「ＩＣＴ活用に対応した学校用デジタル教材ビジョン」～これまでと変わらずこれからも、良質な教材を通じて学校・先生・子どもたちを支えていきます～

教育

　一般社団法人日本図書教材協会（所在地：東京都新宿区、以下「日図協」）の加盟教材出版社（以下「加盟出版社」）では、これまで有益適切な図書教材を発行し全国津々浦々の小・中学校に供給することで教育の機会均等確保の役目を果たし、学力保障に貢献してきました。社会の情報化が進展し、文部科学行政において教科書及び教材のデジタル化が推進されていますが、既に多種多様なデジタル教材を開発・発行するなど、紙とともにデジタル分野においてもこの役目を果たしているところです。日図協では、ＩＣＴ活用が進む学校現場に向けて質の高い学校用教材を開発・発行、供給している加盟出版社の役割や姿勢を、教育界はじめ広く社会に知っていただくため、「ＩＣＴ活用に対応した学校用デジタル教材ビジョン」を策定しました。

◇ＩＣＴ活用に対応した学校用デジタル教材ビジョン
　全国の小・中学校で広く使われている良質な図書教材の実績とノウハウをもとに、学校現場におけるＩＣＴ活用に対応した有益適切なデジタル教材を開発・発行し、紙とデジタル双方の特長を活かすことで、これまでと変わらずこれからも先生方の指導と子どもたちの学習を支えていきます。

（１）豊富なコンテンツによる質の高い学校用デジタル教材を開発します
　加盟出版社では、学習指導要領や教科書の研究にはじまり、学力・学習・評価等さまざまな観点からの研究を重ねて、有益適切かつ良質な学校用教材を開発・発行しています。また、日ごろから先生方の声を聞いて教材の改善に努めています。長年の実績とノウハウをもとにつくられる加盟出版社の豊富で良質なコンテンツは、ＩＣＴ活用が進む学校現場においても学力保障の上で必要不可欠なものです。今後も、紙とデジタル双方の特長を活かして、個別最適な学びや協働的な学びなど、先生方の指導と子どもたちの学習に適した学校用デジタル教材を開発していきます。また、これから、文部科学行政が推進している、教科書及びデジタル教科書との適切な連携、学習指導要領コードの活用、学習ｅポータルへの参画などについても研究していきます。

（２）これからも学校教材業界の役目を果たして学校・先生・子どもたちを支えていきます
　加盟出版社では、これまで長年にわたり、良質な教材づくりに加えて、次の５つの役目を学校教材業界に携わる者の使命として果たしてきました。ＩＣＴ活用が進む学校現場においてもこのことは変わりません。
①公平採択の環境づくり
　学校現場において、有益な教材を効果的に活用するためには、先生が、日ごろの子どもたちの学びの様子を見ながら適切に指導・学習ができる教材を選ぶことが大切です。そのためにも、学校において先生方が主体的に多種多様な教材見本の中から最適な教材を吟味し、公平公正に採択できる環境をつくります。
②迅速・正確・適切な供給
　教材を、採択後迅速かつ正確に、全国の教材販売店（約１３００社）を通じて、全国津々浦々の小・中学校へ、ＩＣＴ環境や授業形態などに合わせて供給をします。
③学校現場へのこまめなアフターフォロー
　教材によるＩＣＴ活用のサポートのほか、教材を通じた子どもたちの学習のフォローや、先生による指導や校務に対するサポートの充実などを目指します。
④情報提供や教材活用の提案
　学校や先生へ、紙とデジタルの効果的な組み合わせや場面による選択の提案のほか、学校における学習活動と家庭学習との連携の提案などを行っていきます。
⑤教材の持続可能な普及
　子どもたちの学びの保障のためには、安定した教材の開発・発行、供給は欠かせません。デジタル教材においても、長年培ってきた役目と実績、ノウハウを活かして、学校・先生・子どもたちの支えとなり続けられるように質的向上を図り、また経済面にも配慮しながら、持続可能な普及を目指していきます。