~公益財団法人ライオン歯科衛生研究所、日本大学歯学部医療人間科学分野と共同で実態調査~『訪問入浴介護における口腔ケア提供システム開発のための実態調査』のご報告

株式会社ケアサービス、公益財団法人ライオン歯科衛生研究所、日本大学歯学部医療人間科学分野は、共同で訪問入浴介護での安全かつ有効な口腔ケア提供システムの開発を目指して口腔診査および調査を行いました。その結果・考察につき、以下のとおり、ご報告いたします。

株式会社ケアサービス、公益財団法人ライオン歯科衛生研究所、日本大学歯学部医療人間科学分野は、共同で訪問入浴介護での安全かつ有効な口腔ケア提供システムの開発を目指して口腔診査および調査を行いました。その結果・考察につき、以下のとおり、ご報告いたします。

調査の対象は、ケアサービスの一事業所の利用者で、家族に肺炎予防を目的とした口腔ケア提供のための口腔診査の実施について事前に説明し、書面にて同意が得られた96名(男性33名、女性63名、平均年齢84.3歳±11.0歳)である。なお、平成25年10月から平成27年3月までの利用者の入院理由のトップは肺炎であった。(図1)

 

調査方法としては、平成26年9月より歯科医師と歯科衛生士により訪問口腔診査を開始、同時に結果に基づく個別の口腔ケアプランを作成した。作成は、多数の利用者の口腔ケアを体系づけて実践できるように開発した公益財団法人ライオン歯科衛生研究所 武井典子氏らの「口腔ケア分類表」(図2)を活用、口腔清掃法を自立度(自立・部分介助・全介助)と口腔状態(多数歯・少数歯・無歯顎)から9つのカテゴリー別に設定、10月にケアサービスの看護師と介護職員に実技研修を行った。その後11月より訪問入浴時に看護師と介護職員が口腔ケアを開始した。本調査は日本口腔衛生学会倫理委員会の承認を得て行った。(第26-2号 2014年8月6日)

結果の概要としては、以下のとおりである。

・初回検査時の要介護度

⇒要介護度4および5が全体の82%

・初回検査時の入浴回数

⇒入浴回数は週1~2回が全体の93%

・初回検査時の唾液湿潤度

⇒乾燥・やや乾燥が全体の57%

・初回検査時の細菌カウンタ

⇒レベル1~3が43%、4~5が47%、6以上が10%

・初回検査時のカンジダ数

⇒カンジダ数は100コロニー以上が全体の34%

・初回検査時の歯の状態

⇒有歯顎者(51%)の平均現在歯数は14.4±8.7本

・初回検査時の1日の口腔清掃回数

⇒口腔清掃未実施者は28%、内70%が無歯顎であり、含嗽のみであった。

 

今後、訪問入浴時の口腔ケアの効果を口腔と肺炎入院状況の変化から明らかにする予定である。さらに他の事業所へ口腔ケアをシステムとして広げるためのマニュアル作成を進める予定である。なお、本調査結果は平成27年11月の日本公衆衛生学会にて報告をした。

 

                                     以上



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企業情報

企業名 株式会社ケアサービス
代表者名 福原俊晴
業種 医療・健康

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