「地域のカーボンレジストリ」報告書2012をまとめました

この度、一般社団法人 イクレイ日本は、「地域のカーボンレジストリ」事業の2012年
度報告書をまとめました。

　「地域のカーボンレジストリ」事業は、イクレイ日本が環境省及び駐日英国大使館の支援の下、2011年に立ち上げ、自治体の地球温暖化対策のMRV（測定・報告・検証）可能な対策推進を目指し、自治体の地球温暖化対策データを報告・共有する制度として実施しています。
　事業初年度となった2011年度は、都道府県・政令指定都市等220の自治体を対象に「地域のカーボンレジストリ」事業の一環として「地域の地球温暖化対策調査」を行ったところ、124の自治体から報告を頂き、そのデータを分析・取りまとめ、調査結果を専用ウェブサイト（http://registry-japan.org/）で公開しています。

　2年目となる2012年度も同様の調査を実施し、20自治体がデータを更新しました。その報告内容を分析したものを、「地域のカーボンレジストリ」報告書2012にまとめました。報告書は、上記ウェブサイトから閲覧可能です。

「地域のカーボンレジストリ」報告書2012の概要　
■「地域の地球温暖化対策調査」報告自治体
20自治体（都道府県（4）、政令指定都市（10）、東京23区（2）、その他（4））
■報告事業事例
　・温室効果ガス排出量削減事業：63件（報告自治体数：17）
　　事業費合計額は、87億5,500万円、削減温室効果ガス排出量は433万CO2換算トン
　・適応事業：5件（報告自治体数：4）
　・特別調査項目（夏の節電対策とその成果）：23件（報告自治体数：20）
■調査結果の分析
　・GHG(温室効果ガス)インベントリに関しては、自治体毎に昨年度の報告結果との排出
　　量の増減及びその要因を分析
　・温室効果ガス排出削減事業について、報告された事業の部門別の傾向、施策分類に
　　ついて分析
　・特別調査項目（夏の節電対策とその成果）について、報告された事業を7つの対策
　　に分類し、昨年度の報告内容との比較、分析

　　　
地域のカーボンレジストリHP
http://registry-japan.org/


【参考】
◆イクレイ－持続可能性をめざす自治体協議会
http://www.iclei.org/japan
「イクレイ－持続可能性をめざす自治体協議会」（以下、イクレイと表記）は、1990年、国連環境
計画等の支持のもと、ニューヨークの国際連合本部に43ヵ国200以上の自治体が集まり、開催された
「持続可能な未来のための自治体世界会議」において国際環境自治体協議会（International Council for Local Environmental Initiatives）という名称で発足。現在、ドイツのボンに本部を置くイクレイは、予算、職員数、事業規模で世界最大の、地球環境分野の国際自治体連合組織になっている。日本には1993年に事務所を設置し、現在は「一般社団法人　イクレイ日本」として活動中。「地球環境を守り、持続可能な社会をつくるための諸条件を、具体的に改善しようとする自治体をまとめ、世界的な運動を広げていくこと」が、イクレイの使命である。

◆「地域のカーボンレジストリ」事業
http://registry-japan.org/
気候変動枠組条約COP交渉で重視されているMRV(測定・報告・検証)可能な地球温暖化対策を地域レ
ベルで進めることを目的に、自治体が率先して温室効果ガス排出削減目標や現在の排出量、対策結果を報告する仕組みで、イクレイは、世界の自治体のためのレジストリ制度「carbonn 都市気候レジストリ」（ウェブサイト: http://citiesclimateregistry.org/）を作り、現在25カ国232自治体がデータを登録している。これらは、イクレイが定期的にとりまとめ、気候変動枠組条約COP等で発表している。
日本では、独自に日本の自治体のデータを「地域のカーボンレジストリ」（専用ウェブサイト：http://registry-japan.org/）としてまとめ、国際レジストリにも報告している。