その地道で積極果敢な行動を、マスコミや一般の読者の皆様にも広く知っていただきたい

4月27日に配信した日本僑報電子週刊第1228号に、日本僑報社編集長の段躍中氏は、「その地道で積極果敢な行動を、マスコミや一般の読者の皆様にも広く知っていただきたい―新疆世界文化遺産図鑑・日本語版序」を書いた。ここに転載する。

その地道で積極果敢な行動を、マスコミや一般の読者の皆様にも広く知っていただきたい

4月27日に配信した日本僑報電子週刊第1228号に、日本僑報社編集長の段躍中氏は、「その地道で積極果敢な行動を、マスコミや一般の読者の皆様にも広く知っていただきたい―新疆世界文化遺産図鑑・日本語版序」を書いた。ここに転載する。

 

『新疆世界文化遺産図鑑』 日本語版序 http://duan.jp/item/209.html

日本僑報社編集長 段躍中

中国新疆ウイグル自治区成立60周年の節目の年となった2015年、これを記念して、新疆がほこる世界遺産を紹介するオールカラーの写真集『新疆世界文化遺産図鑑』が、昨年9月に新疆美術撮影出版社(于文勝社長)より刊行された。

同自治区文物局の王衛東局長とともに編集主幹を務められたのが、日本の浄土宗僧侶で、新疆ウイグル自治区政府文化顧問として同地の文化に精通されている小島康誉先生だ。楊新才元新疆日報高級記者が実質編集にあたった。日中両国で評判をよび、日本語で読みたいとの要望が多くよせられた。本書は、その待望の日本語版である。

かつて中国と欧州を結んだ歴史的な交易路シルクロードの遺跡群は2014年6月、「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」として国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。

中国とカザフスタン、キルギスの3カ国が共同申請していたもので、内訳は中国内22カ所、カザフスタン内8カ所、キルギス内3カ所の合計33遺跡である。関連するシルクロードは約8,700㎞に上るという。新疆ウイグル自治区内では、キジル千仏洞、スバシ故城、クズルガハ烽火台、交河故城、高昌故城、北庭故城の6遺跡がこの世界遺産に含まれた。

本書は、この6遺跡をオールカラーの写真資料集として紹介するものである。中国の四大石窟寺院の一つ、キジル千仏洞の「世界有数」といわれる壁画の生き生きとした美しさ、また、かつて(紀元前1世紀~14世紀)の高昌国の王城、高昌故城の現存する建築遺構の壮大さなど、遺跡の今をさまざまにとらえたカラー写真と解説は迫力がある。

それに加え、本書には1982年に初めて新疆を訪れて以来、同地に残る貴重な文化にひかれ、その文化遺産の研究や保護などのために多大な貢献を果たされてきた小島先生の足跡が「小島精神と新疆文化財の保護研究」と題して中国側により付録として詳しくまとめられている。

新疆ウイグル自治区の世界遺産と、小島先生らによる文化財保護の現状が写真資料でわかる、見ごたえのある1冊となっているのだ。

本書主編の小島康誉先生は、このような新疆との文化交流を30余年、一貫して続けてこられた。以前、中国の毛沢東主席は、こう述べたことがある。「一人の人間が一回良いことをするのは難しくない。難しいのは一生続けることだ」と。小島先生がこれまで長年にわたり、新疆の発展のために貢献され、尽力されてきたことは、まさに毛主席の言葉を体現するものである。しかし、日本では先生の国際貢献はそれほど知られていないようだ。

そこで小社からはこれまでに、私が企画監修した先生の著書『迷路悟道』(『念仏の道ヨチヨチと』の中国語版、趙新利・訳)のほか、関連書籍として『大きな愛に境界はない―小島精神と新疆30年』(韓子勇・編、趙新利・訳)などを刊行してきた。いずれも先生の人生観をわかりやすい文章と写真などで示したもので、日本と中国の多くの読者から好評を得た。

小島先生は、中国で高い評価を受けている有名な「日中友好の使者」であり、「新疆人民の老朋友(古くからの友人)」であり、私が心から尊敬し憧れている実践家である。この30余年、新疆訪問はのべ140回余りを数え、同地の文化遺産の研究や保護、教育、貧困地区への支援などのために多大な貢献を果たされてきたばかりか、その支援を拡大されている。

まさに昨今の日中関係をより一層改善するためには、言葉や理論だけでなく、小島先生のような友好の使者・実践家が求められていると考える。先生と十数年にわたり親交を深めさせていただいている私自身、それを実感し確信しているのである。

小島先生の著書・編著の数々からは「大きな愛に境界はない」という、その類まれな博愛・寛容・奉仕の精神に裏付けられた「小島精神」を大いに感じていただくことができるだろう。このたびの『新疆世界文化遺産図鑑』を通じて、小島精神にぜひ触れていただきたい。そしてその地道で積極果敢な行動を、マスコミや一般の読者の皆様にも広く知っていただきたいと願っている。

なお本書の翻訳は、知られざる新疆の魅力を満載した中国ベストセラーのイラスト・エッセイ『新疆物語―絵本でめぐるシルクロード』(王麒誠・著、小社刊)の訳者、本田朋子さん(日中翻訳学院修了生)に担当していただいた。神秘の土地、新疆に関心のある皆様に、併せて手に取っていただければ幸いである。

日本語版出版にあたっては、デザインなどは原本と同一とし、原本のミスプリなどを修正し、必要に応じて訳注をつけた。また新疆の文化財保護事業などが、新疆政府から支持され高く評価されていることを理解いただくために、キジル千仏洞修復保存資金贈呈式など新疆首脳列席写真も掲載した。



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企業名 日本僑報社
代表者名 段躍中
業種 新聞・出版・放送

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