~ 2012年 秋・冬 トレンド予測レポート ~ 人気の“濃い味トレンド”の裏側を探る… ストレスとの関係とは!? 今冬の注目は、“安らぎ”を感じる濃い味商品
近年の“濃い味トレンド”の背景には、何があるのでしょうか。消費者の意識・実態に関する調査を行うトレンド総研では、その一因として、現代人が抱える「ストレス」との関連性を想定し、消費者へのアンケート調査を実施。さらに、脳科学や心理学などに精通する認知科学者・苫米地 英人氏へのインタビューを行いました。
“濃い味”や“濃厚な味”を謳う商品の人気の高まり、“濃い味トレンド”。ここ数年間ですっかり定番となりつつある、この“濃い味トレンド”の背景には、何があるのでしょうか。消費者の意識・実態に関する調査を行うトレンド総研(東京都渋谷区)では、その一因には、現代人が抱える「ストレス」との関連性があるのではないかと考え、消費者へのアンケート調査を実施。さらに、脳科学や心理学などに精通する認知科学者・苫米地 英人氏へのインタビューを行いました。
また、今回の調査とインタビューから明らかになった“濃い味トレンド”と“ストレス”との関係をもとに、今冬の注目商品として、“安らぎ”を与える“濃い味”商品を紹介いたします。
なお、現在、市場に出回っている“濃い味”を謳う商品は非常に多く、様々な意味で“濃い味”という言葉は使われています。今回、“濃い味トレンド”の背景を探るに当たり、トレンド総研では、より一般的な定義に近づけるため、相対的に味覚的刺激が強く、「同量でも、より大きな味覚的な満足度を得られる味」を“濃い味”の定義としました。
■レポート内容
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1. 消費者意識を探る! 「“濃い味トレンド”と“ストレス”に関する調査」を実施
2. 認知科学者・苫米地 英人氏に「“ストレス”と“濃い味”」についてインタビュー
3. キーワードは「表象」 注目の“安らぎ”を与える“濃い味”商品とは!?
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■Summary
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本レポートでは、「消費者への調査」と「苫米地氏へのインタビュー」から、“濃い味”と“ストレス”について調べました。
<主な調査結果>
1.一般消費者にとっても、“濃い味トレンド”は馴染みの深いものになっているようです。
⇒“濃い味”商品の購入経験率は65% “濃い味トレンド”を実感している人の割合:50%
2.ストレスの多い人と少ない人では、“濃い味”への嗜好に違いがみられました。
⇒ 「“濃い味”のものが食べたくなる時がある」 ストレスの多い人:68% ストレスの少ない人:45%
⇒ 「“濃い味”というだけで、魅力的に感じる」 ストレスの多い人:49% ストレスの少ない人:28%
<苫米地氏へのインタビューの要点>
●“ストレス”と“リラックス”は1セット。悪いのは“ストレス”ではなく、“リラックス”する時間が少ないこと。
●“ストレス”状態ばかりが続くと、人は本能的に“濃い味”を求めるようになります。
●“リラックス”状態を導くのは簡単なことで、「安らぎ」というイメージで思いつくことをすれば良いだけ。無理に我慢ばかりしているから、現代人は、“ストレス”状態が続いてしまっています。
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1. 消費者意識を探る! 「“濃い味トレンド”と“ストレス”に関する調査」を実施
はじめに、“濃い味”と“ストレス”との関連性を探るべく、一般の消費者を対象とする意識調査を行いました。本調査では、最初に“濃い味トレンド”が一般消費者の間でどの程度浸透しているのかを調べ、その上で、“濃い味”と“ストレス”との関連性について聞きました。
[調査概要]
調査名:“濃い味トレンド”と“ストレス”に関する調査
調査対象:20代~50代の男女 500名
調査期間:2012年8月27日(月)~2012年8月28日(火)
調査方法:インターネット調査
◆ 広がる“濃い味トレンド” 認知率は半数、購入率は6割超
まず、テレビや雑誌、インターネットなどで、「“濃い味トレンド”に関する特集を見たことがありますか?」とたずねたところ、「見たことがある」と答えた人は31%。3人に1人は、メディアでの“濃い味トレンド”の盛り上がりに触れていることが分かりました。さらに、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで、「“濃い味”を謳う商品のラインアップが増えたと感じますか?」と聞くと、50%が「感じている」と答え、半数にのぼる人が、普段の買い物の時から“濃い味トレンド”を実感しているということも明らかになりました。
また、こうした“濃い味トレンド”の広がりに対して、一般の消費者の購入がどの程度進んでいるのかについても調べるために、「“濃い味”を謳う商品を、実際に購入したことがありますか?」と聞きました。この質問には、「覚えていない」という人を除くと、65%が「購入したことがある」と回答。トレンドの広がり以上に、消費者の購入は進んでいるようです。
実際に、「“濃い味”のものが食べたくなる時がありますか?」とたずねると、「ある」と答えた人は64%にのぼり、そのニーズの大きさがうかがえました。
◆ 8割以上が「ストレスを頻繁に感じている」 ストレス溢れる現代社会と“濃い味”の関係とは?
このように、メディア、市場、消費者と、いずれにおいても広がりが見られた“濃い味トレンド”ですが、そもそも“濃い味”を食べたくなるのはどういった時なのでしょうか。“濃い味”が欲しくなると言われる代表的なシーンとして、「疲れた時」というのがあります。疲れた時というのは、“肉体的なストレス”がたまっている時とも考えられます。また、仕事がうまくいっていない時、失恋した時など、濃い味の食べ物をガッツリ食べてみたらすっきりしたという経験がある人もいるのではないでしょうか。これらのシーンは、“精神的なストレス”がたまっている時と言えます。トレンド総研では、今回、“濃い味”を欲しくなる1つの要因として、“ストレス”との関連性を探りました。
まず、日常生活において、人々が実際にどの程度“ストレス”を感じているのか調べました。「日常生活において、“ストレス”を感じていますか?」と聞くと、「非常に頻繁に感じる」(26%)、「頻繁に感じる」(56%)という人を合わせると82%で、8割を越えました。これは、「あまり感じない」(15%)、「全く感じない」(3%)をはるかに上回る結果になりました。
ちなみに、どういったことにストレスを感じているかを聞くと、60%の人があげた「疲れ」が最多。以下、「睡眠不足」(43%)、「仕事上の業務に関する悩み」(39%)、「仕事上の人間関係」(34%)と続きます。さらに、これらのストレスを感じる出来事がどの程度の頻度で発生しているかを聞くと、いずれのストレスの原因も「日常的に発生している」、「日常的とまでは言わないが、よく発生している」という人が9割以上を占めました。ここからも、現代人は非常に頻繁に“ストレス”にさらされていると言えそうです。
◆ ストレス度別“濃い味”診断…“ストレス”があるほど“濃い味”が欲しくなる!?
それでは、“ストレス”と“濃い味”には、何らかの関連性はあるのでしょうか。先程の質問で、“ストレス”を「非常に頻繁に感じている」、「頻繁に感じている」と答えた人を合わせた「“ストレス”の多い人」と、「あまり感じていない」、「全く感じていない」と答えた「“ストレス”の少ない人」に分けて、“濃い味”に関する質問の結果を比べてみました。
まず、それぞれのグループについて、「“濃い味”のものが食べたくなる時がありますか?」という質問に「ある」と答えた人の割合を調べました。これについては、「“ストレス”の多い人」では、「“濃い味”のものが食べたくなる時がある」という人が68%であったのに対し、「“ストレス”の少ない人」では45%。20%以上の大きな差が生じる結果となりました。
また、「“濃い”、“濃厚”などのワードが入った商品は、それだけで通常のものより魅力的に感じる」という人は、「“ストレス”の多い人」では、49%と、およそ半数。一方、「“ストレス”の少ない人」では、28%にとどまりました。
いずれの質問でも、“ストレスの多い”人たちは、より“濃い味”を好む傾向が強く出ました。
(以下アウトラインの紹介)
2. 認知科学者・苫米地氏に、「“ストレス”と“濃い味”」についてインタビュー
◆ そもそもストレスとは…!? 決して悪ものではないストレスの本質
◆ ストレス社会の正体は…リラックスへの抑制
◆ ストレス社会の正体は…リラックスへの抑制
◆ リラックスのポイントは… “安らぎ”のイメージ
◆苫米地 英人(とまべち ひでと)氏 プロフィール
-認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)-
3. キーワードは「表象」 注目の“安らぎ”を与える“濃い味”商品とは!?
◆ エスビー食品「濃いシチュー」
◆ グリコ乳業「カフェオーレ コーヒー濃いめ」
◆ 森永乳業「濃いリッチ杏仁豆腐」
◆ ヤスダヨーグルト「生クリームの入った芳醇ヨーグルト『Prime』」
また、今回の調査とインタビューから明らかになった“濃い味トレンド”と“ストレス”との関係をもとに、今冬の注目商品として、“安らぎ”を与える“濃い味”商品を紹介いたします。
なお、現在、市場に出回っている“濃い味”を謳う商品は非常に多く、様々な意味で“濃い味”という言葉は使われています。今回、“濃い味トレンド”の背景を探るに当たり、トレンド総研では、より一般的な定義に近づけるため、相対的に味覚的刺激が強く、「同量でも、より大きな味覚的な満足度を得られる味」を“濃い味”の定義としました。
■レポート内容
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1. 消費者意識を探る! 「“濃い味トレンド”と“ストレス”に関する調査」を実施
2. 認知科学者・苫米地 英人氏に「“ストレス”と“濃い味”」についてインタビュー
3. キーワードは「表象」 注目の“安らぎ”を与える“濃い味”商品とは!?
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■Summary
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本レポートでは、「消費者への調査」と「苫米地氏へのインタビュー」から、“濃い味”と“ストレス”について調べました。
<主な調査結果>
1.一般消費者にとっても、“濃い味トレンド”は馴染みの深いものになっているようです。
⇒“濃い味”商品の購入経験率は65% “濃い味トレンド”を実感している人の割合:50%
2.ストレスの多い人と少ない人では、“濃い味”への嗜好に違いがみられました。
⇒ 「“濃い味”のものが食べたくなる時がある」 ストレスの多い人:68% ストレスの少ない人:45%
⇒ 「“濃い味”というだけで、魅力的に感じる」 ストレスの多い人:49% ストレスの少ない人:28%
<苫米地氏へのインタビューの要点>
●“ストレス”と“リラックス”は1セット。悪いのは“ストレス”ではなく、“リラックス”する時間が少ないこと。
●“ストレス”状態ばかりが続くと、人は本能的に“濃い味”を求めるようになります。
●“リラックス”状態を導くのは簡単なことで、「安らぎ」というイメージで思いつくことをすれば良いだけ。無理に我慢ばかりしているから、現代人は、“ストレス”状態が続いてしまっています。
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1. 消費者意識を探る! 「“濃い味トレンド”と“ストレス”に関する調査」を実施
はじめに、“濃い味”と“ストレス”との関連性を探るべく、一般の消費者を対象とする意識調査を行いました。本調査では、最初に“濃い味トレンド”が一般消費者の間でどの程度浸透しているのかを調べ、その上で、“濃い味”と“ストレス”との関連性について聞きました。
[調査概要]
調査名:“濃い味トレンド”と“ストレス”に関する調査
調査対象:20代~50代の男女 500名
調査期間:2012年8月27日(月)~2012年8月28日(火)
調査方法:インターネット調査
◆ 広がる“濃い味トレンド” 認知率は半数、購入率は6割超
まず、テレビや雑誌、インターネットなどで、「“濃い味トレンド”に関する特集を見たことがありますか?」とたずねたところ、「見たことがある」と答えた人は31%。3人に1人は、メディアでの“濃い味トレンド”の盛り上がりに触れていることが分かりました。さらに、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで、「“濃い味”を謳う商品のラインアップが増えたと感じますか?」と聞くと、50%が「感じている」と答え、半数にのぼる人が、普段の買い物の時から“濃い味トレンド”を実感しているということも明らかになりました。
また、こうした“濃い味トレンド”の広がりに対して、一般の消費者の購入がどの程度進んでいるのかについても調べるために、「“濃い味”を謳う商品を、実際に購入したことがありますか?」と聞きました。この質問には、「覚えていない」という人を除くと、65%が「購入したことがある」と回答。トレンドの広がり以上に、消費者の購入は進んでいるようです。
実際に、「“濃い味”のものが食べたくなる時がありますか?」とたずねると、「ある」と答えた人は64%にのぼり、そのニーズの大きさがうかがえました。
◆ 8割以上が「ストレスを頻繁に感じている」 ストレス溢れる現代社会と“濃い味”の関係とは?
このように、メディア、市場、消費者と、いずれにおいても広がりが見られた“濃い味トレンド”ですが、そもそも“濃い味”を食べたくなるのはどういった時なのでしょうか。“濃い味”が欲しくなると言われる代表的なシーンとして、「疲れた時」というのがあります。疲れた時というのは、“肉体的なストレス”がたまっている時とも考えられます。また、仕事がうまくいっていない時、失恋した時など、濃い味の食べ物をガッツリ食べてみたらすっきりしたという経験がある人もいるのではないでしょうか。これらのシーンは、“精神的なストレス”がたまっている時と言えます。トレンド総研では、今回、“濃い味”を欲しくなる1つの要因として、“ストレス”との関連性を探りました。
まず、日常生活において、人々が実際にどの程度“ストレス”を感じているのか調べました。「日常生活において、“ストレス”を感じていますか?」と聞くと、「非常に頻繁に感じる」(26%)、「頻繁に感じる」(56%)という人を合わせると82%で、8割を越えました。これは、「あまり感じない」(15%)、「全く感じない」(3%)をはるかに上回る結果になりました。
ちなみに、どういったことにストレスを感じているかを聞くと、60%の人があげた「疲れ」が最多。以下、「睡眠不足」(43%)、「仕事上の業務に関する悩み」(39%)、「仕事上の人間関係」(34%)と続きます。さらに、これらのストレスを感じる出来事がどの程度の頻度で発生しているかを聞くと、いずれのストレスの原因も「日常的に発生している」、「日常的とまでは言わないが、よく発生している」という人が9割以上を占めました。ここからも、現代人は非常に頻繁に“ストレス”にさらされていると言えそうです。
◆ ストレス度別“濃い味”診断…“ストレス”があるほど“濃い味”が欲しくなる!?
それでは、“ストレス”と“濃い味”には、何らかの関連性はあるのでしょうか。先程の質問で、“ストレス”を「非常に頻繁に感じている」、「頻繁に感じている」と答えた人を合わせた「“ストレス”の多い人」と、「あまり感じていない」、「全く感じていない」と答えた「“ストレス”の少ない人」に分けて、“濃い味”に関する質問の結果を比べてみました。
まず、それぞれのグループについて、「“濃い味”のものが食べたくなる時がありますか?」という質問に「ある」と答えた人の割合を調べました。これについては、「“ストレス”の多い人」では、「“濃い味”のものが食べたくなる時がある」という人が68%であったのに対し、「“ストレス”の少ない人」では45%。20%以上の大きな差が生じる結果となりました。
また、「“濃い”、“濃厚”などのワードが入った商品は、それだけで通常のものより魅力的に感じる」という人は、「“ストレス”の多い人」では、49%と、およそ半数。一方、「“ストレス”の少ない人」では、28%にとどまりました。
いずれの質問でも、“ストレスの多い”人たちは、より“濃い味”を好む傾向が強く出ました。
(以下アウトラインの紹介)
2. 認知科学者・苫米地氏に、「“ストレス”と“濃い味”」についてインタビュー
◆ そもそもストレスとは…!? 決して悪ものではないストレスの本質
◆ ストレス社会の正体は…リラックスへの抑制
◆ ストレス社会の正体は…リラックスへの抑制
◆ リラックスのポイントは… “安らぎ”のイメージ
◆苫米地 英人(とまべち ひでと)氏 プロフィール
-認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)-
3. キーワードは「表象」 注目の“安らぎ”を与える“濃い味”商品とは!?
◆ エスビー食品「濃いシチュー」
◆ グリコ乳業「カフェオーレ コーヒー濃いめ」
◆ 森永乳業「濃いリッチ杏仁豆腐」
◆ ヤスダヨーグルト「生クリームの入った芳醇ヨーグルト『Prime』」
企業情報
企業名 | トレンド総研 |
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代表者名 | ---- |
業種 | その他サービス |
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