2013年度 国内・海外出張旅費調査
◎国内出張の宿泊料上限は、社長16,276円、部長10,961円、一般社員9,840円 ◎海外出張時の死亡・後遺障害保険金は、役員7,000万円強、部・課長6,000万円弱で、前回より水準上がる ◎海外出張時の安否確認・緊急連絡手段は「携帯電話」が半数
報道関係者各位
2013年11月21日
株式会社産労総合研究所
「2013年度 国内・海外出張旅費調査」結果発表
◆調査結果のポイント
(1)国内宿泊出張における日当の支給状況
規模、業種を問わず、9割以上が日当を支給。大半が「一律同額」
(2)国内宿泊出張の場合の日当、宿泊料
役職別にみた日当の平均額は、社長4,892円、部長2,944円、一般2,410円
宿泊料の上限は、社長16,276円、部長10,961円、一般社員9,840円
(3)役職別にみた新幹線グリーン車の利用許可状況
何らかの形でグリーン車利用を認める割合は、役員54.5%、部長26.0%、課長19.0%で、いずれも前回調査より増加
(4)海外出張における地域別の日当、宿泊料
円建て企業では、課長クラスで日当5,000円台、宿泊料13,000円台から15,000円台
(5)海外旅行傷害保険の付保(加入)状況
4社に3社が、海外出張する社員に海外旅行傷害保険を付保
(6)役職別にみた傷害保険の平均付保金額
死亡・後遺障害の場合の保険金は、役員クラスが7,000万円強、部・課長クラスが6,000万円弱で、前回調査から大幅に増額
(7)不測時の安否確認・緊急連絡体制の構築
海外出張時の安否確認・緊急連絡の手段は「携帯電話」が半数(複数回答)
(8)国内・海外出張旅費の削減策
出張旅費の削減策は、国内出張では「テレビ会議やウェブツールによる代替」、海外出張では「ディスカウントチケットや旅行パックの利用」がトップに(複数回答)
http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1311/
民間のシンクタンク機関である産労総合研究所(東京都千代田区、代表 平盛之)が発行する定期刊行誌「労務事情」(編集長 日野啓介)では、2013年7月に、これまでほぼ3年おきに実施してきた「国内・海外出張旅費調査」を実施しました。このほど、最新の調査結果がまとまりましたので、ご報告いたします。
■調査要領
【調査対象】 当社の会員企業および上場企業約3,000社
【調査時期】 2013年7月
【集計対象】 締切日までに回答のあった169社
■調査結果の概要
(1)国内宿泊出張における日当の支給状況
■ 規模、業種を問わず、9割以上が日当を支給。大半が「一律同額」
まず、国内出張に関する調査結果を紹介する。本調査結果によれば、早朝出発や時間外(深夜)帰着などを除く通常の宿泊出張について、日当を「支給している」企業は全体の92.9%。「支給しない」と答えた企業は4.1%にとどまった。企業の規模や業種を問わず、同様の結果となった。
支給方法については、地域等による区分を設けず「一律同額」とする企業が78.3%と大半を占めた。一律同額の割合は、大企業(1,000人以上)では約9割となっている。
(2)国内宿泊出張の場合の日当、宿泊料
■ 役職別にみた日当の平均額は、社長4,892円、部長2,944円、一般2,410円
■ 宿泊料の上限は、社長16,276円、部長10,961円、一般社員9,840円
国内宿泊出張の日当額(一律同額の場合)を役職別にみると、社長4,892円、取締役3,766円、部長2,944円、一般2,410円など。これを、一般社員を100とした指数でみると、社長203、取締役156、部長122となっている。
一方、宿泊料については、地域間で金額に差がある場合の最高地の支給額をみると、社長16,276円、取締役12,756円、部長10,961円、一般社員9,840円などとなった。指数でみると、一般社員100に対し、部長111、取締役130、社長165などとなり、日当に比べると役職による金額差は小さい。
(3)役職別にみた新幹線グリーン車の利用許可状況
■ 何らかの形でグリーン車利用を認める割合は、役員54.5%、部長26.0%、課長19.0%で、いずれも前回調査より増加
アベノミクスによる経営環境の改善が進んでいるが、近年の経費節減強化の流れに変化はみられるのだろうか。
本調査では、継続的に国内出張時の新幹線グリーン車の利用許可状況について調べている。今回の調査では、「何らかの形で利用を認めている」(「認める」+「条件付きで認める」)割合は、役員(平取締役)で54.5%、部長クラスで26.0%、課長クラスで19.0%となった。
「何らかの形で認める」割合は、以前から漸減傾向にあったものの、2008年度まではおおむね役員で6割前後、部長クラスで3割前後にとどまっていた。それが東日本大震災後の2011年度調査時にいったん大きく落ち込み、今回調査で再び上向いてきたという結果になっている。
(4)海外出張における地域別の日当、宿泊料
■ 円建て企業では、課長クラスで日当5,000円台、宿泊料13,000円台から15,000円台
まず、海外出張における日当、宿泊費等を、どの国の通貨で支給しているかをたずねると、「円建て」52.1%、「ドル建て」25.4%、「各国通貨」7.7%などとなった。
このうち、円建て企業について、地域別に日当および宿泊料(定額支給の場合)の平均額をみると、北米地域では、役員クラスで日当7,490円、宿泊料18,777円、課長クラスで同5,572円、15,668円などとなり、また東南アジア地域では、役員クラスで日当7,054円、宿泊料16,074円、課長クラスで同5,137円、13,248円などとなった。
(5)海外旅行傷害保険の付保(加入)状況
■ 4社に3社が、海外出張する社員に海外旅行傷害保険を付保
社員の海外出張中の病気や負傷に備えて、海外旅行傷害保険に加入している企業の割合は全体の75.7%。大企業では8割を超える結果となった。業種別にみると、製造業の91.4%に対し、非製造業は64.6%とやや低い。
付保する項目としては、「傷害」、「疾病」が8割前後。次いで「携行品損害」、「救援者費用」、「賠償責任」がそれぞれ5割前後となっている。
(6)役職別にみた傷害保険の平均付保金額
■ 死亡・後遺障害の場合の保険金は、役員クラスが7,000万円強、部・課長クラスが6,000万円弱で、前回調査から大幅に増額
海外旅行傷害保険は、付保金額が傷害と疾病とに区分され、設定されている。このうち、傷害に対する治療費および死亡・後遺障害の付保金額(7泊8日程度の場合)をみると、役員クラスが7,114万円、部長クラスが5,866万円、課長クラスが5,714万円となった。いずれの役職区分でも、前回2011年調査に比べて、相当に金額水準が上がっている。
ただし、全体的に、大企業(1,000人以上)および中堅企業(300~999人)と中小企業(299人以下)とで、保険金額にかなりの開きがある点に注意が必要である。
(7)不測時の安否確認・緊急連絡体制の構築
■ 海外出張時の安否確認・緊急連絡の手段は「携帯電話」が半数(複数回答)
海外出張時には、災害や紛争に巻き込まれる可能性もある。不測時の安否確認・緊急連絡体制については、「携帯電話を会社負担で携行」が49.1%で最も多く、次いで「社内イントラネットによる緊急連絡体制整備」11.2%。「民間の危機管理サービスを会社負担で利用」は3.6%にとどまっている(複数回答)。
(8)国内・海外出張旅費の削減策
■ 出張旅費の削減策は、国内出張では「テレビ会議やウェブツールによる代替」、海外出張では「ディスカウントチケットや旅行パックの利用」がトップに(複数回答)
最後に、出張旅費の削減策について聞くと、国内出張に関しては、「テレビ会議やウェブツールによる代替」36.7%が最も多くなり、次いで、「ディスカウントチケットや旅行パックの利用」33.7%、「出張回数・人数の削減」28.4%などとなっている(複数回答)。
一方、海外出張に関しては、「ディスカウントチケットや旅行パックの利用」36.7%が最多となり、「会社による一括管理(予約・手配等)」30.2%、「ビジネスクラスの利用制限」23.7%などの順になっている(複数回答)。
▼図やグラフが入ったホームページは以下のURLから
http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1311/
※本調査結果は「労務事情」2013年11/1号、11/15号に掲載しています。
■会社概要------------------------------------------------------------------------
社 名:株式会社産労総合研究所
URL:http://www.e-sanro.net/
プレスリリース詳細のURL :http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1311/
所在地:〒102-8616 東京都千代田区平河町 2-4-7
創 業:1938年
代表取締役:平 盛之
事業内容:人事、賃金、労務、医療などを中心とした出版、コンサルティング、セミナーなど
2013年11月21日
株式会社産労総合研究所
「2013年度 国内・海外出張旅費調査」結果発表
◆調査結果のポイント
(1)国内宿泊出張における日当の支給状況
規模、業種を問わず、9割以上が日当を支給。大半が「一律同額」
(2)国内宿泊出張の場合の日当、宿泊料
役職別にみた日当の平均額は、社長4,892円、部長2,944円、一般2,410円
宿泊料の上限は、社長16,276円、部長10,961円、一般社員9,840円
(3)役職別にみた新幹線グリーン車の利用許可状況
何らかの形でグリーン車利用を認める割合は、役員54.5%、部長26.0%、課長19.0%で、いずれも前回調査より増加
(4)海外出張における地域別の日当、宿泊料
円建て企業では、課長クラスで日当5,000円台、宿泊料13,000円台から15,000円台
(5)海外旅行傷害保険の付保(加入)状況
4社に3社が、海外出張する社員に海外旅行傷害保険を付保
(6)役職別にみた傷害保険の平均付保金額
死亡・後遺障害の場合の保険金は、役員クラスが7,000万円強、部・課長クラスが6,000万円弱で、前回調査から大幅に増額
(7)不測時の安否確認・緊急連絡体制の構築
海外出張時の安否確認・緊急連絡の手段は「携帯電話」が半数(複数回答)
(8)国内・海外出張旅費の削減策
出張旅費の削減策は、国内出張では「テレビ会議やウェブツールによる代替」、海外出張では「ディスカウントチケットや旅行パックの利用」がトップに(複数回答)
http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1311/
民間のシンクタンク機関である産労総合研究所(東京都千代田区、代表 平盛之)が発行する定期刊行誌「労務事情」(編集長 日野啓介)では、2013年7月に、これまでほぼ3年おきに実施してきた「国内・海外出張旅費調査」を実施しました。このほど、最新の調査結果がまとまりましたので、ご報告いたします。
■調査要領
【調査対象】 当社の会員企業および上場企業約3,000社
【調査時期】 2013年7月
【集計対象】 締切日までに回答のあった169社
■調査結果の概要
(1)国内宿泊出張における日当の支給状況
■ 規模、業種を問わず、9割以上が日当を支給。大半が「一律同額」
まず、国内出張に関する調査結果を紹介する。本調査結果によれば、早朝出発や時間外(深夜)帰着などを除く通常の宿泊出張について、日当を「支給している」企業は全体の92.9%。「支給しない」と答えた企業は4.1%にとどまった。企業の規模や業種を問わず、同様の結果となった。
支給方法については、地域等による区分を設けず「一律同額」とする企業が78.3%と大半を占めた。一律同額の割合は、大企業(1,000人以上)では約9割となっている。
(2)国内宿泊出張の場合の日当、宿泊料
■ 役職別にみた日当の平均額は、社長4,892円、部長2,944円、一般2,410円
■ 宿泊料の上限は、社長16,276円、部長10,961円、一般社員9,840円
国内宿泊出張の日当額(一律同額の場合)を役職別にみると、社長4,892円、取締役3,766円、部長2,944円、一般2,410円など。これを、一般社員を100とした指数でみると、社長203、取締役156、部長122となっている。
一方、宿泊料については、地域間で金額に差がある場合の最高地の支給額をみると、社長16,276円、取締役12,756円、部長10,961円、一般社員9,840円などとなった。指数でみると、一般社員100に対し、部長111、取締役130、社長165などとなり、日当に比べると役職による金額差は小さい。
(3)役職別にみた新幹線グリーン車の利用許可状況
■ 何らかの形でグリーン車利用を認める割合は、役員54.5%、部長26.0%、課長19.0%で、いずれも前回調査より増加
アベノミクスによる経営環境の改善が進んでいるが、近年の経費節減強化の流れに変化はみられるのだろうか。
本調査では、継続的に国内出張時の新幹線グリーン車の利用許可状況について調べている。今回の調査では、「何らかの形で利用を認めている」(「認める」+「条件付きで認める」)割合は、役員(平取締役)で54.5%、部長クラスで26.0%、課長クラスで19.0%となった。
「何らかの形で認める」割合は、以前から漸減傾向にあったものの、2008年度まではおおむね役員で6割前後、部長クラスで3割前後にとどまっていた。それが東日本大震災後の2011年度調査時にいったん大きく落ち込み、今回調査で再び上向いてきたという結果になっている。
(4)海外出張における地域別の日当、宿泊料
■ 円建て企業では、課長クラスで日当5,000円台、宿泊料13,000円台から15,000円台
まず、海外出張における日当、宿泊費等を、どの国の通貨で支給しているかをたずねると、「円建て」52.1%、「ドル建て」25.4%、「各国通貨」7.7%などとなった。
このうち、円建て企業について、地域別に日当および宿泊料(定額支給の場合)の平均額をみると、北米地域では、役員クラスで日当7,490円、宿泊料18,777円、課長クラスで同5,572円、15,668円などとなり、また東南アジア地域では、役員クラスで日当7,054円、宿泊料16,074円、課長クラスで同5,137円、13,248円などとなった。
(5)海外旅行傷害保険の付保(加入)状況
■ 4社に3社が、海外出張する社員に海外旅行傷害保険を付保
社員の海外出張中の病気や負傷に備えて、海外旅行傷害保険に加入している企業の割合は全体の75.7%。大企業では8割を超える結果となった。業種別にみると、製造業の91.4%に対し、非製造業は64.6%とやや低い。
付保する項目としては、「傷害」、「疾病」が8割前後。次いで「携行品損害」、「救援者費用」、「賠償責任」がそれぞれ5割前後となっている。
(6)役職別にみた傷害保険の平均付保金額
■ 死亡・後遺障害の場合の保険金は、役員クラスが7,000万円強、部・課長クラスが6,000万円弱で、前回調査から大幅に増額
海外旅行傷害保険は、付保金額が傷害と疾病とに区分され、設定されている。このうち、傷害に対する治療費および死亡・後遺障害の付保金額(7泊8日程度の場合)をみると、役員クラスが7,114万円、部長クラスが5,866万円、課長クラスが5,714万円となった。いずれの役職区分でも、前回2011年調査に比べて、相当に金額水準が上がっている。
ただし、全体的に、大企業(1,000人以上)および中堅企業(300~999人)と中小企業(299人以下)とで、保険金額にかなりの開きがある点に注意が必要である。
(7)不測時の安否確認・緊急連絡体制の構築
■ 海外出張時の安否確認・緊急連絡の手段は「携帯電話」が半数(複数回答)
海外出張時には、災害や紛争に巻き込まれる可能性もある。不測時の安否確認・緊急連絡体制については、「携帯電話を会社負担で携行」が49.1%で最も多く、次いで「社内イントラネットによる緊急連絡体制整備」11.2%。「民間の危機管理サービスを会社負担で利用」は3.6%にとどまっている(複数回答)。
(8)国内・海外出張旅費の削減策
■ 出張旅費の削減策は、国内出張では「テレビ会議やウェブツールによる代替」、海外出張では「ディスカウントチケットや旅行パックの利用」がトップに(複数回答)
最後に、出張旅費の削減策について聞くと、国内出張に関しては、「テレビ会議やウェブツールによる代替」36.7%が最も多くなり、次いで、「ディスカウントチケットや旅行パックの利用」33.7%、「出張回数・人数の削減」28.4%などとなっている(複数回答)。
一方、海外出張に関しては、「ディスカウントチケットや旅行パックの利用」36.7%が最多となり、「会社による一括管理(予約・手配等)」30.2%、「ビジネスクラスの利用制限」23.7%などの順になっている(複数回答)。
▼図やグラフが入ったホームページは以下のURLから
http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1311/
※本調査結果は「労務事情」2013年11/1号、11/15号に掲載しています。
■会社概要------------------------------------------------------------------------
社 名:株式会社産労総合研究所
URL:http://www.e-sanro.net/
プレスリリース詳細のURL :http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1311/
所在地:〒102-8616 東京都千代田区平河町 2-4-7
創 業:1938年
代表取締役:平 盛之
事業内容:人事、賃金、労務、医療などを中心とした出版、コンサルティング、セミナーなど
企業情報
企業名 | 株式会社産労総合研究所 |
---|---|
代表者名 | 平 盛之 |
業種 | 新聞・出版・放送 |
コラム
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