2023年第1四半期のインドスマートホームセキュリティカメラ市場における出荷量を発表〜前年同期比48%成長〜
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、インドのスマートホームセキュリティカメラの出荷は2023年第1四半期に前年同期比48%成長したという調査結果を含むSmart Home IoT Serviceによる最新調査を発表致しました。
2023年第1四半期のインドでスマートホームセキュリティカメラの出荷が前年同期比48%成長した理由は、この時期にオフィスが再開し、出社が始まり、家庭向け監視カメラの需要が大幅に増加ことに起因します。また、2023年第1四半期にスマートセキュリティカメラの平均売価は前年同期比で大幅に下落し、1,500~2,500インドルピー(日本円で約2,500~3,400円)の価格帯がもっとも多くなりました。
インドのスマートホームセキュリティカメラにおける最近のトレンドに関して、カウンターポイント社リサーチアナリストVarun Gupta氏は次の通り述べています。
「家庭の安心や安全は、多くのインド市民にとって最重要事項として挙げられるようになり、スマートホームセキュリティカメラの需要が増加し、この四半期の出荷が大幅に増加した。この業界ではAIをカメラに搭載した侵入者検知や動作検知などの機能を実現することで、自宅を取り巻く、人々の安心度合いを高めている。こうした機能は安価なカメラにも搭載されるようになり、それが全体の需要を高めた。1,500~2,000インドルピー(日本円で約2,500~3,400円)の価格帯の出荷シェアは2023年第1四半期には28%と、2022年第1四半期の3%から跳ね上がった。部品価格の低下、特にメモリーとWi-Fiチップセットの価格低下が製品のASPの低下に繋がっている。」
図: インドスマートホームセキュリティカメラ市場シェア・2022年第1四半期と2023年第1四半期の比較
出典: カウンターポイント社India Smart Home Security Camera Tracker, Q1 2023
※市場シェア率は四捨五入にて表示
Gupta氏はさらに次の通り述べています。
「市場の再編は続いている。トップ3社合わせて2023年第1四半期の市場シェアの67%を占めた。インド地場のCP Plusが首位である。中国企業のXiaomiやEZVIZなどは、既存並びに新興企業の成長により、市場で厳しい競争に直面している。TP-Linkも同社のサブブランドVigiを通じてSMB向けに特化したスマートカメラを発売した。スマートセキュリティカメラは、その使いやすさと投資が最低限で済むことから、小規模の小売業者や会社で人気になっている。」
インドスマートホームセキュリティカメラ市場全体の様子に関して、カウンターポイント社シニアリサーチアナリストAnshika Jain氏は次の通り述べています。
「インドの企業は、インドのスマートセキュリティカメラ市場のほぼ2/3を占め、製品の60%以上をインド国内で製造している。この市場はオンライン販売では好調だが、オフラインチャンネルの販売も著しく伸びており、2023年第1四半期は2四半期連続で40%を超える出荷シェアとなった。」
インドスマートホームセキュリティカメラ市場のサマリー
・CP PlusはAditya Infotechのブランドで、同社は2023年第1四半期に前年同期比3倍の出荷増で首位を固めた。この成長で市場シェアは45%となった。2023年第1四半期には、3MP(300万画素)と4MP(400万画素)を中心に複数機種を発売した。CP Plusはスマートセキュリティカメラ市場において71%のシェアを持つインドのトップメーカーである。同社は消費者にコストパフォーマンスに優れた製品を届けることに注力しており、主にオフラインの小売りを通じた販売を行っている。
・Xiaomiは12%のシェアで第2位となった。2023年第1四半期の出荷は前年同期比29%減少した。これは在庫レベルが高かったこと、そして、季節性の減少によるものである。XiaomiのHome Security Camera 2iは同社のベストセラー機種であるとともに、市場全体でも2番目に売れた機種である。
・EZVIZはHikvisionのブランドで、2023年第1四半期をシェア10%の第3位で終えた。同社の出荷は激しい価格競争を受けて前年同期比38%減少した。同社はメイド・イン・インディアのカメラを提供することに注力しており、C6Nが同社で最も売れている機種である。EZVIZは広い商品ラインナップを揃えているが、主力は3,000インドルピーを超える価格帯である。
・TapoはTP-Linkのブランドで、出荷を前年同期比で倍増させ第4位に入った。シェアは9%である。同社はこれまでオンライン小売チャンネルに軸足を置いてきたが、オフライン小売チャンネルでの存在感も大規模店舗を中心に増してきている。C210が2023年第1四半期における同社のベストセラー機種だった。
・QuboはHero Electronixのブランドで、前年同期比19%成長し第5位にランクインした。同社のシェアは5%である。同社の主力は室内用低価格カメラで、特に2,000~2,500インドルピー(日本円で約3,400~4,200円)の価格帯に注力している。また、同社はオフライン小売チャンネルでの認知度も向上させようとしている。室内用カメラのSmart Cam 360は同社で最も好調なモデルだった。
その他新興ブランドに関して
・ImouはDahua Technologiesのブランドで、前年同期比38%の減少となった。他社ほど知名度がないこと、オフライン小売りチャンネルでの認知度が低いことが原因である。Rangerシリーズが同社の出荷全体の60%を超えている。
・Kentは2023年第1四半期に若干の成長をみせた。同社はオフライン、オンライン両方の小売チャンネルを積極的に使っている。また、ここ数年は信頼できる浄水器メーカーとしても知られている。同社の全てのカメラはインド国内製造のものである。Kentは今年カメラの機種を増やすとみられる。
・realmeは2023年第1四半期のトップ10にランクインしたが、前年同期比18%の減少となった。主な要因は季節的な需要の落ち込みによるものである。
・Airtelはごく最近参入した中の一社であり、クラウド上のストレージを提供する唯一の会社でもある。既に確立している同社ブランドを活かして、インドのtier-1(10万人以上)やtier-2(5万人以上)の大都市への浸透を目指している。
・Zebronicsは、低価格製品を一般家庭や小規模小売店舗向けに販売したことで、2023年第1四半期に大きく成長した。
本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/Individual/4079
今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2023年1月1日~2023年3月31日)
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
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企業情報
企業名 | Counterpoint Research HK Limited |
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代表者名 | Tom Kang |
業種 | その他サービス |
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