ノロウィルス感染症の特徴や対策についての高い認知を実践に結びつける仕組みが必要　「ノロウィルス感染症と家庭での対策に関する実態調査2015」

医療・健康

　漢方・薬膳の総合ポータルサイト「漢方デスク」を展開する漢方デスク株式会社（代表：葉山茂一）は、全国の男女を対象にノロウィルス感染症と家庭での対策に関する実態調査を行いました。今回の調査は、2015年11月25日から11月28日までの4日間、漢方デスクを利用している全国の10代～60代の男女617人を対象に行いました。　その結果、ノロウィルス感染症の特徴や対策についての認知は総じて高いものの、「手洗い・うがい」など実際に対策されている人は全体の7割程度にとどまり、対策にあたっては「今年のノロウィルスの情報が手に入らない」ということに多くの人が困っている状況が分かりました。一方で、ノロウィルス対策をしない理由としては、「対策法が分からない」がトップで、ノロウィルス対策の認知がなかった人でも正確なノロウィルス対策を希望される人が7割強という回答結果になりました。

■ノロウィルス感染症の特徴に対する認知は「感染力が強い」、「冬場に多く流行する」、「高温の加熱や塩素系漂白剤で消毒できる」の順に高い

最初に「ノロウィルス感染症のそれぞれの特徴をご存知ですか？」と聞いたところ、「冬場に多く流行する」について「はい（572）」、に対して「いいえ（45）」、「高温の加熱や塩素系漂白剤で消毒できる」について「はい（500）」、に対して「いいえ（117）」、「感染力が強い」について「はい（591）」、に対して「いいえ（26）」、という結果になりました。

■ノロウィルスの感染予防についての対策の認知は8割弱

次に「ノロウィルスによる感染を予防するには、どのような対策がよいかご存じですか？」と聞いたところ、「はい（474）」に対して「いいえ（143）」になりました。

■対策法は知っていても、ノロウィルス感染症の予防対策実施は7割程度

「【ノロウィルス感染の予防対策をご存知だとお答えいただいた方に質問です】毎年ノロウィルスによる感染を予防するために対策をされていますか？」という設問では、「はい（333）」に対して「いいえ（141）」でした。対策自体は知っていても、実際に対策している人は7割程度にとどまりました。

■ノロウィルスの対策実施内容は「手洗い・うがい」「食品の加熱処理」「調理台や調理器具の殺菌」

続いて、「【ノロウィルス対策をされていると回答された方に質問です】ノロウィルスにどのような予防対策をされていますか？（複数回答可）」という設問では、「手洗い・うがい（349）」、「食品の加熱処理（189）」、「調理台や調理器具の殺菌（155）」という回答が上位に並びました。

■ノロウィルス対策で困っていることは、「今年のノロウィルスの情報が手に入らない」がトップ

「【ノロウィルス対策されていると回答された方に質問です】ノロウィルスに予防対策をする上で困っていることはありますか？（複数回答可）」という設問では、「今年のノロウィルスの情報が手に入らない（78）」がトップで、「正しい対策法がわからない（69）」、「どこに受診に行けばよいのかわからない（29）」と続きました。

■ノロウィルス対策していない理由は「対策方法がわからない」

次に「【ノロウィルス対策されていないと回答された方に質問です】ノロウィルスに予防対策をしていない理由を教えてください。（複数回答可）」と聞いたところ、「対策方法がわからないからできていない（69）」がトップで、「ついつい忘れてしまう（59）」、「対策（食品の加熱処理等）するのが大変（22）」と続きました。

■正確なノロウィルス予防対策をしたい人は7割強

「【ノロウィルス感染症の特徴をご存知でなかった方にお聞きします】正確なノロウィルス予防対策をしたいとお考えですか？」という設問では、「はい（86）」に対し、「いいえ（31）」という結果になりました。

■ノロウィルスに感染した場合の対処法については７割強の人が認知

次に「ノロウィルスに感染した場合の対処法をご存知ですか？」という設問に対しては、「はい（467）」に対して「いいえ（150）」という回答結果でした。

■ノロウィルスの治療における漢方薬の有用性の認知度は半分以下

「ノロウィルス感染症による症状（下痢や嘔吐など）に対して、漢方薬が有用なことはご存じですか？」と聞いたところ、「はい（272）」に対して「いいえ（345）」で、認知度は半分以下という結果になりました。

■ノロウィルス対策する上で欲しいのは「今年のノロウィルスの傾向に関する情報掲載」

最後に「ノロウィルス感染症への予防対策や治療に関して、欲しいサービス・機能はありますか？（複数回答可）」という設問に対しては、「今年のノロウィルスの傾向に関する情報掲載（161）」がトップで、「薬だけではない生活全般に関する対策法のレコメンド（145）」、「基本的なノロウィルスに関する情報啓発（144）」と回答が続きました。

これらの結果を踏まえ、ノロウィルスによる症状（下痢・嘔吐）の治療について、慶應義塾大学環境情報学部ならびに政策メディア研究科教授・医学部兼担教授の渡辺賢治先生にお話を伺いました。

「ノロウィルス感染症による下痢・嘔吐に対しても漢方薬は経験的に使われています。患者さんの下痢や嘔吐などの症状が取れるのが早まることが、研究的には十分ではないのですが報告されています。

また、今年は新たな変異型ノロウィルスの流行が懸念されています。ノロウィルスの感染経路は接触感染だけでなく空気感染もしますので、手洗い・うがい、食品を扱う際の消毒・加熱など、しっかりとした予防を心がける必要があると思います。」

今年も流行に警鐘が鳴らされているノロウィルスですが、正しい予防対策を行うとともに、感染した場合は、すみやかに受診し、漢方治療を取り入れることで回復を早めることが期待できます。

https://kampodesk.com/press_releases/24

■漢方デスク「ノロウィルス感染症と家庭での対策に関する実態調査2015」

・調査方法：インターネット調査

・調査期間：2015年11月25日～2015年11月28日

・地域：全国

・対象者：「漢方デスク」利用者（年齢構成19歳以下2％、20-34歳39 ％、35-49歳47 ％、50-64歳10 ％、65歳以上1％）

・有効回答数：617

■漢方デスクについて