ご飯をおいしく炊き上げる「にがり」の効果～マグネシウムを手軽に補給～

豆腐作りには欠かせない「にがり」。実は、炊飯のときに「にがり」を入れるだけで、ご飯がベタつかず、ふっくらと炊きあがります。同時に、必須・主要ミネラルであるマグネシウムを手軽に補給することができます。今回、赤穂化成株式会社（本社：兵庫県赤穂市）では、ご飯をおいしく炊き上げる「にがり」の効果について紹介します。

■「にがり」とは？

「にがり」は、海水から塩を作る時にできる液体のことです。海水を煮詰めていくと、水分が蒸発するにつれ、塩が結晶となって現れてきます。この塩を取り除き、残った液体が「にがり」で、海の母液とも言われています。「にがり」は昔から豆腐を作る際の凝固剤として使用されてきましたが、マグネシウムを主成分とし、数十種類のミネラルで構成されていることから、近年では、健康維持や美容のための食品として注目されています。

「にがり」は、数種類の製造方法があります。赤穂化成の場合は、海水から水分を蒸発させ、塩を取り除いて「にがり」を製造します。

そのままなめると名前通り、にがみがあります。食塩はそのままなめると塩辛いですが、薄い食塩水をなめると甘く感じるのと同じように、「にがり」は、食品に少量使用すると、料理の味にコクと旨味をだします。

■「にがり」を入れるだけで、ご飯がふっくら、つやつやに

炊飯時に「にがり」を入れることで、「にがり」の主成分であるマグネシウムが、お米の細胞壁に結合し、細胞が壊れるのを防ぎます。このため、水分とうまみをしっかり保ち、お米がベタつかず、ふっくらつやつやに炊き上がります。

赤穂化成が2007年に行った炊飯のモニター試験では、約6割(61％)の方が、炊飯時に「にがり」を入れることで「美味しくなった」と回答しました。「美味しくなった」という意見の中では、「つやがよい」や「甘味が増した」、「粘りが良くなった」などの回答があがりました。

■「にがり」炊飯で手軽にマグネシウム補給

多くの方が普段食べている白米は、玄米を精米(ぬか層や胚芽を除去する作業)したものです。玄米には、ビタミンやミネラル(マグネシウムなど)の栄養素を多く含みますが、精米によりこれら栄養素は減少してしまいます。特にマグネシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素であり、多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つ働きがありますが、玄米などの穀物を摂取する機会は多くなく、マグネシウム不足は慢性化しています。

炊飯時に「にがり」を入れることで、不足しがちなマグネシウムも手軽に補給することができます。目安として、お米2合あたりに大さじ1杯（15ml）の「天海のにがり」を加えて炊飯することを推奨します。