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高次脳機能障害や失語症の方のインタビュー冊子「脳に何かがあったとき」全国展開を目指すクラウドファンディングを当事者と挑戦中

NPO法人Reジョブ大阪(本社:大阪市都島区片町1-5-13 大手前センチュリービル4階、代表:多田 紀子)は、社会に広く理解されにくい高次脳機能障害および失語症の当事者たちを対象に、就労における課題と工夫をインタビューし、月刊冊子「脳に何かがあったとき」を2021年2月から毎月発行しています。このたび、障害当事者とともに、この冊子の全国展開を目指す事業を開始します。その事業資金を募るため、クラウドファンディングを12月13日(水)にCAMPFIREにて開始しました。本取り組みは、この障害の現実を社会に伝え、より深い共感と支援を促進することを目的としています。

高次脳機能障害は、脳卒中や脳損傷後に起こりうる、物忘れ、注意障害、言語や社会的行動の障害等を含む状態です。これらの障害は外見では判別しにくく、本人にも自覚症状が少ない「隠れた障害」として知られています。この障害は復職率も低く、社会参加が課題となっています。NPO法人Reジョブ大阪では、2018年に設立以来、この障害の啓発活動を、当事者の方々と行ってきました。今回、当事者インタビュー冊子「脳に何かがあったとき」の拡販に向けて、当事者とチームを組んで事業を行います。

 

まずは、30歳代で脳出血を発症、左麻痺と高次脳機能障害がある当事者である相馬杜宇(あいばもりたか)が、冊子について解説します。

「脳に何かがあったとき」はこんな冊子!

病院や施設では知られていない当事者のリアルを、インタビューを通じて書いています。

2023年に元anan編集長の能勢邦子氏に編集をお願いして、冊子として明るく読みやすいものになりました。本人や身の回りの物などの写真を掲載、当事者の人柄が分かりやすい構成になっています。

こまりごとと工夫がまとめてあります。どんなことが困る!だけ言われても、それこそ困る。そこで、役立ち情報として、当事者の知恵を記載しています。

ある日突然、病気や事故で当たり前の生活を奪われ、そこから立ち直った当事者ならではの言葉がズシンと響きます。

障害者でなく、あくまで一人の人の人生を描くというスタンスの記事です。そして大阪ならではのユーモアがあります。執筆は、吉本新喜劇のシナリオライターである徳田博丸さんと、法人代表の多田紀子理事長が担当しています。

専門職のコラム付き。就労アドバイザーの大場龍男先生、そして言語聴覚士である多田紀子理事長が、解説をしています。

失語症者の生活を書いた4コマ漫画。ご主人が失語症である、イラストレーターこゆりさんの力作です。くすっと笑いながら、失語症あるあるが学べます。

2023年12月号の内容をご紹介

2023年12月号の当事者インタビュー冊子「脳に何かがあったとき」は、私、相馬と、もう一人の当事者(北川さん)がインタビューに答えています。多田理事長は、「今月号は2023年を締めくくる内容。健常者には見えない、社会の盲点について書いている」と意気込み、表紙タイトルに魂を込めたそうです。

その中のエピソードの一部を紹介します。病院ってこういう施設なのか!高次脳機能障害ってこういう障害なのか!等、健常者には絶対に見えない世界について書いています。

 

相馬杜宇の記事をご紹介

「もっとやりたいのに!」

リハビリ病院は1回40分のみ。「もっとやりたい」と思っても時間切れになってしまう。なのに見舞い客は「リハビリ頑張ってね~」などと言う。治るとも分からぬリハビリに「頑張ってね~」はないのでは?歯痒さを心から感じた。

「飲食禁止!」

リハビリ病院の入院初日、ロビーにこんな貼り紙を見つけた。『飲食禁止! もし発覚した場合は即刻退院して頂きます』。ギョッとしたが、冷静に考えれば歩けない患者ばかりなので、抑止するためだけの警句だろう。事実見舞客がこっそりシュークリームを差し入れていているのが看護師にバレても、「ダメですよ~」と注意されているだけだった。「即刻退院」は何処に?

「送迎訓練」

8階に入院していたが、エレベーターに乗り1階のリハビリ室に移動するだけの訓練。退院前にすることではない、馬鹿にし過ぎだと看護師に言うと、「あなたの気持ちも分かるけど、もしもの事があるかもしれないし」と。「もしも」って何?

「クロヌス」

脚が震え出す脳出血特有の症状。「止まって!」と心の中で唱えるものの、自分ではどうにもならない。「開け、ゴマ!」と言ってるようで、「アリババじゃあるまいし」と感じて、おかしかった。

「ポークカレー」

リハビリ病院で月イチペースで提供されるポークカレー。

制限食の日々でこんなに美味いものがあるんだと感動するが、考えてみれば、ただのポークカレー。一体何を喜んでいるんだと悲しくなった。

 

もう一人、北川祐三さんの記事をご紹介

「せん妄があった」

脳出血発症後、知らない男性が怒鳴り込んできたり、家族全員どこかに連れていかれ、入れ墨を入れられたりした。コロナで面会制限だったのに、自分だけ隔離されたと思い込んでいた。しかし息子が本当にコロナに感染したと聞き、せん妄は消えた。

「勘も戻るだろうと…」

急性期の病院を退院後、北川さんは本職の植木屋を再開。しばらくやれば勘も戻るだろうと思い込んでいたが、力が入らず疲れてしまい、異変に気付く。職人さんからミスを指摘され、よくわからない疲労感と焦燥感から3CADを購入。ところが頭が疲れてしまい覚えられない。機械操作は得意なはずなのに……。

「一体、自分はどうなったのか」

高次脳機能障害という言葉さえ知らなかった(北川さんの発症は2016年)。同じ病気をした人のSNSばかり追ってしまった。

※詳細をお知りになりたい方は15冊限定で、クラウドファンディングの追加リターンに記載している「最新号1冊のみ購入」がございます。ぜひそちらをお読み頂けると幸いです。

 

【アナタが主役】高次脳機能障害・失語症の冊子を当事者たちと一緒に作りたい!!

NPO法人Reジョブ大阪では、さらなる拡販と会員サービス向上のため、障害当事者とともに事業を立ち上げ、全国展開を目指します。12月13日から、事業資金と広報をかねて、クラウドファンディングを行っています。現在、71%達成(2023年12月25日)

 

クラウドファンディングサイト

https://camp-fire.jp/projects/view/724912#menu

 

このチームには、脳性麻痺や脊髄損傷の方も参加、全員、ネットを駆使して活動をしています。このユニークな取り組みを、ぜひご紹介下さい。

 

執筆

相馬杜宇(あいばもりたか)

劇作家。岩手県生まれ。大学卒業後、劇団劇作家の旗揚げに参加する。5年の在籍の後フリーとして活動。高校演劇の講師や脚本講座などを担当した。 「在り処」がテアトロ新人戯曲賞、第29回劇作家協会新人戯曲賞最終候補。他に『賢治嫌い』(岩手県芸術祭優秀賞)、『とりあえずピロシキ』などがある。2016年12月18日脳出血を発症。左の片麻痺となる。

 

 

プロジェクト概要

プロジェクト名 |【アナタが主役】高次脳機能障害・失語症の冊子を当事者たちと一緒に作りたい!!

URL |https://camp-fire.jp/projects/view/724912?list=projects_fresh

目標金額 |350,000円

募集期日 |2023年12月13日(水)~2024年1月26日(金)

 

NPO法人Reジョブ大阪 https://re-job-osaka.org/
代表理事 多田紀子

連絡先 npo.rejobosaka@gmail.com

活動内容 当事者インタビュー冊子「脳に何かがあったとき」発行

 オンライン交流会・セミナー

 失語症・高次脳機能障害に関するイベント、講演会 

 

 



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企業情報

企業名 Reジョブ大阪
代表者名 西村紀子
業種 医療・健康

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