全国の中高生が作った、若者語・日常語の面白解説４万4000件。「第２『もっと明鏡』大賞　みんなで作ろう国語辞典！」結果発表

■企画意図
気になる言葉を選び、それに自分なりの意味と解説をつける。例文を添えれば、国語辞典のパーツの出来上がり。みんなでパーツを作って持ち寄ろう。どこにもない「辞書」ができるかもしれない既存の国語辞典では扱っていない言葉を「見出し語」として、その語釈や解説、例文を、全国の中学生・高校生から募集しました。新語・流行語はもちろん、特定の世代や地域でのみ使われている「等身大の言葉」にスポットライトを当て、それらの言葉に辞書的アプローチで解説を加えてみるとどうなるか。ひとりひとりが自分なりの「辞書」の編集者として考えることで、「辞書」をもっと身近で楽しいものに感じてもらうそれが、本キャンペーンの目的です。


■「もっと明鏡」大賞　結果概要　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

応募総数：４万４，０４５件／「もっと明鏡」大賞：７０作品　（最優秀作品賞：１０作品を含む）／優秀賞　２００作品／佳作：１７３０作品／最優秀学校賞：１０校／学校賞：５０校


■最優秀学校賞

秋田大学教育文化学部附属中学校（秋田県）／県立福島明成高等学校（福島県）／昭和第一学園高等学校（東京都）／豊島岡女子学園中学校（東京都）／早稲田大学高等学院（東京都）／県立藤沢総合高等学校（神奈川県）／県立瑞浪高等学校（岐阜県）／箕面自由学園高等学校（大阪府）／智辯学園高等学校（奈良県）／崇徳高等学校（広島県）　以上１０校


■「もっと明鏡」大賞　最優秀作品賞　受賞作（敬称略）

【意味貧】（岩井克帆・群馬県・中３）
ある言葉についての内容が乏しく、伝えたい内容が十分に伝わらない様子。「意味貧な説明では何が言いたいのかよくわからない」◆「意味深」（「意味深長」の略）の対義語。


【うろわかる】（石原千秋・神奈川県・高２）
明確にはわからないが、何となくわかる。わかるような、わからないような微妙なわかりかたを指す。「その気持ち、うろわかるよ」◆「わかる」は判る・解る・分かるのどれでも良い。［類］うろ覚え。


【神】（竹原駿平・北海道・高専２）
すごいこと。すばらしいこと。「このチョコ神じゃね？」（＝「このチョコレートはとてもおいしくありませんか？」）◆また他人の目など気にせずに、バカげたことをして笑わせた人に対して「おまえ神だな」などと言うこともある。ネット上では強調するためにカタカナのネに漢字の申と書いてネ申と書くこともある。


【こっさり】（鈴木雄太・北海道・中１）
１）味や色が、濃くもなく、薄くもなく、いわゆる一般の人が感じる中間の味。「このラーメンはこっさりした味だ」◆「こってりあっさり」とも言う。
２）一つのことに、いやだという程こだわるわけでもなく、かといって、こだわらなさ過ぎるわけでもない、ほど良い程度。「手間のかかる作品を作りそうだったが、意外とこっさり終わらせたようだ」


【土星本能】（加藤憲士郎・北海道・中１）
輪をかけて、話をおおげさにしたがること。


【半瞬】（土井慶美・茨城県・中２）
一瞬よりも、さらに短い時間。一瞬の半分。「半瞬の間に、勝負がついた」「半瞬後、彼らは相対した」

【貧格】（津久井美帆・東京都・中３）
品位、品格が欠乏していること。

【ぺしゃむ】（阿部里菜・福島県・高１）
１）ささいなことが理由で少し落ち込む。「昨日嫌な事あったから今日はぺしゃむ」
２）なんとなく元気がなくなる。「今日は何かぺしゃんだ気分」◆主に会話の中で使われ、他人が落ち込んでいる時には、「ぺしゃんでる？」と聞くこともある。

【幕の内（メール）】（鹿糠麻衣・秋田県・中３）
１）幕の内弁当のように内容がたくさんあるメール。「あの人のメールはいつも幕の内だ」
２）転じて）最終的に何をいいたいかわからないことのたとえ。「校長先生の話は幕の内だよね」

【雪溶け】（佐藤季・福島県・中２）
１）夢中になれる物を見つけたこと。「私もついに雪溶けだよ」
２）恋とはいい切れないが、気になる人ができたこと。「あの子ってもしかして雪溶けかもね」◆この場合、「春が来た」と同じニュアンスがある。


※講評、各賞の副賞ならびに上記以外の受賞者一覧は、大修館書店ホームページ『燕館』（http://www.taishukan.co.jp）をご覧下さい。本キャンペーンに関するお問い合わせは大修館書店「もっと明鏡」事務局　北村・古川まで。電話０３−３２９５−４４８１




《関連URL》
http://www.taishukan.co.jp/