学校・教員任せでは、いじめ問題は解決できない
この9月上旬に発刊される『いじめ退治します 生徒・保護者・教員 全員参加のいじめ問題解決ストーリー』(山本善明著 SIBAA BOOKS)は、いじめ問題の解決には生徒の参加が不可欠であることを教えてくれる。
青山ライフ出版(所在地:東京都港区芝5-13-11 第2二葉ビル 401 代表取締役 高橋範夫)が発刊する『いじめ退治します 生徒・保護者・教員 全員参加のいじめ問題解決ストーリー』(山本善明著 四六判、352ページ 1500円+税 SIBAA BOOKS)の概要は次のとおりである。
昔はいじめが社会問題になることはなかった。それは子供社会には正義感が強い『ガキ大将』がいて、もめ事の後始末をしたし、身近なところに親や祖父母、口うるさい近所の大人がいて、問題の解決に一役買っていたからだ。
そういった時代を知る著者が、いじめ問題が深刻化する現代の状況を不思議に思い、いじめに関する文献、情報を徹底的に調べた。そこでわかったことは、資料は膨大にあるのだが、いじめ問題を多角的、網羅的に取り扱っている書物がほとんどないことだった。そこでいじめ問題に関心を持っている人が一冊の書物ですべての問題について、知識を取得して防止策と対処策を考えることができるような書物を書くことにした。それが本書である。
本書を読めば、いじめの問題を一方からの視点だけで捉えても解決できないことがよくわかる。教員や教育委員会だけに責任を押しつけて解決できることではない。
いじめの現場を一番よくわかっている生徒、そして保護者、教員、全員参加でこそ問題が解決していくのである。責任問題ではなく、意識を変えることが必要なのだ。特に、当事者である生徒の意識を変えることがキーポイントになる。著者は次のように言う。
「いじめは学校内、学校外での生徒の生活、活動の中で起きる。生徒はほかの生徒の生活や活動について、生徒間での情報交換や噂を通じて多くの情報を持っているし、各生徒の性格についても、日常の接触を通じて知っている。その意味で、いじめが発生したとき、生徒はいち早くそれを察知することができる。もし、生徒がいじめに関心を持っていじめ防止に乗り出せば、いじめの早期発見、防止が可能となってくる。更に、生徒はいじめを行っている生徒と、いじめを受けている生徒にとって、どういう形でいじめを解決すれば、両者ともにしこりを残さずに解決できるかも知っている。いじめの種類によっては教師や保護者などの協力が必要になるが、生徒の自主性を尊重してのいじめの解決は、生徒の社会性の向上にも役立っていじめの発生を抑制する効果も期待できる。いじめの早期発見、早期解決、再発防止策として、生徒による自主的な防止活動は欠かすことができない重要ないじめ防止策と言える」
いじめ問題が学校や教師のみならず生徒と生徒の保護者に関係しているものである以上、本書はこれらの三者を対象として書かなければならないと著者は考え、三者を当事者とした問題の提示とその解決ストーリーを展開した。本書は、二部構成になっている。
第一部 「いじめ防止のために生徒と保護者に読んでもらいたいこと」
生徒の自主的ないじめ防止活動の必要性と、それに対する保護者の協力の必要性につき、物語の展開の中で記述する。同時に、物語の展開の中で、いじめ問題につき生徒や保護者が知っておいた方がよい事項につき取り上げる。
第二部 「いじめ防止のために生徒の保護者と教育関係者に読んでもらいたいこと」
第一部の物語の継続性を維持しつつ、生徒の保護者と生徒の担任教師の自由な意見交 換を通じて、いじめ問題を理解するために生徒の保護者と、乳児、児童、生徒の養育・教育に関係する者が知っておいた方がよい事項につき取り上げる。
本著を執筆して、著者は、すべてのいじめを防止するための決定的な妙薬はないが、学校・教師による防止活動、生徒による自主的な防止活動、そして、地域活動を含む生徒の親などの保護者による防止活動が一体となって展開されることで、「かなりの部分は解消できる」との感触を得た。
この三者の活動の中で社会的には学校や教師におる防止活動のみが注目されているが、生徒の保護者による活動と、生徒による自主的な活動が絶対的に必要なものであることを、本書を通じて再認識してもらいたい。
〔著者紹介〕
1937年 東京生まれ
1960年 学習院大学卒
同年 日本航空に入社
1994年 退社
その間、法務、米国法律事務所留学、米州地区支配人室
業務、運航本部での運航乗務員管理業務などを歴任
1994年 ㈱ジャルカード監査役
1999年 退任
その後、執筆活動、講演活動
著書:
「墜落の背景―日航機はなぜ落ちたか」(上・下 講談社)
「日本航空事故処理担当」(講談社+α新書)
「命の値段」(講談社+α新書)
「五十六億七千万考年からの使者 愛の詰まった小箱」(文芸社)
「おかあまと僕 疎開先での冒険と"アイラブユの呪文"」(文芸社)
「権力の耐えがたき軽さ、または妻に鎖で繋がれた権力者」(文芸社)
「してはいけない七つの悪いこと」(青山ライフ出版)
「地球は人間だけのものじゃない」(青山ライフ出版)
【青山ライフ出版とは】
東京港区の出版社。
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企業情報
企業名 | 青山ライフ出版 |
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代表者名 | 高橋範夫 |
業種 | 新聞・出版・放送 |
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