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2023年第1四半期の欧州EV市場における販売台数を発表〜前年同期比13%増で、TeslaのModel Yがベストセラーに〜

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、欧州乗用電気自動車*(EV)市場における販売台数は2023年第1四半期に前年同期比13%増加したという調査結果を含むEurope Passenger Electric Vehicle Model Sales Trackerによる最新調査を発表致しました。

欧州における乗用車全体の販売は改善の兆しがあるものの、COVID-19前の水準には戻っていません。EV全体での販売台数では、ドイツがリードし、僅差でイギリス、フランス、イタリア、オランダ、ノルウェーが追う展開です。その中で、乗用車販売全体に占めるEVシェアの側面では、ノルウェーとオランダが最も高い結果でした。

 

2023年第1四半期にバッテリー駆動EV(BEV)の販売は前年同期比32%増と急増し、その一方でプラグインハイブリッドEV(PHEV)の販売は前年同期比13%減少した結果、乗用車販売全体に対するEVのシェアはこの四半期に前年同期比で低下しました。

 

こうした動きの一方で、欧州市場におけるハイブリッドEV(HEV)やマイルドハイブリッドEV(MHEV)の成長は顕著となっています。これは欧州が低価格帯のEV市場を開拓すると同時に、バッテリーエコシステムの発展や循環型経済の確立と並行して進めていることを意味します。これらの取り組みは、純粋なEV販売に重点を置く前に行われています。

 

図1

左図: 2023年第1四半期欧州BEV販売台数シェアトップ5

右図: 2023年第1四半期欧州PHEV販売台数シェアトップ5

出典: カウンターポイント社Europe Passenger Electric Vehicle Model Sales Tracker, Q1 2023

 

EV市場動向に関して、カウンターポイント社シニアアナリストSoumen Mandal氏は次の通りコメントしています。

「2023年第1四半期には、欧州EV販売のほとんどをトップ5自動車グループが獲得した。トップ5はVolkswagenグループ、Tesla、Stellantis、Mercedes-Benz、Hundai-Kiaである。これらのメーカーが市場のほぼ2/3のシェアを獲得している。純粋な電気自動車(BEV)に関して見れば、Teslaが第2位で、Volkswagenのシェアにわずかに届かなかった。また、プラグインハイブリッドEV(PHEV)では、Volkswagenがリードし、Mercedes-BenzとBMWが続いている。」

 

「中国のEVメーカーはこの四半期において、欧州でのシェアを増やすのに苦戦した。それでも、MG、BYD、NIO、ORA、Aiwaysは、なんとか昨年より販売を改善した。一方で、LYNK & CO、Hongqi、Xpengは欧州市場で壁に当たっている。この先を見れば、中国メーカーのシェアは伸びてくるだろう。その理由は、EV市場全体の業績が良くなる中で、先進機能を搭載した車両を低価格で投入してくるとみられることにある。」

 

2023年第1四半期に最も売れたEV車種はTesla Model Yで、次いで、Volvo XC40、Tesla Model 3、Volkswagen ID.3、Audi Q4 e-tronという結果でした。これらトップ5車種が出荷全体のほぼ1/4を占めています。Tesla Model Yは欧州の主要国で支配的なポジションを獲得しており、競争が激しいスペインを除き、欧州でTeslaのブランド力の高さを示しています。

 

図2: 2023年第1四半期欧州EV販売台数シェア・国別

出典: カウンターポイント社Europe Passenger Electric Vehicle Model Sales Tracker, Q1 2023

 

EV市場の今後に関して、カウンターポイント社調査担当バイスプレジデントPeter Richardson氏は次の通り述べています。

「欧州の乗用車販売全体に占めるEVのシェアはこの四半期に減少した。2022年第4四半期は27.6%だったが、この四半期は18.4%である。これまで毎四半期成長していたため、大きな変化といえる。フランスを除けば、主要国では軒並み2023年第1四半期にシェア減となった。」

 

「このシェア減少にはいくつかの要因がある。例えば、経済環境が不安定であることや、ノルウェーによるEV補助金の打ち切りがある。また欧州最大のEV市場であるドイツでは迫りくる不況とそれによって消費者の財布の紐が締まったことが、減少に繋がった。こうしたことがこの地域でのEV購入に影響を及ぼした。しかし、4月以降、欧州は回復の兆しをみせており、今年末にはEVのシェアはリバウンドし25%を超えるとみられる。」

 

*販売台数は工場出荷時点に基づいて算出

 

*調査対象国: オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ルクセンブルグ、オランダ、ノルウェイ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス、ウクライナ

 

*本調査におけるEVとは、BEVとPHEVを含み、ハイブリッドEVと燃料電池車(FCV)は対象外とする

 

本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。

https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/AutomotiveFutures/3947

 

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2023年1月1日~2023年3月31日)

 

【カウンターポイント社概要】

Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/



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企業名 Counterpoint Research HK Limited
代表者名 Tom Kang
業種 その他サービス

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