メタデータ、人工知能型“顧客の声”分析サーバを提供開始

メタデータ株式会社(所在地:東京都文京区 代表取締役社長:野村直之)は、顧客の声(VoC=Voice of Customers)、SNS上の商品の評判、アンケート自由回答等を数量化して縦横自在に分析できるVoC分析AIサーバを開発しました。本日から提供開始いたします。

メタデータ株式会社のプレスリリース見出し画像
VoC分析AIサーバには10万以上の日本語語彙を約1万種の階層化された意味カテゴリに区別して認識する意味カテゴリAPI、-3~+3の7段階で高精度にネガポジや好悪・悲喜・怒怖を判定する感情解析API、テキスト関連度判定API、そして、相関係数付きバブルチャート、ヒートマップを含む各種グラフ描画機能が、意味カテゴリや感情の度合いによる絞り込みに連動して動作し、中間結果はCSVダウンロードしてExcel等の独自分析ツールに連携可能。さらに、多軸で絞り込んだテキスト群を、意味カテゴリを手がかりに、機械学習エンジンに試行錯誤させた自動分類結果から新たなVoC等の傾向、パターンを発見することが可能となり、分析が飛躍的に効率化、高品質化します。
 第一号出荷先の株式会社クルートスタッフィング様には、本サーバを用いて、1万人規模のアンケート自由回答から仮説を抽出して定量検証、定性分析、年次変化の傾向分析、回答者属性との相関分析、ポジショニングマップ作成を含む分析サービスと合わせて本サーバを提供しています。

■背景
ビッグデータの重要性がビジネス界に幅広く認識され、各社ともデータを大量に収集、蓄積してきています。大量の顧客の声(VoC)や、ソーシャルメディア等の外部評を集めたはいいけれども、消費者の本音が垣間見える次期新製品のヒントなど、宝の山とみられるデータをせっかく整備したのに、不定形テキストという解析し難い形であるが故に、分析しきれず、宝の持ち腐れになっているケースが多くなっていると聞きます。右図のように、ビッグデータを分析して情報や新知識に転換し、ビジネス戦略に活用する下流フェーズこそ重要なのに、それが、不足、不十分なのが現状(日経ビジネス野村直之連載へのリンクが開きます)です。

■VoC分析AIサーバの基本機能とAI機能
VoC分析AIサーバは、ビッグデータ解析、人工知能型のアルゴリズムを駆使し、収集、整備した意味カテゴリや感情解析辞書により、VoC等の本文テキストに様々な数値評価を付与します。アンケート回答者の選択回答、記入数値、評価者の選択、そして自由回答を高精度ネガポジAPIで解析した「-3」から「+3」までの数値、そして自由回答本文、さらに自由回答を様々な意味解析によりベクトル数値データに変換した結果を全て同一のデータベース上に保持しています。このため、これらの値に対する条件を任意に組み合わせて、回答群を絞り込むことが可能です。

□ VoC分析AIサーバの機能:
・顧客属性や選択回答、回答属性、自由回答にまたがる相関分析、総合評価
・意味カテゴリを類語群(シソーラス)として活用 →例:“朝晩”の類語数百を1タッチで指定
・-3~+3の7段階で高精度にテキストのネガポジや好悪・悲喜・怒怖の度合を判定
・人工知能型分析支援:初期分類仮説を自動生成し自動評価・修正の繰り返しにより意味的に類似のテキストを所与の精度、分類数に自動分類
・頻出語や係り受けのランキングを、各種属性や単語、意味カテゴリで絞り込むことで、特定ジャンルで多くの人が話題にしているテーマを発掘
・グーグルのGoogle Appliance(TM)などのフルテキスト類似検索と同等の機能を、データベースエンジン上に実現。分析の「お題」、焦点を自然文で自由に表現すると類似度順に全テキストをランキング表示
・ヒートマップ、相関係数付きバブルチャートを、各種属性や単語、意味カテゴリで絞り込んでオンライン描画することにより、仮説を視覚的に検証、定量評価
・各種チャート、ランキング中の注目箇所、数値をクリックして即座に生データ参照
・任意の画面、絞り込み結果、中間分析状態をCSVダウンロードしExcel等で加工可

 図:人工知能型分析支援:意味カテゴリを5階層まで識別して10に分類

 図では、丸数字の順番に操作して、中部地方の人1013人の声について、分類対象階層数5で分類数10で自動分類し、(6)以下の分類結果T0~T9を得たものを表示しています。分類T8を赤枠で囲って、分析者が注目した様子を示しています。この分類T8には、「信頼」oik70[人の活動]-[精神作用]-[心的反応]-[信頼・謝意・敬意]」や、近い概念が集まっています。他の分類T1, T2, T3, T4, T6も図中の複数個所を色で示した通り、各々「条件」「対応」「迅速」「営業・紹介」「なし」と、意味内容が共通しています。人工知能型の自動分類が、自由テキスト本文の意味を反映した分類結果を出せることがわかります。結果として、本人工知能型分析支援機能により、例えば営業担当の信頼性の話題が集約された分類T8に注目し、その回答数、出現比率を求めたり、表現のバリエーションを収集し、インタビューや次回アンケートの設問、設定の改良に役立てたりすることが可能です。

以上の一例に示されるように、VoC分析AIサーバの人工知能型機能(AI機能)を基本機能と合わせて駆使することにより、VoC等の傾向、パターン(仮説)を発見する確率、スピードが上がり、分析が飛躍的に効率化、高品質化します。

■用語解説
(1)API Application Programming Interface。
APIとは、アプリケーションプログラムインターフェイスの略。あるプログラムから丸ごと呼び出せる外部機能のこと。特に、Webを介して呼び出せるWeb APIの代表例にGoogle Maps APIがあり、検索可能な地図をWebページに埋め込むのが劇的に簡単、低コストで実現できるようになりました。テキストを解析して感情や、意味カテゴリの分布を返す弊社APIも全てWeb APIの形で実現しています。

(2)ポジショニングマップ
ポジショニングマップは本来、経営分析、経営判断のために手書きや、描画ツールで描かれてきたもの。X軸とY軸に顧客のベネフィット(顧客の価値)となる指標を用いて、マップ上に自社および他社、あるいは自社製品・サービス、競合製品・サービスのポジションをプロットすることにより、自社(や自社製品・サービス)位置を視覚化するツールです。従来は、描くためのコストがかかり過ぎたり、精度が低くとどまりがちでした。膨大な生データを反映して年次推移、傾向をみたり、ブルーオーシャンの領域の拡大・縮小傾向を見るまでに多数のマップを描いて比較するまでに至らないことが多かったと聞きます。VoC分析AIサーバにより、ビッグデータに基づく精度の高いポジショニングマップを短時間で量産し、経営判断に役立てられるチャンスが増えることが期待されます。

(3)ヒートマップ
2次元平面で温度の高低を色の違いで表現した温度分布図のこと。ネットマーケティング分野では、Webページ上での閲覧者の視線分布や、広告などのクリック率の分布をカラー表示した図を指します。VoC分析AIサーバでは汎用的に、2軸を選んでその間の相関関係を直感的に把握し、選んだ個所をドリルダウン表示する「見える化」ならびに操作のGUIとして採用しました。相関係数付きバブルチャート、円グラフ、積み重ねグラフ、散布図の各オンライン描画機能とともに、各種仮説で絞り込んだテキスト集合の分布状況、相関関係を一目で把握し、仮説を発見、確認するのに役立ちます。

□ メタデータ株式会社について
メタデータ株式会社は、2005年12月にメタデータ活用技術、セマンティック技術の応用ソフトウェア会社として設立。適合型自然言語解析エンジン『メタパーザ』を駆使した意味解析技術により、5W1H抽出によるコンテンツ連携や個人情報の自動匿名化や、評判分析(ネガポジ・感情解析)、風評発見・監視ソリューション、Web対話ロボットなど、SaaS、クラウド向けアプリケーションを開発してまいりました。最近では、人工知能研究の蓄積を活かした分析エンジンやマッチングエンジンを構築し、ソーシャル・メディア・マーケティングを支援しています。資料送信やGoogle Calendarへのスケジュール予約まで自動で行える対話ロボット"Web受付嬢"により、Webサイトを親しみやすく、ITを使いやすくすることを支援しています。

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企業情報

企業名 メタデータ株式会社
代表者名 野村 直之
業種 ネットサービス

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