そう思う」と「ややそう思う」と考えている高校が70.7%と高い数字を示している。
■国私立大とも学費が高すぎる
学費については、全体では23.9%の高校が「とても高いと思う」と答え、「ややそう思う」と合わせると、65.0%の高校が高すぎると感じている。また、公立高校では71.3%が高いと感じているのに対し、私立高校では52.4%と数値に大きな差がでた。
■授業料は現状維持か
「授業料の金額変更の予定はあるか」という質問には、「いまのところ変更予定はない」と答えた大学が86.6%と、現状維持を表明している。しかし、9.2%の大学が、「値上げを計画している」と答えているのは、要注意。また、1.3%とわずかではあるが「値下げを計画している」大学がある。
■奨学金は機能していない
約67.9%の高校で「学費を大学選びの基準として考える生徒は増えている」と感じているが、「大学独自の奨学金は十分機能していると思うか」という問いには、「あまりそう思わない」と「そう思わない」が54.5%と半数以上が否定的な反応を示している。また、大学に対し、「大学独自の奨学金を充実させる計画はあるか」と聞いたところ、63.0%の大学が、「計画をしていない」と答えている。
■ 学費の値上げには反対
「学費がこれ以上上がるのは問題だ」という質問には、公立高校の6 割が「そう思う」と答え、「ややそう思う」を合わせると9 割以上が困ると答えるのは当然といえよう。
■ 学費は「横並び意識」
学費を決める際の基準となるものを聞いたところ、「他大学の動き」が私立大で61.8%、国立大でも46.2%とトップなのは、考えさせられる。関係者は「横並び意識が強いのでは」と指摘している。
■広がる家庭の経済格差
「家庭の経済力の格差が高等教育を受けられる格差につながっていると思うか」という質問に対し、「とてもそう思う」と答えた大学は10.5%と1 割ほどなのに対し、高校では37.3%と4割近くに達した。とくに、公立高校では4 割以上(42.8%)となっていることが目立つ。
■ 分納・延納の要望多数
「授業料が納められない人への救済措置として、どのようなものがあるか」との質問に対し、「分納」約6割、「延納」約7割という大学側の答えが出た。しかし、高校の要望のなかには「月ごとの分納」や「ボーナス払いができるといい」など、切実な要望もみられた。
■学費が下がると教育の質は?
「学費が下がると教育の質は低下すると思うか」という質問に対し、高校・大学とも23%近くが「そう思わない」と回答している。「あまりそう思わない」と合わせると、半数以上の高校・大学が「教育の質は低下しない」と思っているのは予想外の結果。
■総括
受験生の減少期に直面して、いま、国公私立を問わず、大学は、「選抜する時代」から「選択される時代」へと大きく転回を迫られている。その中で、大きな選択条件のひとつとなるのが授業料を中心とする学費である。今回の調査では、高い学費のため、大学進学を断念する生徒が増加しているにもかかわらず、高校と大学との間に大きな認識のズレがあることが判明した。
※グラフ等詳細は添付ファイルに記載
【本件に関するお問い合わせ先】
ライセンスアカデミー 進路情報研究センター
Tel 03-5925-1656 FAX 03-5925-1669
URL:http://licenseacademy.jp/
〒169-0073 東京都新宿区百人町2-17-24
※本資料の転送/引用は、ご自由にご利用下さい。
なお、ご掲載いただいた場合には、ご一報いただけると幸いです。
以 上
企業情報
企業名 | ライセンスアカデミー |
---|---|
代表者名 | 柿崎 好恵 |
業種 | 未選択 |
コラム
ライセンスアカデミーの
関連プレスリリース
-
高校生 「選挙に行きたい」42%
2010年7月2日 15時
-
学費と大学進学に関するアンケート調査 高校の意識「格差拡大」8割
2009年4月20日 15時
-
高校教諭対象「自力進学・進学マネープラン研究会」取材のご案内
2009年2月5日 18時
-
金融危機による景気後退の影響が教育へ 進学断念者増加の兆し
2008年12月12日 15時
ライセンスアカデミーの
関連プレスリリースをもっと見る