線形化機能&新しいアニメーションを搭載した二輪車両運動シミュレーションソフトBikeSim3.2を発売

Mechanical Simulation社(本社:米国ミシガン州、社長:Terence J. Rhoades)は、車両運動シミュレーションソフトであるBikeSim3.2を発表し、日本の正規代理店である株式会社バーチャルメカニクス(本社:愛知県、代表取締役:永瀬 純)は、同時に発売を開始しました。

自動二輪車の動的な挙動をパソコン上の簡単操作で解析・評価を行うことが可能なBikeSim3.2の新機能の一つは、シンプルなモデルに頻繁に使用される古典的な解析手法に対応するための、車両数学モデルの線形化(linearize)です。本機能を活用し、安定性および安全性の問題を誘発する可能性のある車両振動モードを特定することができます。BikeSimの開発責任者である渡辺幸雄博士は、新機能のテストの中でBikeSimがウィーブやウォッブルのような従来の振動モードを正確に捕らえていることを確認しました。しかし同時に、これまでの技術文献では解説されていない振動モードも発見しました。英国の著名な二輪自動車の研究者であるRobin Sharp教授に連絡を取った渡辺は、その振動が高速かつコーナリング高負荷でのMotoGPレーシングチームの運転に影響を及ぼすチャッターと呼ばれるモードであることを発見しました。渡辺は、「新規の線形化(LINEARIZE)コマンドはBikeSimのような詳細な非線形シミュレーションツールにとって画期的な機能である。複雑な非線形システムの車両であっても、シミュレーション試験において新規の線形化コマンドを複数回に渡って適用し、二輪自動車の振動モードにおける速度を始めとする要素の影響を測定することが可能である。」と続けます。

渡辺は、お客様からの要望に応え、数学モデルに様々な拡張が導入されているとも述べています。センサーの範囲や検知についての改善、タイヤモデルやチェーン駆動モデルのオプション追加に加え、より簡便な設定が可能な非線形テーブル関数も実装されています。

これに加え、Mechanical Simulation社のCEOならびに最高技術責任者であるMichael Sayers博士は、「BikeSim 3.2には、我が社が先日発表した最新版CarSimソフトに導入されているシミュレーション環境における主要な改善が盛り込まれている。BikeSim 3.2は、ドライビングシミュレータで活用されている非常に優れたビジュアライザー機能を基本的なシミュレーションを実施するエンジニアに提供し、車両性能評価を加速させる。高度な再生コントロール、モデル内変数のヘッドアップディスプレイ、同時複数ビュー表示、そして熟達したビデオ技術開発者による車両および性能試験場のライブラリを提供している。」と述べます。

機能追加に加え、BikeSim 3.2ではユーザインターフェイスに対する多数の改善が実装されています。自動車業界エンジニアの試験や開発分野でのシミュレーションへの依存度が高まるにつれ、シミュレーションの詳細について専門知識を習得する時間がない多数のエンジニアも、シミュレーションツール活用の必要性に迫られています。これに対し、Mechanical Simulation社の開発者は、熟練ユーザにより多くの機能を提供しながら、限定的に使うユーザ向けにインターフェイスを簡略化することで対応しました。

BikeSim3.2による新機能・機能強化の主な項目は以下の通りです。
■リアルで臨場感あるアニメーション VehicleSim Visualizer を標準化
・影、複数光源、反射光、バックミラー、マルチカメラによるアニメーション
・車両状態量をデジタル・メーター化した表示が可能
・アニメーションと同期したプロット(車両状態量)の表示
■線形化解析に必要な線形行列(A,B,C,D)の導出
・MATLABを使用する事でボード線図・固有値解析・根軌跡解析が可能
・ウィーブ、ウォッブル、チャッターモードの解析が可能
■タイヤモデルに於けるタイヤ接地点の変更
■2Dマップテーブルの複合利用による3Dマップテーブル化
■マルチブラウザによる複数データベースの同時表示

BikeSimの詳細は次のURLにてご覧いただけます。http://carsim.jp/article/13676884.html


BikeSimについて
BikeSimは、ロンドン・インペリアルカレッジのシャープ教授の2輪車理論モデルをベースに、米国Mechanical Simulation社が開発した車両運動シミュレーションソフトウエアです。自動二輪車のさまざまな運転条件(アクセル、ブレーキ、ハンドル、シフト操作)と環境条件(摩擦係数や高さ変化のある道路コース・横風)による動的な挙動をパソコン上の簡単操作で解析・評価を行うことが可能です。制御設計者や評価技術者向けのツールで、車両運動シミュレーションソフトの業界標準となっています。

Mechanical Simulationについて
Mechanical Simulation(本社:米国ミシガン州、社長:Terence J. Rhoades)は、多種多様な条件下で車両性能をシミュレーションする高度なソフトウエアの開発ならびに配信におけるテクノロジーリーダーです。米国ミシガン州アンアーバーの本社を本拠地に、全世界で90社を超すOEM企業や一次サプライヤー、そして160以上の大学や政府研究機関に、乗用車、トラックおよび二輪自動車のシミュレーションパッケージやトレーニングおよび継続的なサポートを提供しています。1996年設立。Webサイト: http://www.carsim.com/

バーチャルメカニクスについて
株式会社バーチャルメカニクス(本社:愛知県名古屋市中区、代表取締役:永瀬 純)はMechanical Simulation社の日本正規代理店であり、車両運動シミュレーションソフト「CarSim」「TruckSim」「BikeSim」の販売、技術サポート、教育・コンサルティングサービスを行っております。1999年設立。Webサイト: http://carsim.jp/

Mechanical Simulation社と株式会社バーチャルメカニクスの社名、ロゴマークおよびCarSim 、TrackSim、BikeSimなどすべてのMechanical Simulation社の製品の名称およびロゴマークは商標または登録商標です。その他、記載している会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

企業情報

企業名 株式会社バーチャルメカニクス
代表者名 永瀬 純
業種 コンピュータ・通信機器

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